名鉄広見線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/04 19:04 UTC 版)
概要
起点の犬山駅を出ると進路を東に変え、富岡前駅に向かう。犬山駅 - 富岡前駅間には犬山検査場があり、回送列車も多く運転されている。犬山検査場への引き込み線(犬山駅の構内扱い)と分かれた後、善師野駅付近までは田園地帯を走る。県境付近では森の中を走り、途中愛岐トンネルをくぐる。可児市内では沿線に市街地や住宅地が広がる中を、新可児駅以東では可児川沿いを走る。かつて新可児駅以西と以東を直通する列車は同駅でスイッチバックしていた。また名古屋方面からの直通列車は配線上犬山駅でスイッチバックを行うため、犬山駅 - 新可児駅間は他の路線と進行方向が逆になる(1号車が下りを向く)。可児川駅から新可児駅までは東西にまっすぐ結ぶ経路にはなっておらず、北へ迂回して日本ライン今渡駅を経由する経路になっている。
以前は途中の明智駅から八百津線が分岐していたが、同線は2001年(平成13年)に廃線となっている。
1984年(昭和59年)に八百津線とともに当線でも富士重工業製の軽快気動車「LE-Car」の試運転が行われ、閑散区間合理化のため名鉄がこれを採用し、同年八百津線、翌年に新可児駅 - 御嵩駅間の一部の列車がキハ10形で気動車化された。明智駅 - 御嵩駅間の気動車の運行はキハ10形からキハ30形に交代した1995年(平成7年)に終了し、新可児駅 - 明智駅間でも八百津線廃止後は気動車の運行が行われなくなった。
なお、犬山駅・新可児駅を除いて無人駅である。終日有人駅は犬山駅のみであり、新可児駅は特殊勤務駅である。
路線データ
- 路線距離(営業キロ):22.3km
- 軌間:1,067 mm
- 駅数:11駅(起終点駅含む)
- 複線区間:犬山駅 - 新可児駅間
- 電化区間:全線電化(直流1500V)
- 閉塞方式:自動閉塞式[1]
- 保安装置:M式ATS[1]
- 最高速度:90 km/h[1]
- 最小曲線半径:160 m(犬山駅構内)
注釈
出典
- ^ a b c d 徳田耕一『名古屋鉄道 今昔―不死鳥「パノラマカー」の功績』交通新聞社〈交通新聞社新書〉、2017年8月、172頁。ISBN 978-4330819174。
- ^ “広見線存廃で名鉄が打診”. 岐阜新聞. (2007年12月12日). オリジナルの2010年8月17日時点におけるアーカイブ。 2021年10月12日閲覧。
- ^ “新可児―御嵩、通勤は電車より車?定期代半額実験、苦戦”. 朝日新聞. オリジナルの2010年11月14日時点におけるアーカイブ。 2021年10月12日閲覧。
- ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、996頁。
- ^ 「名古屋鉄道 広見線が全線複線化」『交通新聞』交通協力会、1970年3月6日、1面。
- ^ 清水武、田中義人、澤内一晃『名古屋鉄道の貨物輸送』フォト・パブリッシング、2021年、268頁。ISBN 978-4802132701。
- ^ “5月22日(土)にダイヤ改正を実施します” (pdf). 名古屋鉄道 (2021年3月16日). 2021年3月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月12日閲覧。
固有名詞の分類
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