京阪2200系電車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/17 13:51 UTC 版)
運用
本線・鴨東線・中之島線の、主に普通・区間急行・準急・急行・快速急行で運用されている。
交野・宇治両線には回数は少なかったものの、運用開始当初より1981年までの間、6両編成に組成した編成が臨時急行「天ヶ瀬号」で宇治線に充当されたり、その他普通列車として旧型車と共通運用で4両編成が入線していたこともあった[注 14]。1968年まで行われていた近鉄京都線への乗り入れには2000系と同様に充当されたことがない。これらの形式は車両限界の相違から直通運転可能車両の対象外であったためである。
運行開始当時より1971年までは臨時特急で使用されたりもしていた[注 15]。2000年7月1日のダイヤ改正より8両編成については片道1本あったロングシート車両使用の特急(2000年改正で新規に設定されたもの)で運用されることもあった。本系列の定期特急充当はこれが初であった。ただし、他の一般車8両と共通運用であったため、必ずしも本系列が運用されるとは限らなかった。なお、本系列は2002年8月に特急運用から撤退している。これは本系列が同年10月より設定された女性専用車両の指定をされなかったためである。
2016年3月のダイヤ改正以降は、快速急行の運用に就く機会もある。
廃車
2007年から廃車が始まっており、同年12月31日付けで2359・2361・2362・2364が廃車となった[21]。登場からすでに約50年が経過し、また、初期に更新工事を受けた編成は1900系全廃後は京阪で唯一の抵抗制御車両となっており、最後に更新工事を受けた車両でも20年以上経過するため、13000系の投入などを受けて2600系0番台ともども順次置き換えが進められ、在籍車両数は、2014年4月1日現在では7両編成9本と編成から外れた2380番台3両の計66両となった[22]。その後も廃車が進められ、2016年11月30日には2380番台の5両も廃車となり[23]、2017年4月1日現在の在籍車両数は7両編成7本の計49両となった[24]。2016年度以降は京橋駅へのホームドア設置に伴い乗降位置の異なる5000系の置き換えを優先している影響で[23][25]、2017年度から2021年度は本系列の廃車はなかった[26][27][28][29][30]。2022年度は2023年3月7日付けで7両が廃車となり[31]、2023年4月1日現在の在籍車両数は7両編成6本の計42両となった[32]。
2600系への編入車では2001年12月28日付けで2922(元2253)、2013年5月31日付けで2923(元2252)がそれぞれ廃車となり、2019年現在は2624Fに組み込まれている2924(元2251)のみが残存している。
過去の編成表
1981年1月1日現在[33]。
← (京都)三条・私市・宇治 (大阪)淀屋橋 →
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形式 | 2200形 | 2300形 | 2350形 | 2350形 | 2300形 | 2300形 | 2250形 | 備考 |
区分 | Mc | M | T | T | M | M | Tc | |
車両番号 | 2207 | 2301 | 2351 | 2370 | 2329 | 2317 | 2257 | |
2209 | 2306 | 2353 | 2371 | 2334 | 2316 | 2259 | ||
2211 | 2305 | 2355 | 2369 | 2331 | 2303 | 2261 | ||
2223 | 2302 | 2360 | 2352 | 2330 | 2313 | 2273 | ||
2224 | 2319 | 2364 | 2363 | 2333 | 2321 | 2274 | ||
2225 | 2323 | 2366 | 2365 | 2332 | 2324 | 2275 | ||
2226 | 2326 | 2368 | 2367 | 2327 | 2328 | 2276 | ||
形式 | 2200形 | 2300形 | 2350形 | 2250形 | 2200形 | 2300形 | 2250形 | 備考 |
区分 | Mc | M | T | Tc | Mc | M | Tc | |
車両番号 | 2216 | 2310 | 2356 | 2266 | 2212 | 2314 | 2262 | |
2217 | 2307 | 2357 | 2267 | 2213 | 2322 | 2263 | ||
2218 | 2308 | 2358 | 2268 | 2214 | 2325 | 2264 | ||
2219 | 2309 | 2359 | 2269 | 2215 | 2315 | 2265 | ||
2221 | 2311 | 2361 | 2271 | 2220 | 2320 | 2270 | ||
2222 | 2312 | 2362 | 2272 | 2208 | 2318 | 2258 | ||
形式 | 2200形 | 2300形 | 2350形 | 2250形 | 備考 | |||
区分 | Mc | M | T | Tc | ||||
車両番号 | 2210 | 2304 | 2354 | 2260 |
2007年4月1日現在[34]
← (京都)出町柳 (大阪)淀屋橋・中之島 →
