ブレス オブ ファイア 竜の戦士 ブレス オブ ファイア 竜の戦士の概要

ブレス オブ ファイア 竜の戦士

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/31 10:05 UTC 版)

ブレス オブ ファイア 竜の戦士
ジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種 スーパーファミコン
開発元 カプコン
ステイタス
発売元 カプコン
スクウェア
デザイナー 竹中善則
河野禎則
池原実
プログラマー 金子清巳
こじまのりこ
三膳正
音楽 藤田靖明
山口真理
藤井美苗
下村陽子
美術 稲船敬二
松村ひろのり
シリーズ ブレス オブ ファイアシリーズ
人数 1人
メディア 12メガビット+64キロRAMロムカセット[1]
発売日 199304031993年4月3日
199408101994年8月10日
対象年齢 CEROB(12才以上対象)
その他 型式: SHVC-BF
SNS-BF-USA
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概要

カプコン初の本格派RPGであり、後のブレスシリーズの原点となった作品。主人公である竜族のリュウを初め、仲間キャラクターが全て普通の人間ではない種族なのが特徴。主人公のリュウやヒロインのニーナの名前は、後のブレスシリーズにスター・システム風に受け継がれていく。

2001年7月6日にはゲームボーイアドバンスにも移植された。システムが改善され、次作『ブレス オブ ファイアII 使命の子』(1994年)をベースとしたメニュー画面や戦闘コマンド画面に変更されている他、通信ケーブルを使ったアイテム交換などが追加されている。

また、アメリカではSNES版が1994年スクウェアソフト(現スクウェア・エニックス)から発売されている。北米版では、キャラクターの名前やパッケージデザインが大幅に変更され、日本版でタイトル画面を放置していると流れていたプロローグもカットされた。2001年12月には、カプコンよりGBA版を翻訳したものが欧米でも発売された。

スーパーファミコン版はWii UNewニンテンドー3DS向けのバーチャルコンソールで配信されたほか、2019年9月6日配信開始の『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』(Nintendo Switchのオンラインサービス特典ソフト)にも収録された[2]

ゲーム内容

仲間キャラクターはそれぞれ異なった個人アクション(「釣り」、「狩り」など)を持っている。パーティーの先頭のキャラがフィールド上でアクションを使用でき、それにより冒険を有利に進められる。中には特定の個人アクションがなければ進めない場所も存在する。

また、主人公のリュウは「竜変身」の能力を持ち、ゲームを進める事で強力なドラゴンの姿に変身することができるようになる。

ストーリー

数千年前、人々に欲望のまま望む物を与え争わせる邪悪な女神ミリアが現れた。ミリアの力を巡り、強大な力を持つ竜族は黒竜族と白竜族に分かれ激しく争った。後に「女神戦争」と呼ばれるこの戦争は長く続き、世界に大きな傷跡を残した。しかし、白竜族から女神に立ち向かう勇者が現れ、7人の仲間と共に6つの鍵で女神ミリアを封印する事に成功した。竜族は自らの過ちを悔やみ、その強大な力を封印した。

年月は流れ、世界は平穏を取り戻していた。白竜族の末裔の村ドラグニールに住む少年リュウも、姉と共に平和な日々を過ごしていた。だが、ある日村に突然火の手が上がり、黒き竜が攻め込んできた。黒竜族が世界征服のため女神の封印を解こうと動き出し、手始めに邪魔な白竜族を始末しようと攻撃を仕掛けてきたのだ。

村人たちはおばばの家に避難し、黒竜族と戦おうと相談するが、おばばは竜族の力はとうに捨てたとしてそれを制止する。そんな中、リュウの姉セイラは村人たちを守るため、自分以外の村人を魔法で一時的に石化させ、他の村人は全て死んだという事にしてひとりで黒竜族に立ち向かう。だが力及ばず、彼女はそのまま黒竜族に連れ去られてしまう。

