サクセスフル・エフォッツ・メソッド
【英】: successful efforts method
これは「フルコスト・メソッド」(full-cost method)に対するもので、米国の石油・天然ガスの探鉱・開発支出(ドライホール費用も含む)の会計処理方法を大別した場合の二つの方法の一つである。サクセスフル・エフォッツ法は、掘削努力が成功したとき、すなわち生産井を生んだときはそれにかかった費用は資産化し、後にその生産井からの生産によって償却するが、掘削井が生産井にならなかった場合は、かかった費用はその期の経費として処理する。これに対してフルコスト法は、坑井の成否にかかわりがなく、すべての鉱区取得費、探鉱・開発費を資産化し、後に生産井に対して費用として処理する。米国では、石油危機後の原油価格高騰により、石油会社のもうけすぎを非難する世論に対応して、政府が会計基準を統一しようとして、1977 年 12 月、石油会社に対して、石油・天然ガスの探鉱・開発支出の統一会計基準としてサクセスフル・エフォッツ法の採用を勧告したが、それまでフルコスト法の採用によってきたほとんどの中小石油会社の猛反対を受け、論争が続いている。米国では、メジャーズを始め大手石油会社のほとんどがサクセスフル・エフォッツ法を採用している。不成功井の費用を発生年度の経費として落とすため期によっては利益に大きな変動を生ずることもあるが、税金をそれだけ先に取られなくて済むし、投資の回収も早く進む。しかし、小石油会社のほとんどはフルコスト法を採用しているため、サクセスフル・エフォッツ法の採用は、計上する利益が大きく減って株価や銀行の信用に響くことになれば、経営上の大問題になりかねないからである。 |

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