森林浴とは? わかりやすく解説

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しんりん‐よく【森林浴】


森林浴

森林内の清浄な大気浴びること。樹木から発散される“フィットンチッド”と呼ばれる芳香性物質は,殺菌効果があり健康に良いといわれています。

森林浴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/01 05:35 UTC 版)

森林浴(しんりんよく)とは、森林内歩行に特化した気候性地形療法を原義とする[2]、大気浴(空気浴)の一種[2][3][注 1]であり、清浄な空気に浸って精神的安らぎを得ることを目的に、森林に入ること[5]。森林に入って清浄な空気を呼吸し、その香気を浴びて心身の健康を図ること[6][7]。優れた森林内環境でのレクリエーション[2][7]と定義される。


注釈

  1. ^ 大気浴(空気浴)とは、水浴(入浴海水浴など)・日光浴と並び称される、健康づくりのための世界の三大自然療法「三浴」の一種[4]
  2. ^ 宮崎は、国際会議で発表した時、英語圏の研究者から「"forest therapy" とは『荒れた森を手入れする』という意味だ」と指摘されてしまって困ってしまったと振り返る[12]。それでも海外の一流研究誌上で論文に使い続けるうちに「森によって人が癒やされる」という語意が認知され始め、最終的に専門用語として認められるようになったという[12]
  3. ^ 西崎は「Wald Baden」と記しているが、ドイツ語の特性で単語化されるのが通例。ドイツ語資料でも確認できる。
  4. ^ 代表世話役は衛生学者李卿
  5. ^ ドイツバイエルン州にある温泉町バート・ヴェリスホーフェン英語版が発祥地とされる。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i 森林浴の効果を科学する:千葉大学の宮崎良文教授”. 公益財団法人ニッポンドットコム (2018年4月23日). 2020年2月5日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i 植田理彦 1995, p. 40.
  3. ^ 平凡社百科事典マイペディア』. “森林浴”. コトバンク. 2020年2月4日閲覧。
  4. ^ 植田理彦 1995, pp. 40–41.
  5. ^ 三省堂大辞林』第3版. “森林浴”. コトバンク. 2020年2月4日閲覧。
  6. ^ a b c d e f 小学館『精選版 日本国語大辞典』. “森林浴”. コトバンク. 2020年2月4日閲覧。
  7. ^ a b 吉永徹夫、小学館『日本大百科全書(ニッポニカ)』. “森林浴”. コトバンク. 2020年2月4日閲覧。
  8. ^ a b c d e f g h 森林医学研究会 事務局 (2008年11月29日更新). “代表世話人 李卿 - 森林医学研究会の紹介”. 日本衛生学会 森林医学研究会. 2020年2月5日閲覧。
  9. ^ a b c d e erihiro(まぐまぐ編集部)「日本発祥の森林浴、アメリカでも「Shinrin-yoku」として大ブームに」『MAG2 NEWS』株式会社まぐまぐ、2016年5月23日。2020年2月5日閲覧。
  10. ^ a b c d 宮崎良文 1996, p. 50.
  11. ^ a b 小林功ほか 2013, p. 3.
  12. ^ a b c d e f g h i 宮崎良文 20190813.
  13. ^ a b 朝日新聞』朝刊 (2015年6月10日). “森林セラピー”. コトバンク. 2020年2月5日閲覧。
  14. ^ 林野庁 研究・保全課 研究班「「森林セラピーR」推進への行政の関わり」『森林科学』第48巻、林野庁、2006年10月、26-29頁、2020年2月5日閲覧“「森林浴」と「森林セラピー」との違いは何であろうか。結論を急ぐと、両者の大きな違いは、科学的な立証性の有無にある。(...略...)「森林セラピー」では、森林の癒し効果を科学的に解明することを、必須の前提としているのである。” 
  15. ^ a b 上原巌[1][2] (2019年6月). “ドイツとフィンランドにおける国際森林療法シンポジウムの違い - 研究発表”. 職員・研究情報. 東京農業大学. 2020年2月6日閲覧。
  16. ^ a b c 「森林浴を上手に利用できるようになる! ~森林医学の基礎から応用まで~」木暮人セミナー2019 第3回”. 一般社団法人 木暮人倶楽部 (2019年6月25日作成、2019年7月16日最終更新). 2020年2月6日閲覧。
  17. ^ ecotherapy”. Weblio英語表現辞典. weblio. 2020年2月4日閲覧。
  18. ^ a b c d e f g 長野県「森林セラピーの誕生と長野県の森林セラピー」, p. 2.
  19. ^ a b Yoshifumi Miyazaki 2018.
  20. ^ 恒次 祐子”. KAKEN. 文部科学省日本学術振興会. 2020年2月6日閲覧。
  21. ^ a b Tsunetsugu et al. 2010.
  22. ^ M. Amos Clifford 2018.
  23. ^ 小学館『デジタル大辞泉』. “森林浴”. コトバンク. 2020年2月4日閲覧。
  24. ^ a b c 秋山智英 2003 Amazon.co.jp「著者について」
  25. ^ a b Li Qing 2018.
  26. ^ 松倉一夫(アウトドアライター)、朝日新聞社知恵蔵』 (2007年). “森林浴”. コトバンク. 2020年2月4日閲覧。
  27. ^ http://forest-therapy.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=40 [リンク切れ]
  28. ^ 林野庁 森林整備部 研究・保全課 (2005年10月13日). “森林浴が抗がんタンパク質を増加させること等について - プレスリリース”. 林野庁、森林総合研究所(現・森林研究・整備機構). 2020年2月4日閲覧。
  29. ^ 李卿 (2007年3月23日). “森林浴がヒトNK(ナチュラル・キラー)細胞を活性化させ、その持続効果が認められた! - プレスリリース”. 日本医科大学衛生学公衆衛生学教室、森林総合研究所(現・森林研究・整備機構). 2020年2月4日閲覧。
  30. ^ a b ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』. “クナイプ療法”. コトバンク. 2020年2月4日閲覧。
  31. ^ a b 『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』. “クナイプ”. コトバンク. 2020年2月4日閲覧。
  32. ^ a b c 吉村敏「森林セラピーの第一人者・日本医科大学の李卿医師~森林浴の抗ストレス作用・免疫活性を科学的に解明」、株式会社データ・マックス、2019年6月7日。 


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