STS-105 STS-105の概要

STS-105

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/21 02:45 UTC 版)

STS-105
徽章
ミッションの情報
ミッション名 STS-105
シャトル ディスカバリー
乗員数 7
発射台 39-A
打上げ日時 2001年8月10日 21:10:14UTC
着陸または着水日時 2001年8月22日 18:23UTC
ミッション期間 11日21時間13分52秒
高度 226 km
軌道傾斜角 51.6 °
乗員写真
年表
前回 次回
STS-104
STS-108

乗組員

第3次長期滞在乗組員

第2次長期滞在乗組員

かっこ内の数字は、今回を含めたフライト経験数。

ミッションパラメータ

  • 質量
    • 打上げ時:116,914 kg
    • 帰還時:100,824 kg
    • ペイロード:9,072 kg
  • 近点:373 km
  • 遠点:402 km
  • 軌道傾斜角:51.6°
  • 軌道周期:92.3分

宇宙遊泳

  • 1回目
    • 人物:バリーとフォレスター
    • 開始:2001年8月16日13時58分(UTC)
    • 終了:2001年8月16日20時14分(UTC)
    • 時間:6時間16分
  • 2回目
    • 人物:バリーとフォレスター
    • 開始:2001年8月18日13時42分(UTC)
    • 終了:2001年8月18日19時11分(UTC)
    • 時間:5時間29分

ミッションハイライト

STS-105の主目的は、ISSの乗組員の交代とイタリアの建造した多目的補給モジュール(レオナルド)の2度目の飛行による物資の補給だった。また2度の宇宙遊泳が行われ、科学実験が行われた。レオナルドはISSに留まり、追加の実験場所となった。長さ6.4m、幅4.6m、重さ4082kgであり、ラファエロという名前の同形のモジュールはSTS-100STS-108の2度用いられた。

レオナルドには6つの補給貯蔵ラック、4つの補給貯蔵プラットフォーム、デスティニーに置かれる予定の2つの新しい科学装置ラック(EXPRESSラック4と5)が積み込まれた。EXPRESSはExpedite the Processing of Experiments to the Space Stationの略であり、これによって今後の新たな科学実験が可能となる。EXPRESSラック4は533kg、EXPRESSラック5は554kgであり、空の状態のEXPRESSラックは356kgである。EXPRESSラック1と2Aは、2001年4月にSTS-100/6Aでラファエロにより運ばれた。EXPRESSラック3は2002年のSTS-111で運ばれた。

補給貯蔵ラックと補給貯蔵プラットフォームは、Cargo Transfer Bagsに入れて運ばれた。6つの補給貯蔵ラックには約1,451kgの荷物が入れられ、4つの補給貯蔵プラットフォームには約544kgの荷物が積まれた。レオナルドに乗せられたカーゴ、ラック、プラットフォームの合計の重量は、4,990kgを超えた。カーゴの合計の重量は、約3,073kgであった。

他に積まれたペイロードは、材料曝露実験装置である。このプロジェクトは、アメリカ航空宇宙局ラングレー研究所が共同で運用するもので、その目的は将来の宇宙船の開発のために、低コストで時間がかからず簡便な宇宙での暴露実験法を確立することである。ジョンソン宇宙センターマーシャル宇宙飛行センターグレン研究センター空軍研究所の材料学研究室、ボーイング社のファントムワークスもこのプロジェクトに参画している。材料曝露実験装置は、初めてISSの外壁に取り付けられた実験装置で、1999年のシャトル・ミール計画の実施時にミールでの長期滞在用に開発され、STS-76で運ばれた4つのPassive Experiment Containersの中で行われる。前回は、STS-76でミールに運ばれ、18ヶ月間宇宙空間に曝露した後、STS-86で回収された。Passive Experiment Containersはスーツケースのような外見で、スペースシャトルから宇宙基地に試験体を運ぶために用いられる。宇宙基地に着いて開けられると、その後は宇宙空間に曝露するためのラックとして用いられる。

またその他のペイロードとしては、ゴダード宇宙飛行センターワロップス飛行施設で行われるシャトル・スモール・ペイロード・プロジェクトの一部である、Hitchhiker payload Simplesat、The Cell Growth in Microgravity GAS Canister (G-708)、Microgravity Smoldering Combustion experiment (MSC)、Hitchiker Experiment Advancing Technology Space Experiment Module-10 payload等の機器がある。

打上げ

回数 予定 結果 ターンアラウンド 理由 出典
1 2001年8月9日17時37分46秒 延期 - 天気 [1]
2 2001年8月10日17時10分14秒 成功 23時間32分 - [2]

起床コール

NASAの有人飛行では、ジェミニ計画以来、乗組員は宇宙での一日の始まりに特別な音楽を流すことになっている[3]。それぞれの音楽は家族等により特別に選ばれたもので、乗組員各自にとって特別な意味を持つか、日常の業務に適したものである[3][4]

歌手/作曲家 リンク
Day 2
Back in the Saddle Again ジーン・オートリー WAV MP3
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Day 3
The White Eagle 伝統的なロシアの民族音楽 WAV MP3
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Day 4
Overture from The Barber of Seville ジョアキーノ・ロッシーニ WAV MP3
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Day 5
Arthur's Theme (Best That You Can Do) クリストファー・クロス WAV MP3
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Day 6
Big Boy Toys アーロン・ティッピン WAV MP3
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Day 7
The Marvelous Toy トム・パクストン WAV MP3
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Day 8
Time Bomb Patrick and Andrew WAV MP3
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Day 9
ホテル・カリフォルニア イーグルス WAV MP3
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Day 10
Under the Boardwalk ドリフターズ WAV MP3
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Day 11
Brand New Day スティング WAV MP3
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Day 12
East Bound and Down ジェリー・リード WAV MP3
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Day 13
Again レニー・クラヴィッツ WAV MP3
TRANSCRIPT

  1. ^ “Shuttle Discovery refueled for second launch attempt”. CBS News. http://www.cbsnews.com/network/news/space/STS-105_Archive.txt 2009年8月30日閲覧。 
  2. ^ “Shuttle Discovery thunders into orbit”. CBS News. http://www.cbsnews.com/network/news/space/STS-105_Archive.txt 2009年8月30日閲覧。 
  3. ^ a b Fries, Colin (2007年6月25日). “Chronology of Wakeup Calls” (PDF). NASA. http://history.nasa.gov/wakeup%20calls.pdf 2007年8月13日閲覧。 
  4. ^ NASA (2009年5月11日). “STS-102 Wakeup Calls”. NASA. 2009年7月31日閲覧。


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