沙羅曼蛇
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/08 09:07 UTC 版)
設定
ストーリー
美しい輝きを放つ水の惑星ラティスには、太古より伝わる炎の予言があった。
「千光年の彼方より、炎の海に棲む巨大な竜が目覚める時、狂気のフォースが迫り来て、天地は闇に飲み込まれ、やがて光は打ち砕ける」
強大な勢力で侵略を続けるバクテリアン星団、サラマンダ軍の進行が惑星ラティスへと及んだ。サラマンダ軍の猛攻にラティス軍は為す術もなかった。惑星ラティスの王子は、自分の名前を付けた時空戦闘機「ロードブリティッシュ号」に自ら乗り込み、敵との戦闘を行ったが満身創痍で脱出し、かつてバクテリアン軍団を打ち破ったと言われる惑星グラディウスに救援を求めた。
報告を受けた惑星グラディウス軍の勇者は、ロードブリティッシュ号を伴い強大な支配力を持つサラマンダ軍の母星へと飛び立つため、超時空戦闘機「ビックバイパー」を発進させる。
ステージ構成
本作品最大の特徴であり、『グラディウス』と比べて最大の違いが、スクロール方向が横だけではなく縦にもなる点である。これにより本作品の戦略性が高まっている。スクロール方向により装備の性能が変わったり、自機の当り判定が変わるなどの要素も含まれている。また、『グラディウス』に比べて、スクロール速度が速い。
装備面ではミサイルがその影響を多大に受けており、『グラディウス』に比べて大きく変更されている。横スクロールでは上下、縦スクロールでは左右と、同時に2方向へ発射可能となっている。また2面を除く縦スクロール面では前方画面奥側にも発射するが、これは空間のリアルさを表現する手法に留まらず、画面奥の一部の地上物を破壊することもできた。
Stage | 内容 | 解説 | ボス |
---|---|---|---|
1(横) | 増殖性細胞 | 巨大な生命体の内部のようなステージ。増殖する細胞により壁面が盛り上がってきたり、再生する壁面で覆われショットで破壊しないと進めないエリアなどがある。 | ゴーレム |
2(縦) | 隕石空域 | 大量の隕石が浮遊しているステージ。地形は存在せず、破壊不能の隕石を回避しながら進む。 | 巡洋艦テトラン |
3(横) | 高密度エネルギー | 生命エネルギーが炎となって噴き出しているステージ。出現する敵キャラクターもほとんどが炎タイプ。ステージ開始直後の空中戦以外でアイテムが一切出現しない唯一のステージ。 | イントルーダ |
4(縦) | 地底火山 | グラディウスの火山ステージを縦にしたようなステージ。左右に配置された火山から火山弾が降り注ぐ。 | 要塞ヴァリス |
5(横) | 小惑星 | 小惑星帯で戦闘機の編隊と戦う。このステージもステージ2同様に地形がない。 | 空母デス |
6(縦) | 要塞地帯 | 前半は都市上空で、中ボスはビッグコア。後半は要塞内部だが、道中にモアイが出現する。ある条件を満たすとZAPする。 | ビッグコア ゼロスフォース |
注釈
- ^ コイン投入口が2つある場合はコイン投入で即残機に変換され、あらかじめ複数クレジットを投入した状態でゲームを開始または途中参加すると、そのクレジット数分の残機を最初から持ってゲームが開始する。投入口が1つの場合はコイン投入後スタートボタン押下で残機が増える。上限はゲーム開始分とあわせて各プレイヤー9クレジットまで。以降はゲーム中にコイン投入しても、残機に変換されない。店舗側のディップスイッチ設定で上限クレジットを5, 3, 1(追加不可)に減らせる。2人同時プレイで片側のプレイヤーだけがいったんゲームオーバーになり途中参加した場合は上限が回復する。
- ^ デラックスパック版では、裏技を使用しかつフォースフィールドのアイテムを取得することで4つ付けることができる。
- ^ AC版のフォースフィールドは他のAC版グラディウスシリーズの同様の装備(シールド)とは異なり地形との接触判定はない。
- ^ 「ゲーメスト」など当時のゲーム雑誌では他のゲームで同種のシステムを表現する場合に「曼蛇復活」と呼ぶこともあった。
- ^ バグと推測される。通常はゲームを開始する際に初期化されるワークエリアが、一部初期化されない模様。電源を一度切り、ある程度放置した後に電源を再投入すると、ようやく元に戻る。
- ^ 本作を含めた当時のコナミのアーケード作品には音声合成チップ「VLM5030」が搭載されており、『イー・アル・カンフー』(1985年)や『ツインビー』(1985年)などでも声での演出が用いられていた。
- ^ 『ゼビウス』の敵キャラクターおよびそのスピンオフタイトルと同名だが無関係である。開発チームの上司に気に入られたことからフラック・アタックでも登場し、そちらでは破壊可能。
- ^ 他で出ないのは、元々がバクテリアン側の部隊名なので、いわばゲーム中に出現する敵全体を指すため。
- ^ MSX版のものに近いレイアウト。
出典
- ^ a b マイウェイ出版『死ぬ前にクリアしたい200の無理ゲー ファミコン&スーファミ』 (ISBN 9784865119855、2018年10月10日発行)、37ページ
- ^ a b c 「5月10日号特別付録 ファミコン ロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、201頁。
- ^ a b c d 「10月号特別付録 PCエンジンオールカタログ'93」『PC Engine FAN』第6巻第10号、徳間書店、1993年10月1日、78頁。
- ^ 北村孝和 (2002年8月6日). “コナミ、iモード「タイムパイロット」、J-スカイ「沙羅曼蛇」など新作アプリの配信サービスを開始” (日本語). GAME Watch. インプレス. 2019年4月21日閲覧。
- ^ “J-SKYに沙羅曼蛇&けっきょく南極大冒険追加!” (日本語). SOFTBANK GAMES NEWS INDEX. ITmedia (2002年8月1日). 2019年4月21日閲覧。
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- ^ 大久保有規彦 (2006年4月7日). “i-revo、「沙羅曼蛇」のファミコン/MSX/PCエンジン版を配信” (日本語). BB Watch. インプレス. 2019年4月21日閲覧。
- ^ a b c d e f g Dr.KILL「沙羅曼蛇」『Beep』 3巻、9号、日本ソフトバンク、1887年9月号、14 - 15頁。雑誌 17659-9。
- ^ 「GRADIUSII INTERVIEW」『グラディウスポータブル 公式ガイド 〜レジェンド オブ I・II・III・IV・外伝〜』、コナミ、2006年3月9日、60頁、ISBN 978-4861551116。
- ^ a b c “Life Force for NES (1987)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年5月5日閲覧。
- ^ “Life Force for Amstrad CPC (1988)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年5月5日閲覧。
- ^ a b c d e f “Life Force for Commodore 64 (1988)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年5月5日閲覧。
- ^ a b c “Life Force for ZX Spectrum (1988)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年5月5日閲覧。
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- ^ a b “沙羅曼蛇 まとめ [ファミコン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2015年2月11日閲覧。
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- ^ “Life Force for Wii (2007)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年5月5日閲覧。
- ^ a b “Life Force for MSX (1987)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年5月5日閲覧。
- ^ a b c 「最も愛されたゲームたち!! 読者が選んだベスト30」『ザ・ベストゲーム 月刊ゲーメスト7月号増刊』第6巻第7号、新声社、1991年7月1日、32頁、ASIN B00BHEECW0。
- ^ 「ザ・ベストゲーム」『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、77頁、ISBN 9784881994290。
固有名詞の分類
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