TT実施群・疑似TT実施群の比較検証
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「セラピューティック・タッチ」の記事における「TT実施群・疑似TT実施群の比較検証」の解説
アメリカの医学雑誌『Cancer』誌2012年2月号(118巻3号777-87頁)に「Complementary medicine for fatigue and cortisol variability in breast cancer survivors : A randomized controlled trial (乳癌生存患者の倦怠感およびコルチゾール変動と補完医療:無作為化比較試験)」という論文が掲載された。この臨床試験では、「正規」のトレーニングを受けた医療者による一群(TT実施群)、懐疑的な医療者が形だけ模倣する一群(模擬TT実施群)を比較対象とし、無作為化比較試験によって乳癌患者の倦怠感について有効性を検証した。どちらも治療未実施群と比較して倦怠感がある程度軽減したものの、TT実施群と模擬TT実施群の間で有意差は認められなかった。この結果により、TTの倦怠感軽減効果がプラセボ効果である可能性が示唆された。アメリカ国立衛生研究所・補完代替医療センター(現・アメリカ国立補完統合ヘルスセンター)ではセラピューティック・タッチを研究対象としていたが、科学の名に値しない研究に多額の予算を配分しているとしてメディアから非難が起こり、補完代替医療センターの存在意義を問う事態となった。補完代替医療センターの研究領域は大幅に変更され、のちに組織名も改称されている。
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