石原プロモーション
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作品傾向
石原プロが製作する作品は石原裕次郎、渡哲也を主役として設定したものが多く、裕次郎死後は舘を主役にした作品が量産された。社名が「プロモーション」となっている点から、代表者の名前に囚われない幅広い作品作りを目指した三船プロダクションなどの独立スタープロとは対照的なものであった。
『黒部の太陽』『西部警察』に代表される、大規模なセットを組んだアクションを重視した作品が多く、撮影中の演者やスタッフの怪我や事故がたびたび発生している。2003年には『西部警察2003』の撮影時に観客を負傷させる車両事故が発生しており、最終的に連続ドラマは制作中止となった。
裕次郎が生前各界と交流を深めていたことや、莫大な映画製作費の補填もあり、全国に協賛企業・後援団体が数多く存在していた。特に代表的なものとして宝酒造があり、裕次郎時代から所属俳優がCMに出演していたほか、石原プロのイベントには宝酒造の樽酒を毎回提供していた。また、ドラマ『大都会 PARTII』では同社の島原工場、『西部警察』の日本全国縦断ロケでは札幌工場(現在は閉鎖)・伏見工場で撮影が行われ、後者は当時の社長であった大宮隆が本人役として出演していた。
幻の社歌
同社の社歌として「太陽と星たちの賛歌」(作詞:なかにし礼、作曲:羽田健太郎)が存在する。
元々は1978年に裕次郎がなかにしに作詞を依頼した曲で、同年5月に予定されていたパーティー(同社の設立記念パーティーとする説[34] と、同社と関係の深い宝酒造のパーティーとする説[35] がある)で披露される予定だったが、裕次郎が同時期に闘病生活に入ったためレコーディングや披露も行われず、また譜面も行方不明となったため「幻の社歌」となっていた。当時は同社のスタッフの間でも「社歌があるらしい」という都市伝説扱いだったという[34]。
裕次郎の死後の2013年8月に、同社の社史編纂のため裕次郎の自宅資料室を整理していたところ譜面が発見されたことから、舘ひろしの歌唱と船山基紀によるアレンジで初めてレコーディングが行われ、2014年3月にその存在が公表され、石原プロモーションのサイトで期間限定で公開されている[36]。
歴代所属俳優・歌手
一般に「石原軍団」の愛称で親しまれていた。
- 石原裕次郎(創設者・在籍中に死去)
- 浅丘ルリ子(1972年まで在籍)
- 黛ジュン
- 鳥居恵子
- 川地民夫
- 浜田光夫
- 小高雄二 (難病のため1971年以降は俳優から引退)
- 深江章喜
- 竹脇無我
- 津々井まり
- 城野ゆき
- 玉川伊佐男
- 寺尾聰
- 苅谷俊介
- 五代高之
- 御木裕(1980年 - 1996年)
- 石原良純(石原裕次郎の甥、1982年 - 1989年)
- 秋山武史(在籍中に死去)
- 峰竜太(1976年 - 2000年)
- 谷川竜(現・谷川竜太郎)
- 深江卓次
- 舛田屋ノリコ
- 武藤章生
- バーブ佐竹
- ウラン(現・青木カレン)
- 渡邉邦門 (現・渡辺邦斗)
- 木村昇
- 岩永ジョーイ
- 木村龍童
- 神田穣
- 渡哲也(在籍中に死去)
- 金児憲史
- 宮下裕治
- 神田正輝(1973年 - 2021年)
- 舘ひろし(1983年 - 2021年、→舘プロ)
- 徳重聡
- 池田努(→舘プロ)
- 増本尚(→舘プロ)
「石原プロNEXT GENERATION」[37]
- 田川大樹
- 草野航大
注釈
- ^ 『ある兵士の賭け』撮影時には、三浦雄一郎のドキュメンタリー映画『エベレスト大滑降』を同時制作しており、いずれも海外ロケのある大規模な作品であり、石原プロのような小さな会社には無理なことだった、と関係者が証言している[3]。
- ^ 一般公開用ではないが、2000年(平成12年)に行われた「『1億人の心をつかむ男』新人発掘オーディション」では、最終選考会で、選抜者のキャメラテスト用の短編ドラマをTVカメラとフィルムの両方で製作した。共に監督は原隆仁。
- ^ 2018年に公開された舘ひろしの主演映画『終わった人』には製作委員会の一つとして名を連ねている。
- ^ 例外的に『西部警察』シリーズは90年代後半からファミリー劇場で頻繁に再放送が行われていた。
- ^ 三平の長女である海老名美どりは、峰竜太の妻である。
- ^ なお、神田正輝は解散式当日、司会を務める生放送番組『朝だ!生です旅サラダ』(朝日放送テレビ・テレビ朝日系)の関係で出席しなかった[22]。
- ^ 但し、30年前の布田移転前とは異なる場所に位置する。
- ^ 2020年7月の解散報道では「社長」と報道されている。2018年公開の舘ひろし主演映画「終わった人」では、石原プロの製作委員会参加における出資責任者(製作者)を務めた。
出典
- ^ a b 渡社長辞任“大政奉還”石原プロ新体制に サンケイスポーツ 2011年5月12日閲覧
- ^ a b 株式会社石原プロモーション 決算公告
- ^ NHK BSプレミアム『ありがとう裕さん さらば石原軍団「日本人が最も愛した男 真実の物語」』2021年2月27日放送
- ^ a b c “石原軍団が解散へ、石原まき子「石原裕次郎の遺言を実行いたしました」”. 映画ナタリー. ナターシャ. (2020年7月17日) 2020年7月17日閲覧。
