貨物駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/24 02:43 UTC 版)
鉄道駅は線路の高さによって、地上駅、高架駅、地下駅といった区別ができるが、貨物駅の場合は地上駅が多い。
現在の取扱貨物は、大きさが統一された輸送コンテナ(以下、コンテナと略す)を用いるコンテナ輸送が鉄道貨物の主流となっているが、木材、石材、石炭などの荒荷、書物、ばら積み貨物、自走による自動車などの扱いも見られる。
コンテナは直方体のものが一般的であるが、液体の化石燃料や化学薬品などを輸送する場合は直方体状に組んだ鋼鉄製の骨組み内にタンクを有するタンクコンテナとなり、丸みを帯びた形となっている。 標準軌以上の軸幅を持つ軌道を走る貨物列車はISO規格の海上コンテナが用いられることが多く、国際的に見ても大部分がこれに相当するが、狭軌の軌道や、カーブ区間の多い軌道では独自の大きさのコンテナが用いられることもある。
なお商品の発送・引き取りが主ではなく、他の輸送手段への積み替え(インターモーダル輸送)が主な駅は、コンテナターミナル、コンテナステーションなどと呼ばれることもある。
場所と装備
工場や燃料基地が駅となっており、そこへ引き込み線を通じて直接乗り入れる列車では、貨車からコンテナを降ろさずに荷役を行う場合もある。そうでない場合は一般の貨物と同様に、フォークリフトやクレーンを用いてコンテナの荷役を行うための設備を有する。
また、船舶との連絡に重点を置いた貨物駅では、埠頭へ直接乗り入れることもあり、液体やばら積み貨物の場合は専用の荷役設備が見られる。
歴史
世界初の貨物駅は、1830年にイギリス・リバプール南部のドックに設置されたen:Park Lane railway goods stationだとされている。これはリバプール・アンド・マンチェスター鉄道の駅であり、リバプールの街から2kmほどのトンネルを通ってたどりつくターミナル駅であった。
- ^ 横浜羽沢駅E&Sリニューアル開業式の実施について (PDF) - 日本貨物鉄道(2019年11月13日付、同月30日閲覧)
- ^ JR貨物 新中期経営計画「ニューストリーム2007」による。
- ^ JR貨物 中期経営計画「ニューストリーム2011」による。
- ^ 2002年より計画していた米原貨物ターミナル駅の新設時にも導入予定だったが、2022年に駅新設そのものが中止された。 JR貨物 - 2022年2月8日 米原貨物ターミナル駅(仮称)事業の中止について
- ^ 『昭和59年 運輸白書』(レポート)運輸省、1984年、1.日本国有鉄道経営再建促進特別措置法に基づく再建対策。doi:10.11501/12064696 。
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