《敬宮》の正しい読み方
「敬宮」の正しい読み方
「敬宮」は「としのみや」と読む。「敬宮」の意味解説
「敬宮」は、日本の皇族である愛子内親王の御称号。御称号とは、日本の皇族が幼少である時期に用いられる呼び名をいう。愛子内親王は2001年12月1日、第126代天皇徳仁の第1皇女子として誕生。皇室構成員の女性皇族では最年少となる。「敬宮」の「敬」は、中国の古典「孟子」からとられた。出典となった箇所は孟子「離婁章句下(りろうしょうくのげ)」にある「愛人者、人恒愛之、敬人者、人垣敬之。(人を愛する者は人恒(つね)に之(これ)を愛し、人を敬する者は、人恒に之を敬す)」。該当個所は、人間社会で広く修養すべきとされる基本的な道徳を述べ、敬と愛の重要さを説いたくだりにあたるとされる。名前の「愛」もこの箇所が出典となった。御称号の漢字の出典については、慣例的に「五経」などの古典から専門の漢学者が選出したうえで天皇に複数の案を提出し、最終的に天皇がその案の中から決定することになっている。一方「敬宮」については、最終候補に挙がった3つの案の中から、当時は皇太子であった夫妻が中心となって選定に当たったとされている。
なぜ「敬宮」と読むのか・理由
「敬宮」を「としのみや」と読むのは、「敬」に「とし」という名のり訓があるから。名のり訓とは人名訓ともいい、日本人の人名に用いられる漢字の中で、人名用に使用が認められている常用漢字や人名用漢字の特別な読み方をさす。また御称号としての「宮」は慣例的に「のみや」と読む。そのため「敬宮」は「としのみや」と読む。「敬宮」の類語・用例・例文
「敬宮」は御称号であり固有の名詞となるため、類語をあげるのであれば、ご本人を示す「愛子内親王」がこれにあたる。さらに、皇室の御称号の類語に範囲を広げた場合は、愛子内親王の父にあたる徳仁天皇の御称号「浩宮」、叔父にあたる秋篠宮の御称号「紀宮」、叔母にあたる清子内親王の御称号「紀宮」などをあげることができる。「敬宮」の用例・例文としては「陛下は『人を敬い、人からも敬われ、人を愛し、人からも愛されるように育ってほしい』との願いから「敬宮愛子」と名付けられた」 「天皇皇后両陛下の長女、敬宮愛子さまは、初めて記者会見に臨まれた」「天皇家のご長女・敬宮愛子さまが、20歳の誕生日を迎えて成年皇族となられた」などがある。
「敬宮」の英語用例・例文
「敬宮」の英語 は「Toshinomiya」となる。用例・例文としては「The eldest daughter of the Crown Prince and Princess Aiko, Princess Aiko of Toshinomiya, celebrated her 16th birthday on January 1.(皇太子ご夫妻の長女、敬宮(としのみや)愛子さまは1日、16歳の誕生日を迎えられた。)」などをあげることができる。《敬宮》の正しい読み方
「敬宮」の正しい読み方
「敬宮」の正しい読み方は「としのみや」である。「敬宮」の意味解説
「敬宮」は、日本の皇室における称号のひとつである。日本において、皇室構成員は戸籍ではなく皇統譜にその名が記される。そのため、皇室構成員に苗字(氏)は存在せず、皇統譜には「称号・名前・身位」の順で記される。このうち称号は天皇または皇太子の子女の幼少時における呼び名として与えられるもので、呼称の際に称号単体で用いられることはない。称号を決める際には、「五経」などの古典から学者が提示した複数案の中から、天皇が選択する。慣例的に「漢字一文字」と「宮」の組み合わせとなっているが、一部の皇族には例外的に「漢字二文字」と「宮」の組み合わせが用いられる場合もある。また、八条宮智仁親王第一王女の珠光院と明治天皇次女の薫子内親王に与えられた「梅宮」のように、過去に使用された称号が時を経て別の皇室構成員に与えられるケースも散見される。
なぜ「としのみや」と読むのか・理由
古代日本では、皇子の居所を表す一般名詞を「皇子宮」(みこのみや)と呼称し、それぞれの皇子の居所は「地名+宮」「人名+宮」と表現していた。その際の読み方は「~のみや」であった。やがて「宮」は皇親への尊称に変化し、その流れで称号や宮号をつける際にも慣習的に「~宮」と書いて「~のみや」と読ませるようになったと考えられる。先述したように称号は「漢字一文字もしくは漢字二文字」と「宮」の組み合わせが慣例となっているが、この慣例がいつ頃始まったのかはわかっていない。ただ、中世ごろにはすでにこの慣習が定着していたようで、江戸時代初期に当たる1611年に即位した後水尾天皇は「三宮」の称号が与えられていたことが確認できる。その際の読み方は「さんのみや」であった。一方、「敬」を「とし」と読むのは、人名用の特殊な読み方であり、こうした漢字の読み方を「人名訓」や「名乗り訓」と呼ぶ。基本的には慣習的な当て字であり、字意をある程度反映したものであるとは言え通常の単語や熟語などで用いられる読み方からはかけ離れることも少なくない。「敬」にはほかにも、「たか」や「たかし」などの人名訓が存在する。
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