イオンモール岡崎 概要

イオンモール岡崎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/01 04:17 UTC 版)

概要

1995年平成7年)、日清紡績(現在の日清紡ホールディングス)戸崎工場の一部に開店したジャスコ岡崎南店[注釈 2]2000年(平成12年)9月22日に拡張し、イオン興産(現在のイオンモール)のショッピングセンターとして増床グランドオープンした、イオングループにおける百貨店と総合スーパー(GMS)の「2核1モール型」の先駆けともいえる店舗である。

建物は地下1階地上4階建てのGMS2棟とエンクローズドモールで構成されている。天井はGMS棟は3メートルと5メートル、モール棟は5メートルで設定されている。また三河地方最大のショッピングモールでもある。新設されたシネマ館はイオン棟2階西側からの連絡通路で行くことが可能。

また、シネマ館屋上駐車場からイオン屋上駐車場は車での連絡通路となっている為そこからも行くこともできる。なお、シネマ館は3階にある為エレベーターや階段で降りないと行けない。

駐車場の容量は4,300台で駐車場はB1F地下駐車場、4階屋内駐車場、R階屋上駐車場、平面駐車場、シネマ館駐車場(3階を除く)、立体駐車場棟と6か所となっている。現在の駐車場高さ制限は2.1mだが、 2008年までは2.3mだった。

商圏は自動車30分圏内の約67万人とし、年間1500万人の来客があったが、2008年(平成20年)の増床により商圏を東三河などを含めた自動車50分圏内の約100万人に拡大し、年間で300万人増の1800万人の来客を見込んでいる。

また、敷地内に外山古墳群(イオン藤さき古墳広場)がある。建設中に出土し、公園として整備されている。

歴史

1988年昭和63年)、日清紡績が同社戸崎工場と国道248号を挟んだ社有地14,500m2ジャスコを核とする5階建てのショッピングセンターの建設を計画。店舗面積は17,400m2で、うちジャスコは約10,000m2、駐車場の収容台数を700台とした[1][2]。この時の仮称は「戸崎ショッピングセンター」だった。計画は1990年5月に商業活動調整協議会で大規模小売店舗法(大店法)3条の結審を受けた。

しかし、近くにダイエー西友などが大規模商業施設を建設することが明らかになったことから、計画場所を戸崎工場内に移転し、敷地面積を2.5倍の約36,900m2に拡張、店舗面積29,000m2(うちジャスコは18,000m2)、駐車場1,500台に拡大した[1]。この計画変更で、戸崎工場はグラウンド社宅などを取り壊し、また工場の紡錘能力約5万錘のうち1万9千錘を減錘することとなった[2]。大店法3条結審後の計画変更は異例だった。

1995年(平成7年)9月30日、「ジャスコ岡崎南店」として開業した。建物は、前年に施行されたハートビル法を県内で初めて適用したものだった[3]。一方で、1997年(平成9年)3月末に戸崎工場が閉鎖。また、1998年(平成10年)3月に中心市街地の康生地区にあったジャスコ岡崎店[注釈 3]が閉店した。これらの動きと前後して、ジャスコ岡崎南店の拡張計画が進行し、1998年(平成10年)1月にイオン興産(現在のイオンモール)をデベロッパーとして、西武百貨店(現在の西武)や専門店約200店が入居する「イオン岡崎ショッピングセンター」の計画が発表。同年2月に中部通産局に大店法による建築申請がされた。しかし、岡崎市立南中学校愛知県立岡崎盲学校など学校が多く教育環境が悪化することや、交通渋滞・騒音による住環境の悪化を心配した地元住民によって計画の変更を求める声が相次ぎ、11,288人の署名が岡崎市役所に提出された[4]。こうした声を受けてイオン側は、増築する延べ床面積を16,000m2に減らし、ボウリング場の出店をやめて文化ホールを設け、アミューズメント施設の閉店時間を0時から22時に計画を変更した[5]

2000年(平成12年)9月22日、イオン岡崎ショッピングセンターが開業。西武百貨店と130の専門店を新設。

2007年(平成19年)9月22日、開発・運営主体のイオンモールの合併に伴い「イオン岡崎ショッピングセンター」から「イオンモール岡崎」へ名称変更。

2008年(平成20年)1月には、更なる拡張を発表。同年11月28日に開業した。拡張では、西側に隣接する中部電力岡崎支店の資材置き場跡地に10スクリーンのシネマコンプレックスイオンシネマ岡崎)を核とするシネマ館と、本棟のジャスコと西武の間のイオンモール専門店街(現在のウエストアベニュー)に平行する形で、増設した新専門店街(イーストアベニュー)も併せてグランドオープン。またジャスコ3階にはイオンラウンジが設置された。増床ソフトオープンはグランドオープンの前日であった[6]

