鉄道弘済会
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/08 01:00 UTC 版)
収益事業
鉄道弘済会が行っている公益事業に要する財源として、鉄道弘済会売店(キヨスク)・国鉄の駅構内・列車・連絡船内への売店、軽飲食等の販売事業、不動産事業、新聞雑誌取次事業、保険事業、国鉄からの受託事業他を行っていた[28]。
現在は、不動産事業及び会議室の運営を行っている[7][29]。
かつて出資していた会社
- JR東日本リテールネット - 旧社名は「東日本キヨスク」で、鉄道弘済会は1割弱を出資していたが、2006年(平成18年)に出資分を東日本旅客鉄道が買い上げて完全子会社し、社名を変更する。(現・JR東日本クロスステーション)
- 東海キヨスク - 鉄道弘済会は1割を出資していたが、2008年(平成20年)に出資分を東海キヨスクが買い上げて東海旅客鉄道の完全子会社となる。(現・JR東海リテイリング・プラス)
- ジェイアール西日本デイリーサービスネット - 旧社名は「西日本キヨスク」で、鉄道弘済会は9パーセントを出資していたが、後に西日本旅客鉄道の物販担当子会社との統合を経て同社の完全子会社となる。
- JR九州リテール - 旧社名は「九州キヨスク」で、鉄道弘済会は出資していたが、後に九州旅客鉄道の物販担当子会社との統合を経て同社の完全子会社となる。
- 北海道キヨスク - 株式10パーセントを保有していたがジェイ・アールはこだて開発との統合を経て北海道旅客鉄道株式会社の完全子会社となる。(現・JR北海道フレッシュキヨスク)
- ジェイアール西日本マルニックス - 旧社名は「大阪鉄道荷物株式会社」で、鉄道弘済会は49パーセントを出資していたが、後に西日本旅客鉄道の完全子会社となる。
- 高松駅弁 - 四国キヨスクと共同出資、約48パーセントを保有するも後年に持ち分をJR四国本社へ売却する。2014年5月11日に全店舗を閉鎖、6月20日に生産を中止、9月30日付で解散、2015年2月26日に清算結了する。
- 弘済建物株式会社 - 1959年に鉄道弘済会が100パーセント出資で設立した分譲住宅地のデベロッパーである。バブル期を前後にコリーナ矢板、JR東日本東京工事事務所と共同でフィオーレ喜連川、竹中工務店・ファインズインターナショナルと共同で取手市藤代、など北関東の郊外に大規模な分譲住宅地を開発したが、各所の販売が進まず借入金負担が重荷となり、2005年に東京地裁に特別清算を申立てて消滅する。フィオーレ喜連川は、販売に携わった同社元社員が不動産販売会社を起業して新規分譲販売時の販売センター建物を社屋として承継している。開発途中であった藤代の分譲住宅地は、事業参画していた地場不動産会社のファインズインターナショナルが買収して「ファインズ桜が丘ニュータウン」に改称した。
- 弘済サービス株式会社 - 弘済建物の上記住宅分譲地内の私道や温泉供給など各種インフラ施設の管理を受託していた会社。弘済建物の特別清算後に事業停止し、各管理組合は委託先を変更した。
- 弘済事業株式会社 - 1998年(平成10年)に弘済建物からビル賃貸事業と藤代ゴルフクラブの運営事業を分社化する。2009年(平成21年)に減損処理から債務超過に陥り鉄道弘済会からの支援が困難になり、7月30日に東京地裁に民事再生手続開始を申立てる。事前調整型の民事再生処理でアコーディア・ゴルフがスポンサーとなり、2010年(平成22年)に同社へ譲渡されて「取手桜が丘ゴルフクラブ」に改称後、法人を清算する。鉄道弘済会が貸付金約100億円を債権放棄したためゴルフ会員権に一部弁済金が発生した。
- 横浜ステーシヨンビル - 横浜駅西口駅舎(横浜ステーションビル、のちの横浜シァル)の建設・運営を目的として、相模鉄道・鉄道弘済会・崎陽軒・東京急行電鉄の4社の出資で、1961年2月3日に設立[30]。のちに株式をJR東日本にすべて譲渡。
- 横浜地下街 - 横浜駅西口のダイヤモンド地下街(のちのザ・ダイヤモンド)の建設・運営を目的に、相模鉄道・横浜ステーシヨンビル・東京急行電鉄・鉄道弘済会・横浜東急ホテル・相鉄興業(現:相鉄ローゼン)・髙島屋の7社の出資で、1963年2月22日に設立[31]。のちに相模鉄道との株式交換により、相模鉄道の100%子会社となった[32]。