村人たちが気が付くと、辺りは静まり返っており、既に黒竜族もセイラもいなくなっていた。そこにはただ破壊された建物だけが残っていた。リュウは姉を探すため、そして黒竜族の野望を阻止するために旅出った。

プレイヤーキャラクター

リュウ
主人公。青い髪をした白竜族の少年。封印を解く事によりドラゴンに変身できるようになる。
個人アクションは釣り。釣竿と餌を装備すれば、フィールド上にある釣りポイントで釣りができる。
武器は長剣、もしくはブーメラン。主人公らしく、全てのパラメーターがおしなべて高く、パーティーの先頭に立って戦える。
ニーナ
飛翼人の王国ウインディアの王女。黒竜族の陰謀で倒れた王を救うため城を飛び出し旅に出る。
初めのうちは個人アクションを持っていないが、あるイベントの後から巨大な鳥に変身して仲間を乗せて移動できるようになる。
レイピアを武器とするが、攻撃力は低く、回復・サポート魔法による援護がメイン。
ギリアム
森に住む狩猟民族。森の民はの獣人のような姿をしている。冷静で礼儀正しい性格で、弓の腕はかなりのもの。
個人アクションは狩り。フィールド上にたまに出現する動物を弓矢で狩り、アイテムを入手することができる。
また、ギリアムが先頭にいる場合は森を自由に通り抜けられるようになる。
前述の通り弓矢を武器とするが、弓矢はごく一部の例外を除いて両手がふさがってしまうために盾が装備できず、守りに若干の不安が残る。ごく初歩の魔法を使うこともできる。
ダンク
盗賊の少年。まだ見習いだが、その技術はかなり優秀。本人は知らないが、実はとある王家の末裔。
鍵付きの扉を開錠、宝箱に掛けられた罠を解除、落とし穴を直前で発見して回避、など様々な個人アクションを持つ。
武器は投げナイフ。素早さが高く、たいていのバトルで先手を取れる。また、あるイベントを経験したあとは特定のパーティーメンバーと合体して新たなキャラクターに変身することも可能になる。
マニーロ
商業を仕切る魚人のひとりだが、あくどい商売をしていた事を元締めに知られ、破門された。リュウたちに無理やり貸しを作り、冒険についてくる。
特定の町の店内にあるフリーマーケットのスペースで商売をすることができ、手持ちのアイテムを高く売ったり、珍しいアイテムを買い取ったりすることができる。ここでしか手に入らない最強武器も多い。
破門を解いてもらった後は海中で大魚に変身できるようになり、水中を敵に会わずに移動できる。
槍を武器とする。攻撃力はそこそこだが、防御力は低い。攻撃魔法も持つものの、水中でしか使えず、戦闘員としては頼りにならない。
マニーロという名は後のブレスシリーズにも受け継がれ、魚人の商売人の総称のように扱われている。
ビルダー
鍛冶屋の職人集団「鉄鬼衆」のひとり。見た目はごついが、性格は物静かな愛妻家。
個人アクションはぶんなぐり。ヒビの入った壁を殴って破壊したり、木を殴って果実を手に入れたりできる。
武器はハンマー。パーティー随一の攻撃力を持つが、素早さが低く、出番がないまま戦闘が終了してしまうことも。しかし、HPと防御力はなかなかに高く、ボス戦など、長期戦が見込まれる時に重宝する。回復魔法も二種類だけ使えるものの、MPが低いので、一回か二回使っただけで打ち止めになってしまう。
ディース
かつての女神戦争でミリアを封印したといわれる大魔法使い。下半身がのような姿の女性。しかし、何千年も眠っていたために魔法の大半を忘れてしまっている。意外と大雑把で豪快な性格。
個人アクションはないが、その代わりとしてレベルが上がれば様々な攻撃魔法を思い出す。
武器は杖。魔法使いの例に漏れず、攻撃力は無いに等しく、やはり魔法での攻撃が本領。
モグ
地中で暮らす、モグラのような姿の小柄な土喰族の少年。黒竜族により夢の中に閉じ込められる呪いをかけられていたが、リュウたちに助けられる。おとなしい性格だが、勇敢に黒竜族に立ち向かう。
個人アクションは穴掘り。地面を掘り、アイテムを見つけたり隠された洞窟を発見することができる。また、戦闘中に使えば確実に逃げる事ができる(屋外の場合のみ)。
武器は手にはめる爪。攻撃力は高いがHPも防御力も低い。

