沙羅曼蛇
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/08 09:07 UTC 版)
音楽
本作の音楽は当時まだ音大生だった東野美紀がアルバイトで作曲を担当した。作曲したBGMが次々に没になり、苦し紛れに三連符を多用したところ、多少の批判を受けながらも採用された、という作曲者自身による発言がCDのライナーノーツに記載されている。当時制作しながら没になったいくつかの曲は、翌年発売のライフフォースで使用されたり、X68版ではローディング時のBGMとして採用されたりもした。またPSPソフト『沙羅曼蛇 ポータブル』のギャラリーにはこれらの没曲が収録されている。
音楽演奏にはFM音源チップYM2151が使われており、ステレオ出力されるのも当時は珍しいことだった。マイコンBASICマガジンの1986年11月号、並びに同12月号では、古代祐三がPC-8801mkIISR用に本作使用曲のステレオ演奏実現を試みるプログラムを発表した。これは左右チャンネルを各々別のプログラムとして二台のPC-88に入力し、同時再生させることでサウンドボード搭載の音源、YM2203の出力ポート不足を補う方法を採っていた。元のデータをコンバートしたものではなく、耳コピーであり、音源のスペックが異なるため、再現性については完全ではなかったが、二台の本体を必要とするプログラムとして話題となった。
またタイトルについては(『ライフフォース』で使用されたものも含め)当初は付けられていなかったようで、1986年にアポロン音楽工業から発売された『オリジナル・サウンド・オブ・沙羅曼蛇』では「第1ステージ・サウンド」などとなっている。以下の曲名は1992年に発売された『沙羅曼蛇 -Again-』に基づいている。
使用箇所 | 曲名 |
---|---|
1面 | Power of Anger |
2面 | Fly High |
3面 | Planet RATIS |
4面 | Starfield |
5面 | Burn the Wind |
6面 | Destroy Them All |
ビッグコア | Aircraft Carrier |
ボス | Poison of Snake |
オールパターンクリア(エンディング) | Peace Again |
ゲームオーバー | Crystal Forever |
注釈
- ^ コイン投入口が2つある場合はコイン投入で即残機に変換され、あらかじめ複数クレジットを投入した状態でゲームを開始または途中参加すると、そのクレジット数分の残機を最初から持ってゲームが開始する。投入口が1つの場合はコイン投入後スタートボタン押下で残機が増える。上限はゲーム開始分とあわせて各プレイヤー9クレジットまで。以降はゲーム中にコイン投入しても、残機に変換されない。店舗側のディップスイッチ設定で上限クレジットを5, 3, 1(追加不可)に減らせる。2人同時プレイで片側のプレイヤーだけがいったんゲームオーバーになり途中参加した場合は上限が回復する。
- ^ デラックスパック版では、裏技を使用しかつフォースフィールドのアイテムを取得することで4つ付けることができる。
- ^ AC版のフォースフィールドは他のAC版グラディウスシリーズの同様の装備(シールド)とは異なり地形との接触判定はない。
- ^ 「ゲーメスト」など当時のゲーム雑誌では他のゲームで同種のシステムを表現する場合に「曼蛇復活」と呼ぶこともあった。
- ^ バグと推測される。通常はゲームを開始する際に初期化されるワークエリアが、一部初期化されない模様。電源を一度切り、ある程度放置した後に電源を再投入すると、ようやく元に戻る。
- ^ 本作を含めた当時のコナミのアーケード作品には音声合成チップ「VLM5030」が搭載されており、『イー・アル・カンフー』(1985年)や『ツインビー』(1985年)などでも声での演出が用いられていた。
- ^ 『ゼビウス』の敵キャラクターおよびそのスピンオフタイトルと同名だが無関係である。開発チームの上司に気に入られたことからフラック・アタックでも登場し、そちらでは破壊可能。
- ^ 他で出ないのは、元々がバクテリアン側の部隊名なので、いわばゲーム中に出現する敵全体を指すため。
- ^ MSX版のものに近いレイアウト。
出典
- ^ a b マイウェイ出版『死ぬ前にクリアしたい200の無理ゲー ファミコン&スーファミ』 (ISBN 9784865119855、2018年10月10日発行)、37ページ
- ^ a b c 「5月10日号特別付録 ファミコン ロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、201頁。
- ^ a b c d 「10月号特別付録 PCエンジンオールカタログ'93」『PC Engine FAN』第6巻第10号、徳間書店、1993年10月1日、78頁。
- ^ 北村孝和 (2002年8月6日). “コナミ、iモード「タイムパイロット」、J-スカイ「沙羅曼蛇」など新作アプリの配信サービスを開始” (日本語). GAME Watch. インプレス. 2019年4月21日閲覧。
- ^ “J-SKYに沙羅曼蛇&けっきょく南極大冒険追加!” (日本語). SOFTBANK GAMES NEWS INDEX. ITmedia (2002年8月1日). 2019年4月21日閲覧。
- ^ 鷹木創 (2003年5月23日). “コナミ、505iシリーズ向けに「沙羅曼蛇」と「ときめき2ショット」” (日本語). ケータイ Watch. インプレス. 2019年4月21日閲覧。
- ^ 大久保有規彦 (2006年4月7日). “i-revo、「沙羅曼蛇」のファミコン/MSX/PCエンジン版を配信” (日本語). BB Watch. インプレス. 2019年4月21日閲覧。
- ^ a b c d e f g Dr.KILL「沙羅曼蛇」『Beep』 3巻、9号、日本ソフトバンク、1887年9月号、14 - 15頁。雑誌 17659-9。
- ^ 「GRADIUSII INTERVIEW」『グラディウスポータブル 公式ガイド 〜レジェンド オブ I・II・III・IV・外伝〜』、コナミ、2006年3月9日、60頁、ISBN 978-4861551116。
- ^ a b c “Life Force for NES (1987)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年5月5日閲覧。
- ^ “Life Force for Amstrad CPC (1988)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年5月5日閲覧。
- ^ a b c d e f “Life Force for Commodore 64 (1988)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年5月5日閲覧。
- ^ a b c “Life Force for ZX Spectrum (1988)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年5月5日閲覧。
- ^ “Life Force for TurboGrafx-16 (1991)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年5月5日閲覧。
- ^ a b “沙羅曼蛇 まとめ [ファミコン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2015年2月11日閲覧。
- ^ a b “沙羅曼蛇 まとめ [PCエンジン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2015年2月11日閲覧。
- ^ “Life Force for Wii (2007)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年5月5日閲覧。
- ^ a b “Life Force for MSX (1987)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年5月5日閲覧。
- ^ a b c 「最も愛されたゲームたち!! 読者が選んだベスト30」『ザ・ベストゲーム 月刊ゲーメスト7月号増刊』第6巻第7号、新声社、1991年7月1日、32頁、ASIN B00BHEECW0。
- ^ 「ザ・ベストゲーム」『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、77頁、ISBN 9784881994290。
固有名詞の分類
- 沙羅曼蛇のページへのリンク