Suk, Josef

ピティナ・ピアノ作曲家事典

スーク

【英】：Suk, Josef

[チェコ]  1874～1935

2008年8月 執筆者： 齊藤　紀子

　チェコの多作な作曲家。ピアノ曲を多く作曲した他、交響曲や室内楽、声楽作品を創作した。小学校の校長や教会の合唱隊長をしていた父親からピアノやオルガン、ヴァイオリンの手ほどきを受けた。チェコ弦楽四重奏団の第2ヴァイオリンの奏者としての活動も行い、その演奏はブラームスやハンスリックから高く評価された。
　1885年にプラハ音楽院に入学し、音楽理論をフェルステルに、ヴァイオリンをベネヴィツに学んだ。その後、作曲をドヴォルジャークに師事している。1922年から、母校のプラハ音楽院に作曲の教授を務めた。また、チェコ科学アカデミーの会員に選出され、1933年にはブルノ大学の名誉博士号も授与されている。
　スークの作風は初め、師のドヴォルジャークやR．シュトラウス、フランス印象派の影響を映し出したものであった。その後、多調へと向かい、複雑化した独自の手法を編み出した。

ピアノ独奏曲

ソナタ  [ピアノ独奏曲]

ソナタ　ハ長調／Sonata in C major 1883

ソナティナ　ト短調／Sonatina in G minor Op.13／1897

曲集・小品集  [ピアノ独奏曲]

気分／Nálady(Humeurs) Op.10／1895[21'0"]

8つのピアノ小品集／8 Piano Pieces Op.12／1895

組曲／Suite Op.21／1900

春／Jaro Op.22a／1902

夏の印象／Letni dojmy Op.22b／1902

母について／O matince Op.28／1907[25'0"]

人生と夢／Things lived and dreamt Op.30／1909

子守歌／Ukolébavky Op.33／1910-12

6つの小品／6 Piano Pieces Op.7／1891-93[27'0"]

種々の作品  [ピアノ独奏曲]

カプリチェット　ト長調／Capriccietto 1893

アルバムの綴り／Lístek do památníku 1895

ユモレスク　ハ長調／Humoreska 1894

バガテル／Bagatelle 1898

村のセレナーデ　ヘ長調／Vesnická serenáda 1897

友好／L'Amitié 1920

幻想ポロネーズ／Fantaisie-polonaise Op.5／1892

室内楽  [ピアノ独奏曲]

ピアノ四重奏曲　イ短調／Piano Quartet in A minor Op.1／1891

ピアノ三重奏曲　ハ短調／Piano Trio in C minor Op.2／1889, revised 1890-91[15'30"]

ピアノ五重奏曲　ト短調／Piano Quintet in G minor Op.8／1893