システム手帳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/20 14:09 UTC 版)
関連製品
日本では、システム手帳の流行と前後して電子手帳が多く発売されている。しかしこの機器は繊細な電子機器であることから耐久面でシステム手帳に及ばない所がある。検索性に優れる事から住所録などには重宝した。また辞書や特殊な電卓、またはゲームなどの様々な機能を付加することも可能である。この他にも、この機器には時計が内蔵されており、予定表はカレンダーと連動して「アラームなどにより積極的に所有者に知らせる」という、紙の手帳には無い利便性を提供していた。
携帯情報端末 (PDA) は、1990年代より電子手帳と置き換わる形で登場した。この小さく慎ましいコンピュータは、パソコンやコンピュータネットワーク(更にはインターネット)との連携性が高く、出先で入力した情報をすぐさまパソコンに取り込んで利用できるほか、様々なソフトウェアをインストールする事で、住所録やメモとしてはもちろんの事、電卓や辞書、果てはオプション機器を利用する・多機能化するなどしてデジタルカメラやデジタルオーディオプレーヤーといった利用方法も出ている。この頃には予定表も高度化し、日次・週次・月次で予定の有無を確認できる機能が搭載され、また年や月・週単位で予定を繰り返したり、他の機能との連動という形で、やはり紙の手帳には無い利便性を提供した。
その後、進化した携帯電話は個人が住所録を持つ必要性を、かなり下げる要因となっている。携帯電話は電子手帳やPDAの機能を取り込みつつダウンサイジングし操作利便性を向上させている。特に本来の通信機能に必要な電話番号やメールアドレスと連動した住所録機能を標準的に持つようになった。
しかしこれらの製品は高価である上に、故障すると中のデータが見られなくなるばかりか、最悪の場合修理の過程(ハードウェアリセット)で失われるため、これを嫌う向きは相変わらず手帳を愛用し、必然的にシステム手帳を駆逐するには至っていない。特に電池切れを心配しなくて済む紙メディアの信頼性の賜物である。ただ、流石に紙の手帳には予定を所有者に知らせたり、あるいは書き込んだ内容を種類別に自動で整理(ソートや検索)する機能は無いし、またインターネットとの連携も出来ないため、この部分で電子手帳や携帯情報端末と紙の手帳との住み分けを行っている模様である。
「紙と鉛筆やペン」といった単純な記録装置は、教育を受けた人なら基本的に誰でも利用できるため、相変わらず愛好者がおり、やはりシステム手帳を含む手帳の利用者は存在している。愛好者の中には電子機器に対する不信感や入力機器に対する拒否感も見られ、また左記に挙げたような不確実性(故障などによるトラブル)を嫌い紙の手帳に回帰したり、あるいは併用する人すら見られる。電子入力より紙のほうが早いことも挙げられる。
また、書店などに行けば、これに関しての活用方法を示した書籍も見られる。
フランクリンプランナーのように人生全体を管理するツールとして用いる方法も提案されている。近年[いつ?]再びブームとなりつつある。
- ^ 奈良総一郎 著『電脳システム手帳』
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