- ^ “九代林家正蔵襲名記念 林家こぶ平下町感謝の日”. ねぎし事務所 (2005年3月13日). 2022年6月7日閲覧。
- ^ 広瀬和生 (2018年9月13日). “【第26回】林家こぶ平の九代目林家正蔵襲名”. 本がすき。. 『21世紀落語史』. 光文社. 2022年6月7日閲覧。
- ^ 「恥ずかしい映画は作れない」解散石原プロの苦悩日刊スポーツ2021年1月17日記事
- ^ 石原プロ“大政奉還”渡社長退任 まき子夫人に経営を全面委任 - 中日スポーツ・2011年5月12日
- ^ 渡哲也「健康と年齢」理由に石原プロ社長勇退 スポニチアネックス・2011年5月12日
- ^ “石原プロモーション代表取締役会長・石原まき子氏、チャンネル銀河の名誉会長に就任”. チャンネル銀河「銀河ニュース」 (2015年6月22日). 2015年6月24日閲覧。
- ^ 『石原裕次郎生誕80周年企画『4K未来映像プロジェクト』キックオフ』(プレスリリース)チャンネル銀河、2015年7月31日 。2021年1月16日閲覧。
- ^ “4K未来映像プロジェクト”. チャンネル銀河. 2016年1月3日閲覧。
- ^ “「西部警察」ロケ地巡礼番組を制作へ 「渡さん出演してくれたら」”. スポニチアネックス. (2015年7月31日) 2016年1月3日閲覧。
- ^ “ドラマロケ地 全国10カ所を4K映像で紹介『西部警察 全国キャラバン!!ロケ聖地巡礼』9月1日よりJ:COMオンデマンドで4K版を独占配信”. ジュピターテレコム (2015年8月31日). 2016年1月3日閲覧。
- ^ “「西部警察」、「大都会」石原プロが'16年元旦からデジタル配信進出。Hulu他”. AV Watch (2015年12月16日). 2016年6月5日閲覧。
- ^ 「おもちゃ箱のようだった」舘ひろしが語る石原プロ58年の歴史 解散後も名を残す石原軍団 東京新聞、2021年1月10日付
- ^ “石原プロモーションよりご報告”. 株式会社石原プロモーション (2020年7月17日). 2020年7月19日閲覧。
- ^ “石原プロ縮小、裕次郎さん遺品管理「社団法人」設立”. 日刊スポーツ. (2020年7月17日) 2020年7月17日閲覧。
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- ^ "破壊した車4600台 オーディションには5万人…石原軍団解散 裕次郎さん設立から58年". 中日スポーツ. 中日新聞社. 16 January 2021. 2021年1月16日閲覧。
- ^ a b "舘ひろし「寂しいな」裕次郎さんに看板返還…石原プロ58年の歴史に幕 (2/2ページ)". サンケイスポーツ. 産経デジタル. 17 January 2021. p. 2. 2021年1月19日閲覧。
- ^ "舘ひろし「寂しいな」裕次郎さんに看板返還…石原プロ58年の歴史に幕". サンケイスポーツ. 産経デジタル. 17 January 2021. pp. 1–2. 2021年1月17日閲覧。
- ^ [1]公式インスタグラム2021年1月20日記事
- ^ a b 石原プロモーション | 会社概要
- ^ 石原音楽出版等、2月1日付で事務所を移転文化通信2021年01月23日分記事
- ^ “石原軍団、石巻で“男の炊き出し”…風呂なし寝袋1週間”. スポーツ報知 (2011年4月15日). 2011年4月19日閲覧。
- ^ 「石原軍団」の炊き出しで渋滞発生 石巻で聞いた賛否両論 ニッケンタイムズ 2011年04月18日
- ^ 渡ら「げんき食堂」、被災地支援も続けます 日刊スポーツ新聞社 2011年9月7日
- ^ “渡哲也さん終活 炊き出し鍋処分していた 裕次郎さんが始めた“思い出の道具類”3年かけて”. スポーツニッポン. (2020年8月16日) 2021年1月17日閲覧。
- ^ “1万2000食配る!石原軍団が元気の炊き出し、車中泊で寄り添う”. サンスポ. (2016年6月12日) 2021年1月18日閲覧。
- ^ 石原プロ名物“炊き出し”は? 被災地に行けない意外なワケ 日刊ゲンダイ 2018年8月16日
- ^ 舘ひろし、石原プロ解散後初の炊き出し開催「お世話になった場所、人々に恩返ししたい」 スポーツ報知 2024年2月22日
- ^ a b 石原プロの“幻の社歌” 36年ぶり発見 裕次郎さん命日に無料配信へ スポーツニッポン 2014年3月19日閲覧
- ^ 石原プロ“幻の社歌”発見!舘ボーカルで36年ぶり復活へ - サンケイスポーツ・2014年3月19日
- ^ 石原プロモーション幻の社歌期間限定配信中 石原プロモーション
- ^ “【イケ男図鑑】石原軍団ジュニア「伝説の男の背中を追う石原プロ次世代スターたち」”. 2021年5月31日閲覧。
- ^ “株式会社石原インターナショナルの情報”. 国税庁法人番号公表サイト. 2020年7月14日閲覧。
- ^ “株式会社アイ・ピー・エフの情報”. 国税庁法人番号公表サイト. 2020年7月14日閲覧。
- ^ “石原ミュージック株式会社の情報”. 国税庁法人番号公表サイト. 2020年7月14日閲覧。
- ^ 石原裕次郎 渡哲也 石原プロ社史 青志社、2021年1月16日閲覧
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