ナフサ分解
読み方: なふさぶんかい
【英】: naphtha cracking
【英】: naphtha cracking
ナフサを分解してエチレン、プロピレン、ブタジエンなどのオレフィンを主体とする炭化水素混合物に変換することをいう。 この原料油としては、同沸点の炭化水素ではパラフィン>ナフテン>芳香族の順に分解しやすいことから、パラフィン系炭化水素のナフサが最適である。分解方式には、管式加熱法、スチーム・クラッキング法、移動層法などがある。(1) 管式加熱法:原料ナフサとスチームを混合して加熱管内を大きな速度で通し、管の外側から加熱して分解する方式である。Stone & Webster 法(ストーン・アンド・ウェブスター法)、Foster Wheeler 法、Lummus 法、Kellogg 法などがこれに属する。わが国では、主としてこの方式が採用されている。(2) スチーム・クラッキング法:原料ナフサを分解温度少し手前まで加熱し、950 ℃以上に加熱した蒸気と混合し、その熱で分解する方式である。これには Kellogg 法がある。(3) 移動層法:高温に加熱した固型粒状熱媒体と原料ナフサを移動層で接触させ分解する方式である。Pebble Heater 法、Sand Cracker (Lurgi) 法、ヘキスト法がこれに属する。 なお、わが国で最も広く採用されている管式加熱法の Stone & Webster 法によると、反応温度 700 ~ 800 ℃、反応時間 0.6 ~ 1.3 秒で得られたエチレンの純度は 99.9 %、収率は 20 ~ 25 %程度である。 |
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