芋子石 産出地

芋子石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/02 15:56 UTC 版)

産出地

芋子石は、日本中華人民共和国アメリカ合衆国に産する[1]

性質・特徴

芋子石は、直径1.8 - 2.2nm、長さは数十nm - 数umのアルミシリカから成るナノチューブ状の物質である。

用途・加工法

天然の芋子石はごく少量しか採ることができない。そのため、工業的利用には、人工的に合成する方法が不可欠である。芋子石は冷房消費電力を抑えるデシカント剤、低温排熱を有効利用するためのヒートポンプ熱交換剤、湿度調整剤、高速乾燥剤などさまざまな用途があり、カーボンナノチューブに次ぐ次世代ナノチューブ材料として現在注目を浴びている物質である。

サイド・ストーリー

九州大学の吉永長則と青峰重範によって1962年に熊本県人吉地方[4]火山ガラスに富む火山灰土壌から発見された日本産新鉱物。その土壌の通称名、芋子が名前の由来である。

発見当時は化学組成及び構造の詳細が未確定だったこともあり、1967年に国際鉱物学連合により一度Reject(否定)されたが、研究が進んで詳細が判明したことなどから1986年にRedefined(再承認)された。

脚注

参考文献

関連項目


  1. ^ a b Imogolite (英語), MinDat.org, 2011年11月24日閲覧 (英語)
  2. ^ Imogolite (英語), WebMineral.com, 2011年11月24日閲覧 (英語)
  3. ^ 松原聰宮脇律郎『日本産鉱物型録』東海大学出版会国立科学博物館叢書〉、2006年、58頁。ISBN 978-4-486-03157-4 
  4. ^ 上原誠一郎、特別講演 九州の鉱物と九州大学の鉱物標本 宝石学会(日本)講演会要旨 平成20年度 宝石学会(日本)講演論文要旨 セッションID:1, doi:10.14915/gsj.30.0.1.0


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