冪級数 収束半径

冪級数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/25 16:37 UTC 版)

収束半径

冪級数は変数 x がある値のときには収束し、別の値のときには発散するかもしれない。(xc) の冪によるすべての冪級数 f(x)x = c において収束する。(正しい値 f(c) = a0 を得るには数式 001 と解釈しなければならない。)c が唯一の収束点でなければ、必ず 0 < r ≤ ∞ なるある数 r が存在して、級数は |xc| < r のときにはいつでも収束し、|xc| > r のときにはいつでも発散する。この数 r をその冪級数の収束半径 (radius of convergence) と呼ぶ。一般に収束半径は次で与えられる:

あるいは同じことだが

(これはコーシー・アダマールの定理であり。記号の説明は上極限と下極限を参照。)それを計算する速い方法は

である(ただしこの極限が存在するときに限る)。

級数は |xc| < r に対して絶対収束し、{x : |xc| < r} の任意のコンパクト部分集合一様収束する。つまり、級数は収束円板の内部において絶対かつコンパクト収束する。

|xc| = r に対しては、級数が収束するか発散するかの一般的なステートメントを述べることは出来ない。しかしながら、実変数の場合には、級数が x において収束するならば級数の和は x において連続である(ただしcからxに向かう側だけにおける片側の連続)というアーベルの定理がある。複素変数の場合には、cx を結ぶ線分に沿っての連続性しか主張できない。








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