エネルギー‐じゅんい〔‐ジユンヰ〕【エネルギー準位】
エネルギー準位
エネルギー準位
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/18 14:24 UTC 版)
微細構造を含みラムシフトや超微細構造を含まない水素原子のエネルギー準位はディラックの微細構造表現により与えられる。 E j n = − m e c 2 [ 1 − ( 1 + [ α n − j − 1 2 + ( j + 1 2 ) 2 − α 2 ] 2 ) − 1 / 2 ] ≈ − m e c 2 α 2 2 n 2 [ 1 + α 2 n 2 ( n j + 1 2 − 3 4 ) ] . {\displaystyle {\begin{aligned}E_{jn}&=-m_{\text{e}}c^{2}\left[1-\left(1+\left[{\dfrac {\alpha }{n-j-{\frac {1}{2}}+{\sqrt {\left(j+{\frac {1}{2}}\right)^{2}-\alpha ^{2}}}}}\right]^{2}\right)^{-1/2}\right]\\&\approx -{\dfrac {m_{\text{e}}c^{2}\alpha ^{2}}{2n^{2}}}\left[1+{\dfrac {\alpha ^{2}}{n^{2}}}\left({\dfrac {n}{j+{\frac {1}{2}}}}-{\dfrac {3}{4}}\right)\right].\end{aligned}}} ここで α は微細構造定数、j は |l ± 1/2| に等しくスピンの方向に依存する全角運動量量子数である。この式は、ニールス・ボーアとシュレーディンガーによって得られた下記のエネルギーを補正している。角括弧で囲まれた値は相対論的効果に由来する因子であり,ほぼ1に近い。n = 1 における角括弧の前の因子 m e c 2 α 2 / 2 = 13.6 eV {\displaystyle {m_{\text{e}}c^{2}\alpha ^{2}}/{2}=13.6\,{\text{eV}}} はリュードベリ定数と呼ばれ、ボーアの原子模型 − m e e 4 8 h 2 ε 0 2 = − 13.6 eV {\displaystyle -{\frac {m_{\text{e}}e^{4}}{8h^{2}\varepsilon _{0}^{2}}}=-13.6\,{\text{eV}}} から最初に発見された。ここで、me は電子の静止質量、e は電気素量、h はプランク定数、ε0 は真空の誘電率である。この定数はエネルギーのリュードベリ単位という形で原子物理学においてよく用いられる。 1 Ry ≡ h c R ∞ = 13.605 692 53 ( 30 ) eV . {\displaystyle 1\,{\text{Ry}}\equiv hcR_{\infty }=13.605\;692\;53(30)\,{\text{eV}}.} 上記のリュードベリ定数の正確な値は、核子は電子と比べて無限に重いことを仮定する。軽水素、重水素、三重水素では、この定数は系の換算質量を用いることで単純な電子の質量を用いるのと比べて若干改善される。しかし核子が電子よりも遥かに重いため値はほぼ同じになる。電子1つの水素のリュードベリ定数を RM とすると、R は R M = R ∞ 1 + m e / M {\displaystyle R_{M}={\frac {R_{\infty }}{1+m_{\text{e}}/M}}} で与えられる。ここで M は原子核の質量である。軽水素では、me/M の値は約1/1836である。重水素、三重水素ではこの値はそれぞれ約1/3670、1/5497である。これらの値を分母の1に加えるとR の値の補正値となる。
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エネルギー準位
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 15:40 UTC 版)
「ルンゲ=レンツベクトル」の記事における「エネルギー準位」の解説
カシミール演算子としては、^I2, ^K2 の線形結合として C 1 ^ = I ^ 2 + K ^ 2 = 1 2 ( L ^ 2 + D ^ 2 ) {\displaystyle {\hat {C_{1}}}={\hat {\boldsymbol {I}}}^{2}+{\hat {\boldsymbol {K}}}^{2}={\frac {1}{2}}({\hat {\boldsymbol {L}}}^{2}+{\hat {\boldsymbol {D}}}^{2})} C 2 ^ = I ^ 2 − K ^ 2 = L ^ ⋅ D ^ {\displaystyle {\hat {C_{2}}}={\hat {\boldsymbol {I}}}^{2}-{\hat {\boldsymbol {K}}}^{2}={\hat {\boldsymbol {L}}}\cdot {\hat {\boldsymbol {D}}}} をとることができる。ここで、^L·^D = 0 であるから、SO(4)のなすリー代数を ^I2 = ^K2 に制限してよい。よって、s = s′ であり、^C1 のとり得る値は C 1 ^ = 2 s ( s + 1 ) ℏ 2 {\displaystyle {\hat {C_{1}}}=2s(s+1)\hbar ^{2}} となる。一方、 C 1 ^ = 1 2 ( L ^ 2 − 1 2 m E A ^ 2 ) = − m k 2 4 E − 1 2 ℏ 2 {\displaystyle {\hat {C_{1}}}={\frac {1}{2}}\left({\hat {\boldsymbol {L}}}^{2}-{\frac {1}{2mE}}{\hat {\boldsymbol {A}}}^{2}\right)=-{\frac {mk^{2}}{4E}}-{\frac {1}{2}}\hbar ^{2}} であるから、水素型原子のエネルギー準位は E = − m k 2 2 ℏ 2 ( 2 s + 1 ) 2 s = 0 , 1 2 , 1 , ⋯ {\displaystyle E=-{\frac {mk^{2}}{2\hbar ^{2}(2s+1)^{2}}}\quad s=0,{\frac {1}{2}},1,\cdots } となる。ここで、2s + 1 は主量子数 n に対応する。
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エネルギー準位
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/03 22:40 UTC 版)
「アインシュタイン=ブリルアン=ケラー量子化条件」の記事における「エネルギー準位」の解説
ハミルトニアン H は、 θ i ˙ = ω i ( I 1 , … , I n ) {\displaystyle {\dot {\theta _{i}}}=\omega _{i}(I_{1},\dots ,I_{n})} を用いて、作用変数だけの関数 H ( I 1 , … , I n ) = ∑ i = 1 n ω i ( I 1 , … , I n ) I i {\displaystyle H(I_{1},\dots ,I_{n})=\sum _{i=1}^{n}\omega _{i}(I_{1},\dots ,I_{n})I_{i}} として表される。従って、EBK量子化によるエネルギー準位として E = H ( I 1 = ( n 1 + α 1 / 4 ) h , … , I n = ( n n + α n / 4 ) h ) {\displaystyle E=H(I_{1}=(n_{1}+\alpha _{1}/4)h,\dots ,I_{n}=(n_{n}+\alpha _{n}/4)h)} が得られる。
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