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形式 | 2200形 | 2300形 | 2350形 | 2350形 | 2300形 | 2300形 | 2250形 | 廃車 | 備考 |
区分 | Mc | M | T | T | M | M | Tc | ||
車両番号 | 2209 | 2306 | 2353 | 2371 | 2334 | 2316 | 2259 | ||
2210 | 2304 | 2354 | 2378 | 2336 | 2325 | 2264 | |||
2211 | 2305 | 2355 | 2369 | 2331 | 2303 | 2261 | |||
2216 | 2310 | 2356 | 2377 | 2340 | 2314 | 2262 | |||
2217 | 2307 | 2375 | 2357 | 2338 | 2322 | 2263 | 抵抗制御 | ||
2223 | 2302 | 2352 | 2360 | 2330 | 2313 | 2273 | 2011年6月30日 | 抵抗制御 | |
2225 | 2323 | 2365 | 2366 | 2332 | 2324 | 2275 | 2023年3月7日 | 抵抗制御 | |
2226 | 2326 | 2368 | 2367 | 2327 | 2328 | 2276 | |||
形式 | 2200形 | 2300形 | 2350形 | 2380形 | 2300形 | 2300形 | 2250形 | 廃車 | 備考 |
区分 | Mc | M | T | T | M | M | Tc | ||
車両番号 | 2207 | 2301 | 2370 | 2382 | 2329 | 2317 | 2257 | 2013年5月31日 | 2380形は半端車化後、2016年11月30日付けで廃車
抵抗制御 |
2219 | 2309 | 2376 | 2383 | 2339 | 2315 | 2265 | 2011年6月30日 | ||
2221 | 2311 | 2374 | 2385 | 2337 | 2320 | 2270 | 2015年12月31日 | ||
2222 | 2312 | 2372 | 2381 | 2335 | 2318 | 2258 | 2011年8月31日 | ||
2224 | 2319 | 2363 | 2384 | 2333 | 2321 | 2274 | 2015年3月31日 | ||
形式 | 2200形 | 2300形 | 2350形 | 2350形 | 2600形 | 2700形 | 2800形 | 廃車 | 備考 |
区分 | Mc | M | T | T | M | M | Tc | ||
車両番号 | 2218 | 2308 | 2358 | 2373 | 2629 | 2729 | 2829 | 2009年11月30日 | 抵抗制御、大阪側3両は2600系 |
半端車
2350形 | 廃車 | 備考 |
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2351 | 2009年11月30日 | 8連予備 |
2359 | 2007年12月31日 | |
2361 | ||
2362 | ||
2364 |
注釈
- ^ 3両固定編成と4両固定編成を組み合わせたり、中間車1両を加えたりなどして7両や8両編成を組成していた。現在は7両編成のみ。
- ^ 2000系、2200系、2400系、2600系0番台(2000系改造車)、2600系30番台(完全新造車)。
- ^ なお、この2200系をさらに冷房設置などの改良を加えたものが1969年(昭和44年)登場の2400系である(2200系も後に冷房を設置、後述)。
- ^ 2000系の設計を基本とし機能改良を加えた開発経緯と類似した例に国鉄101系と国鉄103系がある[3]。
- ^ 1959年(昭和34年)に製造開始された2000系は、車体や機器の一部を流用する形で2600系0番台に「代替新造」されており、車体の履歴に限れば2600系が最古参となっている。
- ^ 内訳は、2200形2201~2208、2250形2251~2258、2300形2301~2303、2350形2351~2352。
- ^ 内訳は、2200形2209~2211、2250形2259~2261、2300形2304~2306、2350形2353~2355。
- ^ 内訳は、2200形2212~2220、2250形2262~2270、2300形2307~2310、2350形2356~2359。
- ^ 内訳は、2200形2221~2223、2250形2271~2273、2300形2311~2318、2350形2360~2362。
- ^ 内訳は、2200形2224~2226、2250形2274~2276、2300形2319~2328、2350形2363~2368。
- ^ ただし7両貫通編成は深草車庫への出入りが不可であった。
- ^ この時、貫通7両編成3本のうち2本については、中間電動車の2300形1両が簡易運転台撤去された2300形と差し替えられ、貫通7両編成は2226Fの1本のみとなった。
- ^ 2000系時代の車籍は引き継がれないため、正確には「代替新造」となっている。
- ^ 清水祥史『京阪電車』には、1969年に宇治線で運用中の4両編成の写真が掲載されている[20]。