2009年(平成21年)8月1日、出店主体の西武百貨店の合併に伴い「西武百貨店岡崎店」から「西武岡崎店」へ名称変更。

2019年令和元年)10月10日、セブン&アイ・ホールディングスはグループ各社のリストラ策を公表した。その一環としてそごう・西武は、本ショッピングセンターに入居している西武岡崎店を2020年(令和2年)8月末に閉店する事を決定[7]。併せてイオンモール岡崎は西武退店跡も含め「2020年(令和2年)秋から2021年(令和3年)春4月16日にかけて大規模に店舗を改装する」と発表した[8][9]

2020年(令和2年)8月31日をもって、西武岡崎店が閉店。その他の専門店の一部も、リニューアルに合わせて同日までに閉店した。

2021年(令和3年)4月16日、東棟をリニューアルオープン。旧西武岡崎店跡のうち2〜4階部分に新規テナントが導入された[10]

東棟1階の旧西武岡崎店跡には同年6月9日、ジェイアール名古屋タカシマヤの運営会社であるジェイアール東海高島屋がデパ地下型食料品売り場の「ジェイアール名古屋タカシマヤ フードメゾン 岡崎店」を2022年(令和4年)3月15日に出店すると発表した[10][11]。これによって、本ショッピングセンターはすべてのリニューアルが完了することになる。

ギャラリー


注釈

  1. ^ キーテナントのイオン岡崎南店の旧称・ジャスコ岡崎南店の名残でジャス南南ジャスとも呼ばれる[要出典]
  2. ^ 2011年3月1日よりイオン岡崎南店に改称
  3. ^ 1960年代に開業。当初はオカダヤとして開業し、後にジャスコとなっている。食料品売り場にはヤマナカが入居していた。現在は岡崎シビコ(シビコ岡崎)となっている。
  4. ^ ミレニアム企画が東戸塚駅前に出店していたオーロラモールは、西武百貨店とダイエーを核店舗とする形であったが、ダイエーはイオングループ入りを経て2016年(平成28年)3月にイオンへ転換され、同じく「西武百貨店とイオンが同居するモール」となっている(運営はそごう・西武)。

出典

  1. ^ a b 「中日新聞」1992年5月1日、地域経済面 11頁
  2. ^ a b 「日本経済新聞」1992年5月1日、地方経済面(中部) 7頁
  3. ^ 「中日新聞」1995年7月12日、県内総合版 12頁
  4. ^ 「中日新聞」1998年8月25日、西三河版西三河 16頁
  5. ^ 「中日新聞」1998年12月29日、西三河版西三河 14頁
  6. ^ ニュースリリース 2008年10月16日(イオンモールホームページ)
  7. ^ “セブン&アイ3000人削減へ そごう・西武、岡崎など5店閉鎖”. 中日新聞. (2019年10月11日). オリジナルの2019年10月11日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20191011052810/https://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2019101102000073.html 2019年10月11日閲覧。 
  8. ^ 細谷真里、鎌田旭昇 (2019年10月11日). “西武岡崎店、来年8月末閉店 地元経済界、市民に驚き”. 中日新聞. オリジナルの2019年10月11日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20191011001036/https://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20191011/CK2019101102000018.html 2019年10月11日閲覧。 
  9. ^ ニュースリリース 2019年10月10日(イオンモールホームページ)
  10. ^ a b 岡崎/「ジェイアール東海高島屋」の出店合意”. 流通ニュース (2021年6月9日). 2021年6月10日閲覧。
  11. ^ 根本晃 (2021年6月9日). “名古屋の高島屋、イオンモールに出店へ 西武岡崎店の跡”. 朝日新聞. https://www.asahi.com/articles/ASP695VWZP69OIPE017.html 2021年6月9日閲覧。 
  12. ^ 店舗の営業終了等に関するお知らせ』(プレスリリース)そごう・西武、2019年10月10日https://www.sogo-seibu.co.jp/pdf/20191010_01.pdf2019年10月14日閲覧 


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