ソナタ 第33番 ハ短調とは? わかりやすく解説

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ハイドン:ソナタ 第33番(ウィーン原典版番号) ハ短調

英語表記/番号出版情報
ハイドンソナタ 第33番ウィーン原典版番号ハ短調Sonate für Klavier Nr.33 c-Moll Hob.XVI:20 op.30-6作曲年1771年  出版年1780年  初版出版地/出版社Artaria 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 Mov.1 Moderato6分30秒
2 第2楽章 Mov.2 Andante con moto5分30秒
3 第3楽章 Mov.3 Finale: Allegro 4分00

作品解説

2009年5月 執筆者: 稲田 小絵子

1771年作曲され1780年Hob. XVI: 35-39と共に作品30として、ヴィーンアルタリア社から出版された。
この作曲から遡ること5年前ハイドンエステルハージ侯爵家の楽長へと昇進した。それは、あらゆる音楽活動の総責任を負う同時に侯爵を除く誰にも気兼ねなく作曲できること意味する。したがってハイドン多岐にわたるジャンルこれまで以上に意欲的な取り組み始めたのであるここから1770年代初めにかけてさまざまな質の高い作品生み出された。興奮情熱といった感情表出的な作品、特に短調交響曲印象的な創作期である(しばしば「疾風怒濤Sturm und Drang」期と称される)。
そしてこのソナタまた、ハ短調という調性で強い表現力をもつ作品である。それに一役買っているのは、シンコペーションリズムや、特に第1楽章みられるフォルテおよびピアノ指示であろう。このソナタは、鍵盤楽器主流チェンバロからフォルテピアノへと移行しつつも共存していた当時ハイドンフォルテピアノ想定して書いたであろう最初期作品のである。ときにスフォルツァートの効果すらみせる強弱は、作品をより表情豊かに膨らませる

第1楽章:(アレグロ・)モデラートハ短調4/4拍子ソナタ形式
安気な響き第1主題が4+4という標準的な小節数であるのに対し第2主題は3小節単位楽節構造(間に1小節推移的小節を挟むこともある)で自由な動きをとる。展開部では、提示部コーダ素材である嵐のような三連符中心に用いられ緊迫感煽る

第2楽章アンダンテ・コン・モート変イ長調3/4拍子ソナタ形式
最初の1音からゆっくりと幅を広げる穏やかな第1主題で始まる。その展開的形態の第2主題では、前打音シンコペーションによってリズム動きが出るが、順次進行中心とした旋律線の連続的なシンコペーションは、どこまでも続くかのような息の長いフレーズ要求する

第3楽章アレグロハ短調3/4拍子ソナタ形式
交響的な広がりをもつ第1楽章に対して、この終楽章はピアニスティックな要素顕著である。忍び足のような冒頭主題不気味さや、十六分音符パッセージ焦燥感印象的。だが一方で第2主題カンタービレ楽想緊張緩め協和し3度響き楽章全体支えている。


「ソナタ 第33番 ハ短調」の例文・使い方・用例・文例

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