- 弘栄堂書店 - 鉄道弘済会が全額出資の書店。2009年度に鉄道弘済会が『公益財団法人』認可申請をするために、2008年12月31日をもって解散[33]。
脚注
- ^ キヨスク雑誌消滅の危機 売上高9割減で卸が撤退日本経済新聞 電子版2018年8月29日
- ^ 総合福祉センター弘済学園
- ^ a b 義肢装具サポートセンター
- ^ a b 札幌南藻園
- ^ a b “公益事業等”. www.kousaikai.or.jp. 公益財団法人 鉄道弘済会. 2019年9月8日閲覧。
- ^ 福祉資料室
- ^ a b “収益事業”. www.kousaikai.or.jp. 公益財団法人 鉄道弘済会. 2019年9月8日閲覧。
- ^ 種蒔く人 鉄道弘済会誕生時代. 財団法人鉄道弘済会. p. 37
- ^ 高坂, 盛彦 (2010/12/20). 国鉄を企業にした男 片岡謌郎伝. 中央公論新社. p. 85
- ^ a b 『鉄道弘済会三十年史』 鉄道弘済会、1962年2月25日。pp216
- ^ a b c d e 種蒔く人. 財団法人鉄道弘済会. (1954年12月1日). p. 157
- ^ a b 『鉄道弘済会三十年史』 鉄道弘済会、1962年2月25日。pp218
- ^ 『鉄道弘済会三十年史』 鉄道弘済会、1962年2月25日。pp26-27
- ^ 日本運輸倉庫株式会社
- ^ “札幌南藻園を見学:大場信一園長に聴く”. fukushi.hokkaido-np.co.jp. 北海道新聞社会福祉振興基金. 2019年10月4日閲覧。
- ^ “国鉄・名鉄・近鉄の鉄道資本スーパーに進出”. 新日本経済 1963年11月号 (新日本経済社) (1963年11月1日).pp106
- ^ 旅客構内営業研究会 “講座 旅客構内営業の話(2)”. 国有鉄道 33(2)(308) 1973年12月号 (交通協力会) (1973年12月).pp4
- ^ [1]
- ^ “鉄道弘済会・弘済学園 | SELP訪問ルポ | 日本セルプセンター”. www.selpjapan.net. 2019年10月4日閲覧。
- ^ “神奈川)「わたしたちが創る展」東京駅で 舘さんも応援:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2019年10月4日閲覧。
- ^ [2]
- ^ “» 地域生活支援センター「わくわく」|弘済学園”. www.kousaikai.or.jp. 2019年10月4日閲覧。
- ^ “» 義肢装具について|義肢装具サポートセンター”. www.kousaikai.or.jp. 2019年10月5日閲覧。
- ^ “メダル候補・谷真海らの力強い味方、義肢装具士・臼井二美男氏…2020年東京パラリンピックを支える”. スポーツ報知 (2019年9月7日). 2019年10月5日閲覧。
- ^ “» 年表|公益財団法人 鉄道弘済会”. www.kousaikai.or.jp. 2019年10月5日閲覧。
- ^ a b c d “「函館市史」通説編4 7編1章コラム4”. archives.c.fun.ac.jp. 2019年10月5日閲覧。
- ^ “人見町会活動記録”. hitomicho.org. 札幌市人見町会. 2019年10月5日閲覧。
- ^ a b 『種蒔く人 鉄道弘済会誕生記』財団法人鉄道弘済会、1954年12月10日、163,164,165頁。
- ^ “鉄道弘済会とは”. www.kousaikai.or.jp. 公益財団法人 鉄道弘済会. 2019年10月5日閲覧。
- ^ 『相鉄グループ100年史』 相鉄ホールディングス 、2018年12月、81-82ページ
- ^ “横浜駅地下街 会社沿革 横浜地下街40年のあゆみ”. 2005年2月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月22日閲覧。
- ^ 相模鉄道・横浜地下街・相鉄企業「株式交換による横浜地下街株式会社及び相鉄企業株式会社の完全子会社化に関するお知らせ」『相鉄企業株式会社』 相鉄企業、2005年1月27日
- ^ 弘栄堂書店労組争議解決お礼!(書店労協)
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