イトカメムシ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/12 05:58 UTC 版)
イトカメムシ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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イトカメムシ
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Yemma exilis Horvath, 1905 |
特徴
体は非常に細長く、触角と歩脚は糸のように細長い昆虫[1]。体長は約6mm。全体に淡黄色で、生きているときは緑色を帯びるのが普通。頭部は縦に細長くなっており、そのほぼ中央に横溝がある。複眼はその溝より前の側方に半球形に突き出しており、黒色となっている。単眼はその横溝のすぐ後方にある。触角は体長より長くて長さ約9.5mm、非常に細くなっている。第1節が一番長く、その先端はやや膨らんでいる。第2,第3節は一番細くなっており、第4節は短くて棍棒状となっている。また最先端の節を除いて黒色である。前胸背にはやや網目状に見える構造がある。小楯板には直立した針状突起がある場合があり、また臭腺の周りが鉤状に突き出しており、先端に開口がある[2]。前翅はごく薄くて、その先端は腹部の末端に届かない。全体に透明で脈は黄色、虹のような光沢がある。腹部背面はやや色暗く、体の腹面は全体に淡い黄色となっている。歩脚はとても細く、淡い黄色に淡い褐色の微細な斑紋が散在し、勁節の末端と附節は褐色になっている。腿節は先端が膨らんでおり、勁節が一番長く、特に後肢の勁節が一番長い。
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葉の上に止まっている様子
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側面の様子
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体前半部の拡大
小楯板の針状突起と鈎状の臭腺部分が見える
生態など
キリ、ゴマ、クサイチゴ、クズなどの葉の上に見られ[3]、植食性であるが、時にアブラムシなどを捕食することが知られている[2]。
分布
日本では本州、四国、九州と対馬に分布し、国外では朝鮮半島から知られる[2]。
- 1 イトカメムシとは
- 2 イトカメムシの概要
- 3 類似種など
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