サーフィン 各地

サーフィン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/24 00:22 UTC 版)

各地

ハワイ

ハワイのノースショアでのサーフィン
ノースショアのチューブライディングは世界最高峰といわれる

アリューシャン列島付近の低気圧によって発生した波が、北太平洋の何の障壁もない海を渡ってハワイ諸島へやってくるため、この海域はサーフィンに適している。サーフィンはハワイの先住民が元々広く愛好していた遊びであった。キリスト教の受容とともに一時期は抑圧されていたものの、水泳オリンピック選手として4大会出場で合計6つのオリンピックメダルを獲得した先住ハワイ人の英雄デューク・カハナモクがサーフィンを愛好していたことで、サーフィンは復権した。

1960年代に入ると、「楽園ハワイ」を前面に押し出した映画がハリウッドで大量に制作され、サーフィンはマリンスポーツとして市民権を得る。1960年代末からは、オアフ島ノースショア(北側海岸。モクレイア、ワイアルア、ハレイワ、ワイメア、ププケア、サンセット)を舞台にした、ビッグウェーヴ・サーフィンが全盛となり、「GUN」と呼ばれる、ビッグウェーヴ専用のロングボードが普及した。また、この頃からデューク・カハナモクを記念したサーフィン大会「デューク・カハナモク・インヴィテーショナル」が開催されるようになり、トップサーファーに注目が集まりだす。

1970年代半ば頃からはショートボードが普及し、ビッグウェーヴ・サーフィンやロングボードは下火となる。しかし、1980年代以降、エディ・アイカウを記念したクイックシルバー・イン・メモリー・オブ・エディ・アイカウ大会によるビッグウェーヴ・サーフィンの再評価や、バッファロー・ケアウラナらによるロングボードの再評価の動きが活発化し、現在ではこれらのスタイルも確固とした地位を得ている。

また、1990年代には、レイアード・ハミルトンらによってトウイン・サーフィンが考案され、マウイ島沖のスポット「ジョーズ」に注目が集まる。

2000年代にはカウアイ島出身のアンディ・アイアンズがASP(Association of Surfing Professionals)のWSL (World Championship Tour)ツアーで大活躍し、ハワイのサーファーのレベルを改めて知らしめた。現在でもWSLツアーのファイナルはハワイ・ラウンドは、ビラボンパイププロである。

カリフォルニア

カリフォルニア州中部サンタクルーズ周辺は人気スポットだが、周辺の海水温は年平均14であるためウェットスーツ着用が必要となる。

アメリカ人のハワイ進出の影響から、太平洋を挟んでハワイに向き合うカリフォルニア州にサーフィンが伝播された。ハワイ諸島へ来る波と発生地を同じくする。「マーヴェリックス」と呼ばれるビッグウェーヴ・サーフィンのポイントも有名である。現在のサーフィンカルチャーをリードしているのはカリフォルニアである。数多くのサーフィンインダストリーやサーフィン雑誌なども本拠地をカリフォルニアに置いており、数々のカリスマサーファーを輩出してきた。また、サーフミュージックで有名なビーチ・ボーイズもここが本拠である。

オーストラリア

オーストラリアは長大な海岸を持ち、サーフィンの盛んな国である。1970年代半ばにはショートボードを用いて細かくターンする技術がウェイン・バーソロミュー(後のASP会長)らによって創始され、ショートボードの興隆に大きく貢献した。現在もミック・ファニング、タジ・バロウ、ジョエル・パーキンソンらWCTのトップサーファーを数多く輩出する、サーフィンの先進地域の一つである。

日本

江戸時代の文献に、出羽国庄内藩領の湯野浜において、子供達が波乗りをしている様子を綴った記述や、「瀬のし」と呼ばれる一枚板での波乗りが行われたという記録が残っている。すなわち、湯野浜がある現在の山形県庄内地方が日本の波乗りの文献的な発祥の地と見なせる。

現在の形式の日本でのサーフィンの発祥の地は、神奈川県藤沢市鵠沼海岸から茅ヶ崎市一帯、鎌倉市(いわゆる湘南海岸)、千葉県外房地方鴨川市、現いすみ市の岬町太東ビーチなど)と言われており、太平洋戦争後に日本へ駐留した米兵がそれらのビーチでサーフィンをしたのがきっかけという説がある[要出典]1966年7月11日に第1回全日本サーフィン大会が千葉県鴨川市の鴨川海岸で開催されている。1982年からは日本プロサーフィン連盟(JPSA)によるプロ大会「JPSAサーキット」(現在のJPSAツアーの前身)も行われている。

各地でサーフショップなどが開店したことで、多くの用具を容易に取り揃えられるに至っている。また、サーフスポット近隣のコンビニエンスストアなどでは、ワックスなどの消耗品を扱う店も増えている。

2020年東京オリンピックではサーフィンが正式競技として採用され、千葉県一宮町釣ヶ崎海岸(志田下ポイント)を競技会場として開催された[6]








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