固有値とは? わかりやすく解説

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こゆう‐ち〔コイウ‐〕【固有値】

読み方:こゆうち

ベクトル一次変換したとき、もとのベクトルの何倍になったかを示す値。A正方行列一般に一次変換を表す)とするとき、Ax=λxとなるベクトルxをλに属す固有ベクトル、λをAの固有値という。


固有値

行列[行列]において、[固有値]をみたす実数[λ]存在するとき、[λ]行列[A]の固有値という。

[行列]の固有値は、[固有値]の解で与えられる

[A]が固有値[アルファ、ベータ][アルファ、ベータ]をもつとき、[アルファ、ベータ]対す固有ベクトルそれぞれ[固有値]となる。

参考

固有値と固有ベクトル

(固有値 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/08 04:59 UTC 版)

数学線型代数学において、線型変換固有値(こゆうち、: eigenvalue)とは、零ベクトルでないベクトルを線型変換によって写したときに、写された後のベクトルが写される前のベクトルのスカラー倍になっている場合の、そのスカラー量(拡大率)のことである。この零ベクトルでないベクトルを固有ベクトル(こゆうベクトル、: eigenvector)という。この2つの用語を合わせて、固有対 (eigenpair) という。


注釈

  1. ^ positive definiteの訳語として「正定値」もしくは「正値」がある。

出典

  1. ^ Hawkins (1975, §2); Kline (1972, pp. 807–808) を参照のこと。
  2. ^ Hawkins (1975, §2) を参照。
  3. ^ a b c d Hawkins (1975, §3) を参照。
  4. ^ a b c Kline (1972, pp. 807–808) を参照。
  5. ^ Kline (1972, p. 673) を参照。
  6. ^ Kline (1972, pp. 715–716)
  7. ^ Kline (1972, pp. 706–707)
  8. ^ Kline (1972, p. 1063)
  9. ^ Ben-Menahem 2009, p. 5513, Table 6.24: Earliest Known Mathematical Terminology.
  10. ^ Schwartzman 1994, p. 80.
  11. ^ Aldrich (2006)
  12. ^ See Golub & van Loan (1996, §7.3), Meyer (2000, §7.3)


「固有値と固有ベクトル」の続きの解説一覧

固有値

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/16 18:34 UTC 版)

冪等行列」の記事における「固有値」の解説

冪等行列は常に対角化可能で、その固有値は 0 または 1 である。

※この「固有値」の解説は、「冪等行列」の解説の一部です。
「固有値」を含む「冪等行列」の記事については、「冪等行列」の概要を参照ください。


固有値

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/14 07:02 UTC 版)

強正則グラフ」の記事における「固有値」の解説

強正則グラフ隣接行列はちょうど3個の固有値を持つ: k は重複度1である(上述したもの)。 1 2 [ ( λ − μ ) + ( λ − μ ) 2 + 4 ( k − μ ) ] , {\displaystyle {\frac {1}{2}}\left[(\lambda -\mu )+{\sqrt {(\lambda -\mu )^{2}+4(k-\mu )}}\right],} この重複度1 2 [ ( v − 1 ) − 2 k + ( v − 1 ) ( λ − μ ) ( λ − μ ) 2 + 4 ( k − μ ) ] {\displaystyle {\frac {1}{2}}\left[(v-1)-{\frac {2k+(v-1)(\lambda -\mu )}{\sqrt {(\lambda -\mu )^{2}+4(k-\mu )}}}\right]} である。 1 2 [ ( λ − μ ) − ( λ − μ ) 2 + 4 ( k − μ ) ] , {\displaystyle {\frac {1}{2}}\left[(\lambda -\mu )-{\sqrt {(\lambda -\mu )^{2}+4(k-\mu )}}\right],} この重複度1 2 [ ( v − 1 ) + 2 k + ( v − 1 ) ( λ − μ ) ( λ − μ ) 2 + 4 ( k − μ ) ] {\displaystyle {\frac {1}{2}}\left[(v-1)+{\frac {2k+(v-1)(\lambda -\mu )}{\sqrt {(\lambda -\mu )^{2}+4(k-\mu )}}}\right]} である。 重複度整数なければいけないから、これらの表現から v, k, μ, λ の間にはさらに制約が加わることになる。これはクレイン条件(Krein conditions)と呼ばれている。 2 k + ( v − 1 ) ( λ − μ ) = 0 {\displaystyle 2k+(v-1)(\lambda -\mu )=0} である強正則グラフは、対称カンファレンス行列英語版)(conference matrix)との関連からカンファレンスグラフ(英語版)(conference graph)と呼ばれる。このときパラメータsrg ( v , 1 2 ( v − 1 ) , 1 4 ( v − 5 ) , 1 4 ( v − 1 ) ) {\displaystyle {\text{srg}}\left(v,{\tfrac {1}{2}}(v-1),{\tfrac {1}{4}}(v-5),{\tfrac {1}{4}}(v-1)\right)} となる。 2 k + ( v − 1 ) ( λ − μ ) ≠ 0 {\displaystyle 2k+(v-1)(\lambda -\mu )\neq 0} である強正則グラフ隣接行列は、重複度異な整数固有値を持つことになる。 逆に連結正則グラフ隣接行列の固有値が高々3個であるとき、強正則グラフである。

※この「固有値」の解説は、「強正則グラフ」の解説の一部です。
「固有値」を含む「強正則グラフ」の記事については、「強正則グラフ」の概要を参照ください。


固有値

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 14:16 UTC 版)

P-行列」の記事における「固有値」の解説

ケロッグ定理によればP-行列および P0-行列の固有値は、以下に述べる意味で、負の実軸についての型の領域から離れている: { u 1 , . . . , u n } {\displaystyle \{u_{1},...,u_{n}\}} をn次元P-行列の固有値としたとき、次が成立する。 | a r g ( u i ) | < π − π n , i = 1 , . . . , n {\displaystyle |arg(u_{i})|<\pi -{\frac {\pi }{n}},i=1,...,n} { u 1 , . . . , u n } {\displaystyle \{u_{1},...,u_{n}\}} , u i ≠ 0 {\displaystyle u_{i}\neq 0} , i = 1 , . . . , n {\displaystyle i=1,...,n} をn-次元 P0-行列の固有値としたとき、次が成立する。 | a r g ( u i ) | ≤ π − π n , i = 1 , . . . , n {\displaystyle |arg(u_{i})|\leq \pi -{\frac {\pi }{n}},i=1,...,n}

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固有値

出典:『Wiktionary』 (2021/08/22 00:32 UTC 版)

名詞

固有こゆうち

  1. 与えられ正方行列 Aゼロベクトルではないあるベクトル V の積とその V適当なスカラー倍等しいときのスカラー λ の値。ある正方行列 A に対して AV = λV満たすような、スカラー λベクトル V0内の λ のこと。

用法

関連語

翻訳


「固有値」の例文・使い方・用例・文例

  • 固有値という,値
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