家壁蝨
読み方:イエダニ(iedani)
オオサシダニ科のダニ
イエダニ
イエダニ
ネズミのほかに人からも吸血し、吸血されると皮疹の直径は3~10mmになり、かなりの痒みが生じる。刺される部位は脇、腹や腰部、陰部、太股や足首など皮膚の柔らかいところが多く、その際非常にはげしい痒みを伴い、中には刺された跡の痒みが何日も続くこともある。各種の線虫や病原菌、リケッチアやウイルスなどを媒介することが知られ、衛生上極めて危険な種である。
家屋内では主として、クマネズミなどの巣内に生息する。ネズミが多数生息している場所や、寄主が巣に戻って来なかった時など、人間や他の動物から吸血することがある。初夏から秋にかけて多いが、冬でも被害がでる。
発育は、卵、幼虫、第一若虫、第二若虫、成虫と進み、8月頃で4日間、9月下旬で5~6日間、11月で2~3週間を要する。22℃で飼育すれば、1週間余で成熟する。雌は1度の交尾だけで一生産卵を続け、1回の吸血で4~21粒、生涯に120卵内外を産む。雌雄とも第一若虫と成虫が吸血し、炭酸ガスに反応して行動を起こす。第一若虫は活発に行動するが、その前後の幼虫と第二若虫は殆ど動かず、休息期と考えられ、それぞれの期間も短い。単為生殖を行い、未交尾で雄に発育する卵を産むことができる。未吸血で2週間ほど生存できるが、冬季はさらに長期間生存できる。
イエダニ
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| 特徴 イエダニは1913年にエジプトで初めて発見されたダニで、家ネズミの血液を吸うダニですが、しばしばヒトからも吸血し、昔から家でダニに刺されたと言った場合には本種を指すほど一般化しています。刺される部位は脇、腹や腰部、陰部、太股や足首など皮膚の柔らかいところが多く、その際非常にはげしい痒みを伴い、中には刺された跡の痒みが何日も続くこともあります。 イエダニは体長0.6~1mmで、特に吸血後は赤~黒褐色になるため、徘徊している姿が肉眼でも観察できます。 本種は主にネズミの営巣場所で繁殖するため、被害が発生した場所では必ずネズミの生息が見られます。したがって、ネズミの営巣場所が近くにある場合、またはネズミが営巣を放棄した時などに被害が増える傾向があります。 |
家蜱
家壁蝨
イエダニ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 05:53 UTC 版)
イエダニ(家蝨、学名: Ornithonyssus bacoti)は、ダニの1種であり、ネズミの寄生虫ながら、ヒトにも頻繁に被害を与える。イエダニという語は人家に見られるダニ全般を指す言葉として使われることもあるが、標準和名としては本種のみをさす。英名をトロピカル・ラット・マイト(Tropical rat mite)という。これは本種が1913年にエジプトの船内のネズミから発見されたことによる[1]。
- ^ 江原(1990)p.198
- ^ 以下、佐藤編(2003),p.191
- ^ a b 佐藤編(2003),p.191
- ^ 江原(1990),p.198
- ^ 江原(1990),p.199
- ^ 嘉納、篠永(1997)p.185
- ^ 以下、主として佐藤編(2003),p.192
- ^ 岡田他(1988),p.397
- ^ 佐々学、私共のダニ類研究の回顧 日本ダニ学会誌 第1回日本ダニ学会大会講演要旨(補足) 1993年 2巻 2号 p.99-109, doi:10.2300/acari.2.99
- ^ a b 青木(1963),p.47
- ^ 以下、佐藤編(2003),p.194-197
- ^ 以下、主として佐藤編(2003),p.192-123
- ^ a b 島野、高久編(2016),p.5
- ^ a b 島野、高久編(2016),p.105
- ^ a b 江原(1990),p.200
- ^ これに関わって青木(1963),p.49-59ではこれら3種の見分け方が指南されているが、これがまた採集してプレパラートを作成し、顕微鏡観察で胸板と鋏角を見ろ、というもので、これを覚えておけば『専門家に尋ねなくったって』識別可能であり、『物知り顔をして』みんなに威張ることも出来るとのこと。しかしそれが出来るならもはや素人とは言えないのではないかという気もする。
- ^ 青木(1968),p.46
- ^ 島野(2015),p.198
- 1 イエダニとは
- 2 イエダニの概要
- 3 被害と対策
- 4 イエダニという語
イエダニ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/16 05:20 UTC 版)
「害虫女子コスモポリタン」の記事における「イエダニ」の解説
小さな女の子の姿で描かれる。昆虫とは別種で(アシダカも別種)、腰や首のクビレが無い。人間の赤子の肌や女性の乳房が好きだが、一番の好物はネズミ。食べ物を見つけるとそれまでのかわいい姿から一変、牙を剥いた凶悪な姿になって飛びつく。
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