ベルヌーイ多項式 ベルヌーイ多項式の概要

ベルヌーイ多項式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 14:33 UTC 版)

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ベルヌーイ多項式

また、この記事では、オイラー多項式、ベルヌーイ数オイラー数についても解説する。

定義

ベルヌーイ多項式 Bn定義の仕方は(同値なものが)いくつもある。そのうちのどれを定義とするかは、目的に応じて決めればよい。

明示公式

n ≥ 0 に対して、

ただし bkベルヌーイ数である。

母関数

ベルヌーイ多項式の指数型母関数は、

である。 また、オイラー多項式の指数型母関数は

となる。

微分表示

D = ddxx についての微分演算として、ベルヌーイ多項式は

としても与えられる。ただし、この分数は形式的冪級数として展開される(演算子法を参照)。これにより

が従う(後述する#積分公式の節も参照)。

積分表示

ベルヌーイ多項式列は

で決定される唯一の多項式列である。

多項式 f の上に定義される積分変換

は、以下の単純な和

である。これは、反転公式の導出に利用できる。

もう一つの明示公式

ベルヌーイ多項式に対する一つの明示公式が

で与えられる(フルヴィッツのゼータ函数に対する大域収束級数表現との著しい類似性に注意せよ。実際、ζ(sq) をフルヴィッツゼータ函数として

が成り立つ。つまりある意味では、フルヴィッツゼータ函数はベルヌーイ多項式を n が非整数の場合へ一般化するものである)。

上記の明示式の内側の和は、xmn-階前進差分、すなわち Δ前進差分作用素として

と理解することができるから、上記の明示式を

と書くこともできる。この式を上で述べた(微分による定義の)等式から導くこともできる。x に関する微分 D に対して、前進差分 Δ

に等しいから、メルカトル級数英語版を用いて

を得る。この作用素を xm のような m-次多項式の上に作用させる限り、右辺の和は n0 から m まで動かした有限和にすることができる。

ベルヌイ多項式の積分表示は有限差分としての表示から得られるノルルンド–ライス積分で与えられる。

オイラー多項式に対する一つの明示公式が

で与えられる。これはまた、オイラー数 Ek を用いれば

とも書ける。


  1. ^ D.H. Lehmer, "On the Maxima and Minima of Bernoulli Polynomials", American Mathematical Monthly, volume 47, pages 533–538 (1940)
  2. ^ Zhi-Wei Sun; Hao Pan (2006). “Identities concerning Bernoulli and Euler polynomials”. Acta Arithmetica 125: 21–39. arXiv:math/0409035. doi:10.4064/aa125-1-3. 





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