U表

国民経済計算用語集

Ｕ表（経済活動別財貨・サービス投入表）（Absorption Matrix；Use Matrix）

　U表は、国民経済計算において経済活動別財貨・サービス産出表（V表）とともに産業連関表に相当する部分を構成する。この表は行に商品、列に産業をとったマトリックスで、各産業がその生産過程で使用する財貨・サービスの中間投入を記録するものである。
　産業連関表では商品×商品表とV表とが作成されており、U表は作成されていないが、国民経済計算では産業連関表のそれらから商品技術仮定（商品はどの産業で生産されようとも同じ投入構造を持つという仮定）を用いて基準年次U表を導出している。中間年次U表については、基準年次U表を基礎に、各産業の中間投入に関する年々の資料から作成し、産業別国内総生産推計の基礎とする。
　産業ベースの投入構成を示すU表を作成することの利点は、商品ベースの投入構成を知ることよりも容易（したがってU表は商品×商品表よりも作成が容易）であることにある。また経済分析的観点から見れば、生産に関する意思決定は商品レベルでよりも産業レベルで行われるものであることに求められる。