第15高射特科連隊 第15高射特科連隊の概要

第15高射特科連隊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/23 13:20 UTC 版)

第15高射特科連隊
創設 1972年(昭和47年)8月1日
(第6高射特科群)
再編成 2014年(平成26年)3月26日
(第15高射特科連隊)
所属政体 日本
所属組織 陸上自衛隊
部隊編制単位 連隊
兵科 高射特科
(高射搬送通信中隊のみ通信科
所在地 沖縄県 島尻郡八重瀬町
編成地 朝霞
上級単位 第1混成団第15旅団
担当地域 沖縄島
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概要

連隊本部は沖縄県島尻郡八重瀬町八重瀬分屯地(旧・与座分屯地)に駐屯し、隷下の各中隊は本部管理中隊・高射搬送通信中隊(八重瀬分屯地)、第1高射中隊(知念分屯地)、第2高射中隊(勝連分屯地)、第3高射中隊(白川分屯地)、第4高射中隊(南与座分屯地)にそれぞれ駐屯している。最新の高射特科装備である対空戦闘指揮統制システム対空レーダ装置 JTPS-P25(本部管理中隊)、03式中距離地対空誘導弾(改善型)(第1、第2、第3高射中隊)、11式短距離地対空誘導弾(第4高射中隊)の4つの装備を運用する日本で唯一の高射特科部隊である。

沖縄返還に伴う陸上自衛隊の高射部隊として編成された第6高射特科群が前身である。「地対空誘導弾運用部隊」(高射特科群)は、中期防衛力整備計画において、通常、方面隊の直轄部隊として運用するとされるが、1973年に沖縄に移駐し、同地の防衛警備を担当する第1混成団に編入された。隷下の4個高射中隊は4ヶ所の分屯地に分散し地対空誘導弾改良ホークをもって主に沖縄本島の中距離防空任務を担任してきた。

2010年(平成22年)3月に第1混成団が第15旅団へ改編され、第6高射特科群も後方支援体制等の一部改編が行われたが引き隷下部隊となった。その後、北朝鮮の弾道ミサイル発射実験などの直接的脅威への抑止力強化を目的として、2014年(平成26年)3月26日付で第15高射特科連隊に改編された[1]

方面隊及び旅団防空任務を併せ持つ観点から、2012年(平成24年)3月から逐次装備を03式中距離地対空誘導弾11式短距離地対空誘導弾の2種の地対空誘導弾に更新して運用している。2020年(令和2年)12月には第1高射中隊(知念分屯地)に03式中距離地対空誘導弾(改善型)が配備され、2022年ごろまでには第1 - 第3高射中隊全3個中隊が更新された[2]

なお、奄美群島第3高射特科群(福岡県)から部隊の一部(1個高射中隊)が、先島諸島第7高射特科群が移駐し、中距離防空を対処している。

沿革

第6高射特科群

※編成(群本部、本部管理中隊、第323~第326高射中隊、第306高射搬送通信中隊、第107高射直接支援隊)
その後、アメリカ陸軍第30防空砲兵旅団(30th Air Defense Artillery Brigade)から基地施設の随時移管を受ける。
  • 1973年(昭和48年)
    • 1月30日:沖縄に移駐開始。
    • 2月23日:西部方面隊隷下に直轄部隊として編入。
    • 3月25日:移駐完了。
    • 4月13日:分屯地開設。
    1. 与座分屯地開設に伴い、第6高射特科群本部、本部管理中隊、第306高射搬送通信中隊、第107高射直接支援隊が駐屯開始。
    2. 知念分屯地開設に伴い、第325高射中隊が駐屯開始。
    • 4月16日:南与座分屯地開設に伴い、第326高射中隊が駐屯開始。
    • 5月1日:分屯地開設。
    1. コザ分屯地開設に伴い、第323高射中隊が駐屯開始。
    2. 勝連分屯地開設に伴い、第324高射中隊が駐屯開始。
    • 7月1日:防空任務の実働開始[3][4]
    • 10月16日:第1混成団隷下部隊として編入。
  • 1974年(昭和49年)4月11日:第323高射中隊が駐屯するコザ分屯地が白川分屯地と改称[5]
  • 2006年(平成18年)1月:第6高射特科群が駐屯する与座分屯地が八重瀬分屯地と改称。
  • 2010年(平成22年)3月25日:第1混成団が第15旅団へ改編され、隷下部隊となる。第107高射直接支援隊(八重瀬分屯地)を廃止し、整備部門を新編された第15後方支援隊高射直接支援中隊へ移管。
  • 2012年(平成24年)3月26日:第325高射中隊(知念分屯地:地対空誘導弾改良ホーク装備)を第341高射中隊(03式中距離地対空誘導弾装備)に改編。
  • 2013年(平成25年)3月26日:第324高射中隊(勝連分屯地:地対空誘導弾改良ホーク装備)を第342高射中隊(03式中距離地対空誘導弾装備)に改編。

第15高射特科連隊

  • 2014年(平成26年)3月26日:第6高射特科群を第15高射特科連隊に改編。
  1. 第341高射中隊(知念分屯地)を第1高射中隊(03式中距離地対空誘導弾装備)に改編。
  2. 第342高射中隊(勝連分屯地)を第2高射中隊(03式中距離地対空誘導弾装備)に改編。
  3. 第323高射中隊(白川分屯地)を第3高射中隊(03式中距離地対空誘導弾装備)に改編。
  4. 第326高射中隊(南与座分屯地)を第4高射中隊(11式短距離地対空誘導弾装備)に改編。
  5. 第306高射搬送通信中隊(八重瀬分屯地)を高射搬送通信中隊に改称。
  • 2020年(令和02年)12月:第1高射中隊(知念分屯地)が03式中距離地対空誘導弾(改善型)(中SAM改)へ装備転換[6]
  • 2021年頃:第2高射中隊(勝連分屯地)が03式中距離地対空誘導弾(改善型)(中SAM改)へ装備転換。
  • 2022年頃:第3高射中隊(白川分屯地)が03式中距離地対空誘導弾(改善型)(中SAM改)へ装備転換。
  • 2024年(令和06年)3月21日:勝連分屯地司令職を第2高射中隊長から第7地対艦ミサイル連隊長に移管[7]

  1. ^ 防衛省組織令等の一部を改正する政令(平成26年政令20号) (PDF) (平成26年1月31日公布、防衛省HP)
  2. ^ 第15高射特科連隊隊長よりご挨拶”. 第15高射特科連隊. 2024年2月13日閲覧。
  3. ^ 第071回国会 内閣委員会 第22号 昭和四十八年七月十七日 議事録
  4. ^ [1][リンク切れ]
  5. ^ 駐屯地司令及び駐屯地業務隊等に関する訓令の一部を改正する訓令(昭和49年4月11日陸上自衛隊訓令第25号)
  6. ^ 陸自が新型の地対空誘導弾を公開 「中SAM改」を国内で初配備 沖縄の分屯地で | 沖縄タイムス+プラス ニュース”. 沖縄タイムス+プラス. 2021年4月16日閲覧。
  7. ^ 防衛省発令(1佐職人事)2024年3月21日付
  8. ^ 自衛隊の施設別状況”. p. 329-332. 2023年9月9日閲覧。


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