Windows 時代の ASPI
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/19 05:08 UTC 版)
「Advanced SCSI Programming Interface」の記事における「Windows 時代の ASPI」の解説
このように、ASPI の本質はドライバモデルにあるということができる。しかし、このようなドライバモデルはまともな OS なら本来当然備えているべきものであり、PC 用の OS でも OS/2、Windows 95、Windows NT などではもともと備えていた。そのため、これらの OS にも ASPI は提供されたものの、その役割は「SCSI アダプタのドライバ」ではなく「DOS の ASPI と似たソフトウェアインターフェイスを提供するラッパー」に過ぎないもの、すなわちASPI レイヤーとなり、CD-R やイメージスキャナを制御するアプリケーションなど一部で利用されるにとどまった。 それでも、Windows 95 系列では ASPI レイヤーが OS 標準で付属していたため、それなりに使われてもいたが、Windows NT系列においては、ASPIレイヤーが OS に標準で付属しておらず、SCSI を制御する標準ソフトウェアインターフェイスとしてSPTI (SCSI Pass-Through Interface) が新たに定義されたことにより、ASPI の存在意義は限りなく薄いものになってしまった。にもかかわらず、Windows 95 系列での流れから、Windows NT 系列でも SPTI に対応せず ASPI を必要とする CD-R ライティングソフトなどが多数あり、利用者を悩ませていた。ただし、一部の CD-R ライティングソフトなどには、Windows NT 系列にもインストール可能な ASPI レイヤーが付属しているものがあった。また、アダプテックも Windows NT 向けに ASPI レイヤーを別途提供していたものの、そのインストールにはアダプテックの SCSI アダプタを装着している必要があり、他社製品の利用者には役に立たないものであった。 近年では Windows NT 系列が主流となったことから、ASPI はほとんど使われなくなってきている。
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