日本海水
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/27 12:24 UTC 版)
環境事業
- 水酸化マグネシウム事業
海水に含まれるマグネシウムイオンを有効に利用し、水酸化マグネシウム・スラリー(水酸化マグネシウム粒子の混濁液)を生成。安価なアルカリ剤として、排煙脱硫用、排水中和用、工業原料用途など、幅広い用途に使用されている。
- リードエフ事業
排水処理・土壌処理に適した高性能吸着剤(商品名:リードエフ)の製造・販売を行う。砒素用、フッ素用、ホウ素用、リン用の4種類がある。
企業や自治体の環境対策が進む中、半導体・ガラス・金属・フッ素製品などの工場から出される排水、地下水・飲料水の処理などに利用される。
また、トンネル工事や地下鉄工事などで掘削された土壌に含まれる有害物質の処理にも利用される。
食品事業
- 海苔
浦島海苔株式会社を吸収合併して農業事業と共に新設された。旧浦島海苔の工場設備を熊本工場(熊本県玉名市)として引き継ぎ、「浦島海苔」のブランド名で同社が行ってきた海苔・お茶漬け・ふりかけ等の各種海苔製品の製造・販売を行っている。
- 食品添加物
赤穂・讃岐両工場において製塩の過程で発生するにがりを食品添加物「粗製海水塩化マグネシウム」として豆腐凝固剤や食品素材などに用いられる。
電力事業
- 赤穂発電所
イオン交換膜法による製塩は大量の電力と蒸気を必要とし、必要なエネルギーを自社で賄うために国内の製塩各社は大規模な発電設備を保有している。
当社は赤穂工場の発電設備更新に際し、発電用燃料を従来の石炭から木質バイオマスに転換することで、電力の固定価格買い取り制度(FIT制度)を利用した電力の販売を開始した。同設備は天然ガスによる発電設備も付属しており、木質バイオマス発電設備にトラブルがあった場合にも、塩の生産が継続可能な仕組みを構築している。
上述のように再生可能エネルギーを利用した環境配慮型設備であることと、非常時のエネルギー供給を両立するバイオマス発電天然ガス発電融合型電力・蒸気供給システムが評価され、2016年にコージェネ大賞産業部門において優秀賞を受賞している。[5]
- ^ “【図解・社会】東日本大震災・震災後に閉鎖または再開のめどが立っていない主な工場(2011年9月7日):時事ドットコム”. 時事ドットコム. 2021年11月18日閲覧。
- ^ “被災した製塩工場にバイオマス発電所、日本最大75MWで2020年度に運転開始へ”. スマートジャパン. 2021年11月18日閲覧。
- ^ ガスペディア. “日本海水、福岡県苅田町で木質バイオマス発電所を着工”. ガスペディア. 2021年11月16日閲覧。
- ^ ガスペディア. “エア・ウォーター、日本海水を完全子会社化”. ガスペディア. 2021年11月16日閲覧。
- ^ “コージェネ大賞2015 受賞案件決定|一般財団法人 コージェネレーション・エネルギー高度利用センター”. www.ace.or.jp. 2021年11月18日閲覧。
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