九九式短小銃
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使用弾薬
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当初、「無起縁式にした九二式普通実包」(後の九七式実包)を使用できるように開発が進められていたが、高威力過ぎて小銃弾としては不向きであった。九七式実包での試験を重ねた後、新たに開発した九九式普通実包を主用銃弾とすることで決定した。これにより補給効率向上を目指した銃弾の互換性は、小銃弾を機関銃弾として使用する一方的なものに留まった。1930年代後期、成人男性の平均身長が160cm強程度であった小柄な日本人が使用する小銃としては、減装弾であっても威力過大だったともされる。
九九式普通実包
九九式普通実包は1938年(昭和13年)10月から開発研究がなされた。九二式実包と比較し、薬莢下端に半起縁部が無いため、起縁部径は12.1mmと0.6mm小さく、底部厚が0.32mm薄くなっている。
九二式重機関銃は保弾板式の給弾機構であるため、作動の確実を期して半起縁式の薬莢を使用していた。その後、九七式車載重機関銃の開発にあたり、箱型弾倉からの送弾装填をより円滑とするべく薬莢が無起縁式に改められ、九七式実包が制式化された。同様に九九式軽機関銃も九七式実包を用いて開発が進められていたが、軽機関銃用としては装薬が多く威力が高すぎたため、装薬および弾丸重量を減らした九九式実包が開発された。これは既存の重機関銃用弾薬を基礎として開発を進めた経緯に基づく。
九九式小銃・短小銃では、同一部隊内で九九式軽機関銃と弾薬を共有するために九九式実包を主要弾薬として使用することとなっているが、重機関銃用の無起縁九二式実包も使用することができる。前者を近距離戦用の「軽弾」、後者を遠距離戦用の「重弾」と呼称した。無起縁実包用に改修された九二式重機関銃ではこれら全てを使用できた。
1940年(昭和15年)以降は弾薬統制により半起縁式の九二式実包が無起縁化されたため、歩兵部隊向けの7.7mm弾薬は全て同一形状の無起縁薬莢に整理され統一されたが、重機用の九二式実包と軽機・小銃用の九九式実包という二種類の区別がなお存在した。
弾丸は弾長31mm、弾径7.9mm、弾丸重量11.8g。弾道低落量は水平射撃200mで41cm、300mで99cm、500mで285cm。マンガン黄銅被甲、硬鉛第二種弾身となっている。形状は尖頭弾頭、平底弾尾。薬莢は黄銅製の無起縁薬莢で起縁部径12.1mm。末期には鉄製薬莢も生産されたが、表面処理が不充分なために携行中に錆が発生するなど実用性は低かった。
小銃擲弾等
九九式小銃・短小銃には、擲弾(小銃擲弾)発射用アタッチメントとして一〇〇式擲弾器・二式擲弾器などが装着可能であった。
30~45mmの専用擲弾が開発・生産され、例として40mm小銃擲弾は1個師団あたり1,000個程度の補給がされた。また、このほか小銃用タ弾(成形炸薬弾)として九九式外装穿甲弾が用意される予定であった。これは310gの炸薬が内包され、75mmの装甲に穿孔を開けることができたが、有効射程は20~30mと短く、試製に終わっている。
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