びわこ銀行との合併
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/22 05:40 UTC 版)
「関西アーバン銀行」の記事における「びわこ銀行との合併」の解説
2008年秋のリーマン・ショック影響で関西アーバン銀の取引先である不動産会社が痛手を被ったことから、規模の拡大と成長を持続させるため広域化が急務となる中、伊藤忠彦関西アーバン銀会長(当時)がかつての同僚である山田督びわこ銀頭取に合併を申し入れ、山田も滋賀銀行との競合が激化する中、存在感を発揮できないびわこ銀に限界を感じていたことから合併を決断した。関西アーバン銀はSMBCが当時約42%の株式を保有する同行の連結子会社で、伊藤会長のほか頭取も住友銀の出身であり、一方のびわこ銀もSMBCは第3位の大株主で、山田のほか前任の長尾卯頭取も住友銀出身であった。 2009年3月31日、金融・経済情勢の悪化等に備えるために新銀行の資本を手厚くすべく、関西アーバン銀がSMBCを引受先とする第三者割当増資を実施している。これら一連の合併をSMBCが主導した背景には、同じ頃に関西域内にてメガバンクの三菱東京UFJ銀行が音頭を取った泉州銀行と池田銀行の経営統合も少なからず影響したものと見られている。 2010年3月1日、関西アーバン銀がびわこ銀を吸収合併(合併比率は関西アーバン1:びわこ0.75)した。関西では初めての府県を跨いだ合併劇で、滋賀県内や隣接する京都府下での店舗に厚みを増す事になり、預金量ベースでは京都銀行、南都銀行に次ぐ規模となった。 新銀行は行名とロゴは従前の関西アーバン銀のものをそのまま存続させたが、旧びわこ銀が環境保全活動に取り組んでいたことから、旧びわこ銀行のロゴを新銀行の「環境マーク」という形で存続させた他、滋賀県大津市の旧びわこ銀行本店を「びわこ本部」として主に滋賀県、京都府内の融資案件を担当する審査第二部や、個人業務部、法人業務部、外国業務部の担当者を配置するなど一部の本部機能を置いた。この合併によって旧びわこ銀店舗での保険、投資信託など個人向け預かり資産の販売力強化が図れ、法人向けではそれまでできなかった外国為替取引や、金利スワップなどのデリバティブ商品、M&Aの提案が可能になった。また、2012年3月までの合併後2年間で累計30億円超のコスト削減効果を生み出した。 店舗統合は、2011年6月6日のゆめおうみ支店(実体店では、同年6月13日の大阪支店と京都中央支店)を皮切りに、主に京阪神圏における重複店(旧関西銀・旧関西さわやか銀間の未整理店を含む)を中心に順次実施された。また2012年以降の2年間で20億円強を投じ、約50店舗ある旧びわこ銀店舗の大半を改装し、個人客の資産運用の相談に応じるブースを設けるなどの営業体制整備を行い、店舗網が手薄な京都府南部についても新規出店を検討していた。
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