ゲルググ・ウェルテクス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 08:19 UTC 版)
漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』に登場。型式番号から「ゲルググJ/BR」とも呼ばれる。基本デザインは大河原邦男、3機種のカラー設定画も大河原によって描かれている。なお、「ウェルテクス」は「渦巻」や「頂点」を意味するラテン語。 宇宙世紀0090年のAE社のキマイラ隊主力MS開発計画「ウェルテクス・プロジェクト」において製造された機体。基礎概念および開発主査はFSSのリミア・グリンウッドが担当(姉のアマリアもサポート)、実設計と開発・製造には、過去にリック・ディアスなどを設計開発した第2研究事業部が携わっている。コンペイトウ宙域での戦闘で得られたレッド機のゲルググに残っていた、サイコミュシステムを発動させた状態のシャア専用ディジェをデータを元に、同機を仮想敵としてそれに対抗できるための必要なスペックを維持しつつ、短期間での開発が求められている状況において、新規使用部材の検証期間や設計・開発期間を大幅に短縮するため、フークバルト・サマターから提供されたAE社が過去にハマーン・カーンとの取引(ネオ・ジオン軍が勝利した暁には、軍備の生産はAE社が請け負うという契約)により、事前にAE社から提供されたネオ・ジオン製MSの機体のデータ群の中から、リゲルグの基礎設計をベースとしている。 リゲルグのバックパック側面に、同じくリゲルグの肩部ウィング・バインダーを接続している。基部が柔軟に可動することから「アクティブ・バインダー」と呼ばれ、制御システムはAE社が過去に関与したガンダム開発計画で同じ基礎概念をもつ機体(試作1号機フルバーニアン)の実戦データが流用されている。プロペラントタンクはリゲルグのものより大型化されている。機体本体はAE社が非公式にキマイラ隊に供与していたゲルググBR型の先進改修機をブラッシュアップし、フレームから構造を見直すとともに装甲材を第2研究事業部が使い慣れているガンダリウム系に変更している。腰部アーマー裏のスラスターは、リゲルグと同様の5発に増強されている。両前腕部甲には、当初はこちらもリゲルグと同様のビーム・ガンが装備されていたが、のちにグレネード・ランチャーに変更されている。 バリエーション ゲルググ・ウェルテクス・プラス データ検証用のシミュレーション・モデル。 "MS-14J Plus" のコード・ネームが付与され、クリストバル・ラザフォードがシミュレーターで操縦し、データ収集をおこなう。カラーリングはB型(ジョニー・ライデン専用機)を踏襲し(バックパックはダーク・グレー)、武装はのちのヤクト・ドーガ(クェス機)と同型のメガ・ガトリングガンを携行している。この仕様ではアクティブ・バインダーのスラスターは2発ずつであったが、完成機では3発ずつに増設される。 ゲルググ・ウェルテクス・テスタロッサ (GELGOOG VERTEX TESTAROSSA) 1号機で、ジョニー・ライデン(レッド・ウェイライン)の専用機。ウェルテクス・プラスと同様に赤と黒のパーソナル・カラーで塗装されているが、塗り分けはC型のライデン機を踏襲している。ガーベラ・テトラと同型のビーム・マシンガンを携行する。 ゲルググ・ウェルテクス・キュアノス (GELGOOG VERTEX CURENOS) ユーマ・ライトニング専用機で、本体は彼の専用機であったB型をほぼそのまま踏襲しており、脚部のコンフォーマルタンクも同様である。武装は、ユーマが直前まで搭乗していたギャン・エーオースのビーム・ベイオネットを携行する。 ゲルググ・ウェルテクス・クサントス (GELGOOG VERTEX XANTOS) ジャコビアス・ノード専用機で、本体は彼の専用機であったC-1A型(0090年仕様)をほぼそのまま踏襲しており、脚部コンフォーマルタンクや頭部カメラモジュールも同様である。プロペラントタンクはほかと異なり細く長く、後端に3基のスラスターが追加されている。バックパック右側面にBR型用ビーム・ライフルを装着し、ミナレット解錠のためにレーザーキーを携行する。 『ガンダムエース』2021年3月号付録ポスターのイラストでは、Ζガンダムと同型のハイパー・メガ・ランチャーを携行している(カラーリングはグレー一色)。なお、大河原によるカラー設定画では頭部カメラモジュールは装着されておらず、プロペラントタンクもほかと同様となっている。 作中での活躍 プラスによるシミュレーション、テスタロッサによるグラナダ上空での実働試験ののち、3機とも建設用資材に偽装して輸送され、FSSおよびキマイラ隊の拠点となっている「茨の園」に届けられる。アーガマ級強襲巡洋艦「ニカーヤ」を母艦とするキマイラ第1小隊の乗機として旧ア・バオア・クー宙域に停泊するミナレットを確保するため、それぞれ89式ベースジャバーに乗って出撃し、クサントスのレーザーキー照射によってミナレットの防衛システムを解除する。
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