インド更紗とは? わかりやすく解説

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インド‐サラサ

インド産の更紗(サラサ)。木綿や絹に、花・鳥などの模様描いたもの。


インド更紗

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 03:08 UTC 版)

更紗」の記事における「インド更紗」の解説

インド染織は2,000年以上の歴史を持つが、現代に伝わるインド更紗はおおむね16世紀以降の品である。なお、エジプトフスタートからは13 - 14世紀遡るインド更紗が出土している。製品壁掛け敷物などが主で、赤、白、、緑などの地に濃厚な色彩唐草文樹木文、ペイズリー文、人物文、動物文などを表す。このうち唐草文エジプト起源をもつ古い文様で、壁掛け敷物などの全面唐草表したり、主文様の縁取り唐草用いたりしている。樹木文は、生命象徴として聖樹主文様としたものである。インド更紗はインド国内向製品のほか、インドネシアシャムタイ)など各地輸出されており、これらの製品インド国内向製品とは異なり輸出先地元好まれるデザイン採用された。 染料としてはアカネ)の赤、コチニール臙脂(えんじ)色、などが用いられるコチニールサボテン寄生するカイガラムシから得られる動物性染料である。インド更紗の作風多岐にわたるが、大別して、目のつんだ木綿地にカラムという鉄製または竹製ペンのような道具用いて手描き繊細な文様表したものと、やや目の荒い木綿地に主に木版またはテラコッタ版を押捺して文様表した日本で「鬼更紗」と呼ぶものとがある(手描きと版を併用した作品もある)。前者製作工程略述すると次のとおりである。 木綿耐久性保温性には優れているが、染料の色が定着しにくい素材である。また、アカネなどの植物性染料は、明礬みょうばん)、灰汁(あく)など他の物質化学反応を起こさせないと、染料単独では発色定着しないことが多い。この、化学反応起こさせる物質媒染剤といい、アカネ場合明礬媒染剤として用いられる。インド更紗の製作にあたっては、ミロバランという植物の実を煮沸して作った染汁で下染めした後、カラム用いて媒染剤図案を描く。これをアカネの染汁に浸すと、媒染剤塗布した部分のみが赤く染まる。次に、これに青系統の色を加えるには、染めたい部分だけを残して、布面にを置く(防染)。こうして藍染めを行うと、置いた部分は染まらず、置いていない部分のみが藍色になる。前述鬼更紗は、アカネ染めのみで防染工程省いたものが多く文様手描きでなく木版プリントよるものが多い。

※この「インド更紗」の解説は、「更紗」の解説の一部です。
「インド更紗」を含む「更紗」の記事については、「更紗」の概要を参照ください。

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