- ^ その後も1971年以降の予備特急車であった1900系に6・7両編成が少なく、かつ非冷房車だった1980年代前半まで、冷房が必要な夏季を中心に数度あった。
出典
- ^ 清水祥史 『京阪電車』 JTBパブリッシング、 2017年、60頁。
- ^ 『京阪電鉄のひみつ』PHP研究所 120ページ
- ^ 清水祥史 『京阪電車』 JTBパブリッシング、76頁。
- ^ 清水祥史『京阪電車』JTBパブリッシング <JTBキャンブックス>、2017年、p.77。
- ^ 「京阪電気鉄道 現有車両車歴表」、『鉄道ピクトリアル2009年8月臨時増刊号』第822巻、電気車研究会、2009年、276 - 279頁
- ^ a b 清水祥史『京阪電車』JTBパブリッシング、2017年、p.87
- ^ 清水祥史『京阪電車』JTBパブリッシング、2017年、p.85
- ^ 清水祥史『京阪電車』JTBパブリッシング、2017年、p.79
- ^ 清水祥史 『京阪電車』 JTBパブリッシング、2017年、60頁。
- ^ a b c 清水祥史 『京阪電車』 JTBパブリッシング、2017年、p.80。
- ^ a b c 福島温也 「京阪電気鉄道 現有車両プロフィール 2009」『鉄道ピクトリアル2009年8月臨時増刊号』第822巻、電気車研究会、2009年、242頁。
- ^ 福島温也 「京阪電気鉄道 現有車両プロフィール 2009」『鉄道ピクトリアル2009年8月臨時増刊号』第822巻、電気車研究会、2009年、241 - 243頁。
- ^ 福島温也 「京阪電気鉄道 現有車両プロフィール 2009」『鉄道ピクトリアル2009年8月臨時増刊号』第822巻、電気車研究会、2009年、242 - 243頁。
- ^ 福島温也 「京阪電気鉄道 現有車両プロフィール 2009」『鉄道ピクトリアル2009年8月臨時増刊号』第822巻、電気車研究会、2009年、248頁。本書では変更は「2006年」。
- ^ 清水祥史『京阪電車』JTBパブリック、2017年、p.80。本書では変更を2005年としている。
- ^ 福島温也 「京阪電気鉄道 現有車両プロフィール 2009」『鉄道ピクトリアル2009年8月臨時増刊号』第822巻、電気車研究会、2009年、235頁。
- ^ a b 出典・「関西の鉄道」No59 105頁「京阪だより」
- ^ Kプレス2013年6月号(vol.171) - 「くらしの中の京阪6月号 vol.448」内「京阪線車両のカラーデザイン変更が完了しました」を参照。
- ^ 清水祥史 『京阪電車』 JTBパブリック、2017年、145頁。
- ^ 清水祥史『京阪電車』JTBパブリッシング、2017年、p.77
- ^ 「京阪電気鉄道 現有車両車歴表」『鉄道ピクトリアル2009年8月臨時増刊号』第822巻、電気車研究会、2009年、276 - 279頁。
- ^ ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表2014』交通新聞社、2014年、133頁。
- ^ a b ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表2017』交通新聞社、2017年、197頁。
- ^ ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表2017』交通新聞社、2017年、137頁。
- ^ “座席が天井から下りてくる 「多扉電車」京阪5000系引退へ 50年の歴史に幕 (1/3)”. ITmediaNEWS (2017年4月19日). 2017年4月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年6月27日閲覧。
- ^ ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表2018』交通新聞社、2018年、196 - 198頁。
- ^ ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表2019』交通新聞社、2019年、197頁。
- ^ ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表2020』交通新聞社、2020年、203 - 205頁。
- ^ ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表2021』交通新聞社、2021年、204頁。
- ^ ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表2022』交通新聞社、2022年、204頁。
- ^ ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表2023』交通新聞社、2023年、203頁。
- ^ a b ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表2023』交通新聞社、2023年、143頁。
- ^ ジェー・アール・アール『私鉄車両編成表1981』交通新聞社、1981年、68頁
- ^ ジェー・アール・アール 『私鉄車両編成表2007』 ジェー・アール・アール、2007年、120頁。
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