UPエレメント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 22:28 UTC 版)
コアプロモーターエレメントという、-10ボックスも-35ボックスも含む極めて強いプロモーターには、さらに上流にUPエレメントまたは上流要素と呼ばれる特殊な塩基配列を含むものがある。これはαサブユニットに特異的に結合することで、転写開始段階において外れやすいRNAポリメラーゼのDNAとの結合を強化する。たとえば、大腸菌にはrRNAをコードする7個の遺伝子 (rrn gene) があるが、これらにはUPエレメントが存在する。結果、増殖など大量のrRNAが必要なときには7個のrrn遺伝子だけで細胞中の転写の大部分を占める。そのうちの一つrrnB P1遺伝子はUPエレメントにより転写頻度が40倍増強されるという。 -60 -50 -40 -30 -20 -10 +1 | | | | | | |5’----T[CAGAAAATTATTTTAAATTTC]CTC[TTGTCA]GGCCGGAATAACTCCC[TATAAT]GCGCCACCACT---3' UPエレメント -45ボックス -10ボックス図3.rrnB P1 プロモーターの概略
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