ユーザー‐アカウント【user account】
読み方:ゆーざーあかうんと
アカウント
【英】account, user account
アカウントとは、特定サービスを利用するために付与された、特定対象者に限定された権利のことである。
アカウントの典型的な例としては、インターネット上の会員制サービスにおけるユーザー登録で付与されるユーザーIDと、パスワードで識別される利用権が挙げられる。このように、特定の権利を識別するユニークなIDと、その権利をその権利を保有する人物(個人または複数人)に限定的に使用させるための手段として、パスワードが発行されることがある。
アカウントは、コンピュータ端末(等の資源)の利用権、ネットワークへのアクセス権、データベースへのアクセス権、電子メールの利用権など、さまざまなサービスの利用権を広く意味するものとして使われる。
アカウントは、限定的な利用権を意味するため、必ず、特定の対象者を識別する手段を伴う。この手段は、パスワードが典型ではあるが、識別ができれば他の安全な手段でもよい。例えば、銀行のATM装置で利用されている指紋認証や静脈認証などは、生物学的な特徴により個人を特定し、その個人のアカウントを識別するということを行っている。また、インターネット系の銀行では、固定のパスワードによる管理では危険があるため、ワンタイムパスワードによるアクセスに切り替えることが推奨されている。
アカウント
(User Account から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/12 02:13 UTC 版)
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コンピュータ用語でのアカウント (英: account) は、ユーザーがネットワークやコンピュータやサイトなどにログインするための権利のことである。ユーザーに割り当てられたアカウントをユーザーアカウントとも呼ぶ。
例えば、ネットワークにログインするためのアカウントや電子メールを送受信するためのアカウントなどがある。アカウント (ID) には、パスワードが関連付けられており、利用者はアカウントと併せてパスワードを入力することにより、ログインする権利を認められたネットワークやコンピュータやサイトにログインすることができる。権利 (ID) とパスワードを合わせてアカウントと呼ぶこともある。
アカウントの種類
アカウントには、次のような種類がある。
- コンピュータにログインするための権利 (ID)。
- 例:Windows 10のAdministrator(管理者)アカウント。
- インターネット上の会員サイトにログインするための権利 (ID)。
- 例:Wikipediaのアカウント。
- レンタルサーバ(Webスペースレンタルサーバ)にログインするための権利 (ID)。
- 例:無料ホームページサービスのアカウント。
- オンラインゲーム(ネットゲームで)ゲームにログインするための権利 (ID)。
- 例:オンラインのゲームアカウント。
- セキュリティツール(コンピュータウイルス対策ソフトや教育現場用クライアント監視ソフトなど)を操作するための権利 (ID)。
- 例:アンチウイルスソフトを操作するための管理者アカウント。
- 各金融機関が国際証券集中保管機関などにアクセスして決済するために開いている口座。
セキュリティとしてのアカウント
公的機関や一般企業の機密な領域(書庫や特定の部屋など)への入室時認証にアカウントが採用されることがある。これらの場合、アカウントに付随するパスワードの代わりの手段として生体認証(指紋認証・眼球虹彩認証・声紋認証など)が挙げられる。
アカウントの盗難・紛失
アカウント自体は盗難(盗み見や書き写しなど)に遭ってもさほど問題とはならない。付随するパスワードが分からなければ、そのアカウントに認められた利用権を行使することはできないからである。しかし、アカウントと共にパスワードも盗まれてしまった場合は、アカウントを不正利用されることがある。
現在は、不正アクセス禁止法により、アカウントの不正利用は禁止されているが、アカウント所有者の盗難に対する予防が求められる。紛失についても、紛失に気づいたらただちにシステム管理者やサイト運営者などのアカウント発行元に報告し、当該アカウント利用の凍結を行ってもらうのが良い。盗難や紛失に対する予防策としては、次のようなものがある。
- アカウントとパスワードを暗記し、紙やテキストファイルなどの媒体には保存しない。
- やむを得ない場合を除き、アカウント及びパスワードは複数の人間で共有しない。
- トロイの木馬などへの感染を避ける意味でもむやみにソフトウェアをダウンロードしない。
アカウントハックツール
アカウントハックツールとはアカウント及びパスワードをツール作成者及び配布元に不意に送信してしまう不正ツール(トロイの木馬及びコンピュータウイルス)の俗称である。
ラグナロクオンラインやRED STONEを中心に被害が拡大しており、ActiveXコントロールを悪用したWebサイトを閲覧しただけで感染する種類もある。現在のコンピュータウイルス対策ソフトでは検知できない種類もあり、そういったソフトに頼らず自衛する必要がある。
アカウントハックツールの主な感染元
これらへのリンクは、オンラインゲームを扱う掲示板やSNSに大量に貼り付けられており、リンクのアドレスでは判断不能なものも存在するため、誤ってクリックしてしまうことが懸念される。
この他、Webページやプログラムなどの脆弱性を利用して正規のWebページ上に不正なコードを挿入し、ソフトウェアの脆弱性を利用してユーザーの知らない間にインストールされる手法も存在する。
この手法は2005年5月に発覚した、価格.comへの不正アクセスでも利用された方法である。
この手法の最大の特徴は信頼性の高いサイトに不正なコードを挿入することができる点にあり、これはどのようなサイトでも不正なコードが仕組まれる可能性があることを示している。
アカウントハックツールへの対策
- 掲示板やSNSに貼られているリンクをむやみにクリックしない。
- 知り合いのアカウントから送られたリンクでも、その知り合いが既にアカウントハックされている恐れがあるのでむやみにクリックしない。
- 拡張子が*.exeになっているリンクが直に貼られていた場合は絶対にクリックしない。
- 誤ってダウンロードしてしまった場合は、実行せずにすぐに削除する。
- 万が一不審なソフトウェアを実行してしまった場合は、オンラインゲームを決して起動せずに、コンピュータの心得のある者に相談する。
関連項目
- User Accountのページへのリンク