パルム・ドール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/27 03:25 UTC 版)
パルム・ドール Palme d'Or | |
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会場 | カンヌ |
国 | フランス |
主催 | カンヌ国際映画祭 |
日本の作品では、『地獄門』(衣笠貞之助監督)、『影武者』(黒澤明監督)、『楢山節考』『うなぎ』(それぞれ今村昌平監督)、『万引き家族』(是枝裕和監督)の5作品が受賞している。
変遷
1939年から1954年までは最高賞を「グランプリ」(Grand Prix du Festival International du Film)としていたが、1955年にトロフィーの形にちなんだ「パルム・ドール」(黄金のシュロ、デザインはジャン・コクトー)を正式名称とし、「グランプリ」とも呼ばれる形とした。
1964年に最高賞の正式名称を「グランプリ」に戻すが[1]、1975年に再度「パルム・ドール」とした[2]。
長らくカンヌにおいては「グランプリ」とは最高賞の正式名称もしくは別名であったが、1990年からは審査員特別賞(Grand Prix Spécial du Jury)に「グランプリ」の名が与えられることになった。こちらは最高賞ではないので注意が必要である。
2015年、パルム・ドールが制定されてから60周年を迎えたことを記念してアレクシス・ヴェレル監督の、パルム・ドール受賞者に取材したドキュメンタリー映画『カンヌ 伝説が生まれる街』(原題/La légende de la palme d'or (The Legend of The Palme D'Or))が公開された。出演は、マーティン・スコセッシ、ヴィム・ヴェンダース、ジェーン・カンピオン、スティーヴン・ソダーバーグ、エミール・クストリッツァ、ナンニ・モレッティ、アピチャッポン・ウィーラセタクン。
スペシャル・パルム・ドール
2018年の第71回カンヌ国際映画祭では、パルムドールを超越する賞として例外的に「スペシャル・パルム・ドール」が授与された。受賞作はジャン=リュック・ゴダール監督の『イメージの本』である。
受賞記録
パルムドールの最多受賞記録は現在2回であり、それを達成した監督は、
- アルフ・シェーベルイ (スウェーデン、1946年『もだえ』、1951年『令嬢ジュリー』)
- フランシス・フォード・コッポラ (アメリカ、1974年『カンバセーション…盗聴…』、1979年『地獄の黙示録』)
- 今村昌平 (日本、1983年『楢山節考』、1997年『うなぎ』)
- エミール・クストリッツァ (セルビア、1985年『パパは、出張中!』、1995年『アンダーグラウンド』)
- ビレ・アウグスト(デンマーク、1988年『ペレ』、1992年『愛の風景』)
- ダルデンヌ兄弟(ベルギー、1999年『ロゼッタ』、2005年『ある子供』)
- ミヒャエル・ハネケ(オーストリア、2009年『白いリボン』、2012年『愛、アムール』 )
- ケン・ローチ(イギリス、2006年『麦の穂をゆらす風』、2016年『わたしは、ダニエル・ブレイク』 )
- リューベン・オストルンド(スウェーデン、2017年『ザ・スクエア 思いやりの聖域』、2022年『逆転のトライアングル』)
の9組である。
パルム・ドールを受賞した女性監督はジェーン・カンピオンとジュリア・デュクルノー、ジュスティーヌ・トリエの3人だけであり、金熊賞、金獅子賞の7人に比べ少ない。
パルム・ドール受賞作は他の賞を受賞できないという決まりがある。そのため2013年には『アデル、ブルーは熱い色』での演技を表彰する目的で、監督アブデラティフ・ケシシュに加え、主演のアデル・エグザルホプロスとレア・セドゥにもパルム・ドールが贈られた。これは審査委員長スティーヴン・スピルバーグの計らいによるものであり、史上初のことである。
1930年代
開催年 | 題名 原題 |
監督 | 製作国 |
---|---|---|---|
1939年 | 大平原 Union Pacific |
セシル・B・デミル | アメリカ合衆国 |
- ^ “Awards at Cannes Film Festival: Golden Palm”. The Internet Movie Database (2008年). 2008年5月28日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “Awards at Cannes Film Festival: Grand Prize of the Festival”. The Internet Movie Database (2008年). 2008年5月28日閲覧。[リンク切れ]
- ^ Facebook (2020年6月4日). “The Cannes Film Festival was canceled. But now we know the films that would have screened” (英語). Los Angeles Times. 2021年7月18日閲覧。
固有名詞の分類
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