スペクトラム拡散
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/09 15:29 UTC 版)
ハイブリッド方式
ハイブリッド方式はDSを行い、さらにFHを行う方式。必要な演算処理量は増えるがDSの重なりを半分行った後でFHを行うと、処理利得が3dB向上する。処理利得は、拡散帯域幅/送信データの帯域幅で表される。
同期と遠近問題
FHもDSも送受信間で同期が正しく取れないと、期待された処理利得は得られない。同期は2つの段階がある。同期捕捉は最初にとる同期であり、一度合った同期を維持するのが同期追跡である。
SSでは遠近問題と呼ばれる問題点がある。SSでは同じ帯域を複数の送受信局が使用する。強力な送信出力の局の近くでは、弱い局の送信が受信局で受信できなくなる。この問題はDSで顕著である。送信出力の制御によって強すぎる送信局がなくなるようにすることで軽減できる。
脚注
参考文献
- CQ出版 トランジスタ技術SPECIAL ワイヤレス・データ通信の基礎と応用(SP No.113)
- 『スペクトラム拡散通信』山内雪路著、1994年東京電機大学出版局 4-501-31720-5
関連項目
- ^ 半導体による「弾性表面波コンボルバ」の大量生産などである。
- ^ GPSの基礎 Elements of the Global Positioning System 松永三郎、東京工業大学工学院
- ^ “Patent #: US002292387”. 米国特許商標庁. 2016年2月6日閲覧。
- ^ “特許 US2292387 - Secret communication system”. グーグル特許検索. 2016年2月6日閲覧。
- ^ 軍用でも連続波(CW)1Wで実用化している。従来はパルス波で数kW以上だった。
- ^ 従来は攻撃前のレーダー照射を受信して攻撃を予測できるが、SSでは電波が弱いため探知できない。
- ^ この壁を破るために、冗長度を上げたり重畳化して、限定的に解決していた。FM波は、雑音に強かった。
- ^ 信号に対する相関係数が少ないからである。SS通信の実用化前には信号を冗長化して、誤りを減らしていた。軍事用では冗長化は逆に解読機会を増やすことがある。
- ^ 軍用などでは、もっとランダムな雑音(2進数パターン)を用いる。Gold系列もM系列も民生用の話である。
- ^ 秘密入手、バックドア、弱鍵(en)、総あたり攻撃など
- 1 スペクトラム拡散とは
- 2 スペクトラム拡散の概要
- 3 概要
- 4 ハイブリッド方式
スペクトラム拡散と同じ種類の言葉
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