  1. ^ a b c d 「8月情報号特別付録 スーパーファミコンオールカタログ'93」『SUPER FAMICOM Magazine』、徳間書店、1993年8月1日、42頁。 
  2. ^ Nintendo Switch Onlineからスーパーファミコンタイトルを配信開始、第1弾は20タイトル”. GAME Watch (2019年9月5日). 2019年9月6日閲覧。
  3. ^ ブレスオブファイアの未公開秘話 -ファーストサークル 第3章
  4. ^ Ed Semrad; Danyon Carpenter; Al Manuel; Mike Weigand; Sushi X (August 1994). “Breath of Fire (SNES) Review”. Electronic Gaming Monthly (Ziff Davis Media) (61): 32. 
  5. ^ “Breath of Fire (GBA) Review”. Electronic Gaming Monthly (Ziff Davis Media) (149): 264. (December 2001). 
  6. ^ a b ブレス オブ ファイア ~竜の戦士~ まとめ [スーパーファミコン]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2017年11月23日閲覧。
  7. ^ a b ブレス オブ ファイア ~竜の戦士~ まとめ [GBA]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2017年11月23日閲覧。
  8. ^ “Breath of Fire SNES Review”. Game Informer (GameStop Corporation) (35). (August 1994). 
  9. ^ GameFan, volume 2, issue 8 (August 1994), pages 31 & 88-89
  10. ^ “Breath of Fire GBA Review”. Game Informer (GameStop Corporation) (123). (November 2001). 
  11. ^ Lawrence of Arcadia (August 1994). “Breath of Fire SNES Review”. GamePro (IDG) (61): 116. 
  12. ^ Major Mike (November 2001). “Game Boy Advance / Review / Breath of Fire”. GamePro (IDG) (148). オリジナルの2003-11-08時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20031108014444/http://www.gamepro.com/nintendo/gameboy_advance/games/reviews/19281.shtml. 
  13. ^ Torres, Ricardo (2002年1月8日). “Breath of Fire Review for Game Boy Advance”. GameSpot. 2010年6月9日閲覧。
  14. ^ https://web.archive.org/web/20071214210421/http://hg101.classicgaming.gamespy.com/snes/bof.htm
  15. ^ Harris, Craig (2002年2月20日). “Breath of Fire Review”. IGN. 2010年6月9日閲覧。
  16. ^ Breath of Fire for Wii U (2014) - Moby Games” (英語). Blue Flame Labs. 2017年11月23日閲覧。
  17. ^ “Now Playing: Breath of Fire”. Nintendo Power (Nintendo of America) (62): 107. (July 1994). 
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  19. ^ “Breath of Fire (GBA) Review”. Play (Imagine Publishing): 62. (March 2002). 
  20. ^ Breath of Fire for SNES - GameRankings”. GameRankings (2002年). 2016年5月11日閲覧。
  21. ^ Breath of Fire for GBA - GameRankings”. GameRankings (2002年). 2016年5月11日閲覧。
  22. ^ Breath of Fire (gba: 2001): Reviews”. Metacritic (2001年). 2009年2月10日閲覧。
  23. ^ Electronic Games, issue 57 (August 1994), pages 72-73
  24. ^ a b c d e f 「8月情報号特別付録 スーパーファミコンオールカタログ'93」『SUPER FAMICOM Magazine』、徳間書店、1993年8月1日、104 - 107頁。 
  25. ^ a b 『三条陸 HERO WORKS』集英社、2023年5月24日、98頁。ISBN 978-4-08-790117-7 


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