フエロ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/05 09:40 UTC 版)
フエロ(スペイン語: Fuero, スペイン語: [ˈfweɾo], 複数形はフエロスバスク語: Fueros)は、中世から19世紀のスペインにおいて、習慣や慣習に由来する社会的慣行が法的価値を持つようになった規範、または国王などの統治者が所与の領域を治めるに際して当該領域やその住民に譲与した特権のこと[1][2]。ブルボン朝以後のフエロは後者を指した[1]。日本語では地方特権、地方特殊法、地方特別法、地域特別法などと訳されるが[3]、訳語は定まっていない。ラテン語のフォルム(forum)[4]に由来し、カタルーニャ語ではフル(Fur, カタルーニャ語: [ˈfur])、ガリシア語ではフォロ(Foro, ガリシア語: [ˈfɔɾo])、バスク語ではフォル(Foru, バスク語: [foɾu])と呼ばれる。
- ^ a b c d e f g h i j k 関ほか(2008)、pp.343-345「フエロス体制」
- ^ a b c d 萩尾ほか(2012)、pp.71-75「フエロス体制」
- ^ 萩尾ほか(2012)は「地方特権」、渡部(2004)は「地方特殊法」、立石博高『スペイン・ポルトガル史』山川出版社、2000年は「地方特別法」、ヴィラール(1993)は「地域特別法」、レイチェル・バード『ナバラ王国の歴史』狩野美智子訳、彩流社、1995年は「法」と訳している。
- ^ 古代ローマの公共広場のこと。政治集会などが行われた。
- ^ ケイメン(2009)、p.15
- ^ ケイメン(2009)、pp.23-24
- ^ a b c d 関ほか(2008)、pp.354-357「フエロスの『撤廃』と経済協約」
- ^ 萩尾ほか(2012)、pp.66-70「歴史舞台への登場」
- ^ a b 関ほか(2008)、pp.340-343「『バスク地方』の形成」
- ^ アギーレ(1989)、p.7
- ^ 川成ほか(2013)、p.104
- ^ a b 関ほか(2008)、pp.345-348「伝統的経済の危機」
- ^ a b c d e f 関ほか(2008)、pp.348-350「アンシャン・レジームの崩壊」
- ^ a b c 関ほか(2008)、pp.350-352「第一次カルリスタ戦争とフエロスの存亡」
- ^ a b c d e f 萩尾ほか(2012)、pp.147-150「歴史の重み」
- ^ a b c 立石ほか(2002)、p.151
- ^ a b 立石ほか(2002)、p.152
- ^ 立石ほか(2002)、p.159
- ^ 萩尾ほか(2012)、pp.131-137「バスク・ナショナリズムの行方」
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