コモチカナヘビ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/24 15:36 UTC 版)
コモチカナヘビ | ||||||||||||||||||||||||
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コモチカナヘビ Zootoca vivipara
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保全状況評価[1] | ||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | ||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Zootoca vivipara | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
コモチカナヘビ[2][3][4][5] | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
European common lizard[6] Viviparous lizard[6] | ||||||||||||||||||||||||
分布
ヨーロッパおよびアジアに広く分布しており、トカゲ類の中では最も分布域が広い[7]。分布はメキシコ湾流が北部まで達し比較的温暖である北極圏北部の北ヨーロッパにまで及び、トカゲ類の中では最も北部に生息する種となっている[7]。また、アイルランドや北海道、サハリンなどにも分布する。地中海地方の大部分には分布しないものの、スペイン北部、イタリア北部、セルビア、マケドニア共和国やブルガリアなどにも分布するが、黒海周辺地域には分布しない。
日本では1961年に発見され、北海道のサロベツ原野周辺から稚内市・猿払村・浜頓別町にかけて分布する[5][8]。
形態
全長14 - 18センチメートル[5]。頭胴長5.5 - 7.5センチメートル[5]。頭胴長は最大12cm、通常は5.5 - 7.5cm程度で、全長は12 - 18cmになる[7]。尾長は頭胴長の1.25 - 2倍であるが、尾は自切を行うためしばしば部分的、もしくはほぼ全部を失っている個体がある。頭部は小型で、丸みを帯びる[4]。大腿部にある小さい孔の空いた鱗(鼠径孔)の総数は約10対[5]。オスはメスよりもほっそりとしている。首や尾は厚みがある。頸部や他の鱗はぎざぎざとしている。日本国内に生息するカナヘビ類では頭胴長では大きい部類である[7]。四肢は短い[4]。
本種の体色は多種多様である。主な体色は褐色であるが、灰色、オリーブ褐色や黒色になることもある。メスはしばしば濃褐色の条が、脇腹や背面後部に見られることがある。また、淡色の条で濃褐色もしくは淡褐色の斑が背面の両脇にあることもある。大部分のオスおよび一部のメスは腹部に濃褐色の斑がある。オスの腹部は通常黄色かオレンジ色、稀に赤色の鮮やかな色をしている。メスはより淡く、腹部は白色である。のどは白色で、ときおり青みを帯びた個体もある。
分類
Lacerta viviparaとして1787年に記載されたが、これを無効名としLacerta viviparaは1823年に記載されたとする説もある[6]。以下の分類はReptile Database(2018)に従う[6]。
- Zootoca vivipara vivipara
- Zootoca vivipara carniolica(Mayer, Böhme, Tiedemann & Bischoff, 2000)
- Zootoca vivipara louislantzi Arribas, 2009
- Zootoca vivipara pannonica(Lac & Kluch, 1968)
- ^ a b c d e f Agasyan, A., Avci, A., Tuniyev, B., Crnobrnja Isailovic, J., Lymberakis, P., Andrén, Dan Cogalniceanu, C., Wilkinson, J., Ananjeva, N., Üzüm, N., Orlov, N., Podloucky, R., Tuniyev, S., Kaya, U., Böhme, W., Nettmann, H.K., Crnobrnja Isailovic, J., Joger, U., Cheylan, M., Pérez-Mellado, V., Borczyk, B., Sterijovski, B., Westerström, A. & Schmidt, B. 2010. Zootoca vivipara. The IUCN Red List of Threatened Species 2010: e.T61741A12552141. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2010-4.RLTS.T61741A12552141.en. Downloaded on 26 September 2018.
- European Reptile & Amphibian Specialist Group. 1996. Zootoca vivipara ssp. pannonica. The IUCN Red List of Threatened Species 1996: e.T61742A12552947. doi:10.2305/IUCN.UK.1996.RLTS.T61742A12552947.en, Downloaded on 26 September 2018.
- ^ a b 日本爬虫両棲類学会(2018) 日本産爬虫両生類標準和名リスト(2018年7月19日版). http://herpetology.jp/wamei/ (2018年9月26日閲覧)
- ^ a b 海老沼剛 「CLOSE UP CREEPERS -注目の爬虫両生類-」『クリーパー』第48号、クリーパー社、2009年、99 - 100頁。
- ^ a b c d e f g 池田純 「コモチカナヘビ」『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』千石正一監修 長坂拓也編著、ピーシーズ、2002年、317頁。
- ^ a b c d e f g h i j k 竹中践 「コモチカナヘビ」『レッドデータブック2014 -日本の絶滅のおそれのある野生動物-3爬虫類・両生類』環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室編、株式会社ぎょうせい、2014年、56 - 57頁。
- ^ a b c d Zootoca vivipara. Uetz, P. & Jiri Hošek(eds.), The Reptile Database, http://www.reptile-database.org, accessed 8 July 2018.
- ^ a b c d 富田京一、山渓ハンディ図鑑10 日本のカメ・トカゲ・ヘビ、山と渓谷社、2007年7月15日初版、pp. 134 - 135、ISBN 978-4-635-07010-2[出典無効]
- ^ 竹中践、北海道産コモチカナヘビの生殖の記録 爬虫両棲類学雑誌 1991年 14巻 2号 p.79-80, doi:10.5358/hsj1972.14.2_79
- ^ Heulin, B., Arrayago, M. J., and Bea, A. 1989. Experience d'hybridation entre les souches ovipare et vivipare du lezard Lacerta vivipara. Comp. Rend. Acad. Sci. Series 3 308: 341 - 346.
- 1 コモチカナヘビとは
- 2 コモチカナヘビの概要
- 3 生態
- 4 脚注
固有名詞の分類
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