蹄鉄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/30 07:04 UTC 版)
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2015年8月) |
蹄鉄は蹄の破損を防止し、摩耗を防ぐために用いられる。野生の馬と異なり、家畜の馬は蹄が弱くて摩耗してしまう(詳しくは後述)。これを避けるために蹄鉄が考案された。同様の理由で、ロバや役牛用の蹄鉄もある(牛蹄鉄)。
はじめに蹄鉄が西洋の文献に現れるのは、4世紀にギリシア人によってもたらされてからで、様々な品種の馬、および様々な用途のために改良が加えられ、素材も様々なものが使用された。
鉄、アルミニウム、ゴム、プラスチック、牛皮、またはそれらを組み合わせた素材で作られる。一般的な素材は鉄だが、日本の競馬においては軽量なアルミニウム合金が用いられている [1]。その他、マグネシウムやチタンあるいは銅が使われることもある。
初期の蹄鉄には滑り止めとしてカルキンスと呼ばれる出っ張りがあった。これは今でもチームペニングといった競技用馬の蹄鉄において見受けられる。
蹄鉄の形状は馬蹄形と呼ばれ、形を表現する語として使われる。代表例として、U字構造をした馬蹄磁石や米国ペンシルベニア州の鉄道史跡「ホースシューカーブ」、コロラド川が馬蹄形に曲がりくねっているアリゾナ州の「ホースシューベンド」がある。
- ^ 「Q&A - 公益社団法人日本装削蹄協会」 http://sosakutei.jrao.ne.jp/qa/ (2016/11/30)
- ^ Kuenzl, Ernst, Die Alamannenbeute aus dem Rhein bei Neupotz: Plünderungsgut aus dem römischen Gallien. Mainz 1993.
- ^ 秋永和彦著、「横浜ウマ物語-文明開化の蹄音」59ページ、神奈川新聞社(2004年(平成16年))、ISBN:978-4876453450
- ^ 装蹄教育センター(宇都宮市)、読売新聞 2006年(平成18年)6月29日
- ^ 初代米国公使タウンゼント・ハリスによると、彼の馬の蹄鉄に興味を持った大老の井伊直弼は、彼の馬を借り出して蹄鉄を研究させ、自分の馬にも蹄鉄を装着したとのことである(ロバート・フォーチュン著・三宅馨訳、「幕末日本探訪記」203ページ、講談社(1997年(平成9年))、ISBN-13:4061593084)。
- ^ “わらじを履いて薪運び”. natgeo.nikkeibp.co.jp. 2023年10月30日閲覧。
- ^ http://www.horseshoepitching.com/ (2017/10/10)
- ^ 小学館、1995年9月、ISBN 4-09-189151-9
蹄鉄と同じ種類の言葉
- >> 「蹄鉄」を含む用語の索引
- 蹄鉄のページへのリンク