SOXプロジェクト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/20 07:32 UTC 版)
「Borexino」の記事における「SOXプロジェクト」の解説
SOX実験はニュートリノ異常と呼ばれるLSND、MiniBooNE、で原子炉ニュートリノについてそして太陽ニュートリノについてガリウム検出器(GALLEX/GNO, SAGE)で観測された電子ニュートリノ消失の状況証拠一式を完全に確認または明確に反証することを目的としている。この試みが成功すれば、SOXはステライルニュートリノの成分の存在を実証し、基礎的な素粒子物理学及び宇宙論の新時代の幕開けとなるだろう。確かな信号は初めての標準電弱モデルの範囲外の粒子の発見を意味し、宇宙と基礎的な素粒子物理学に対する理解において深い意味がある。否定的な結果の場合は、ニュートリノ異常の現実性についての長年の議論を終えることができ、低エネルギーニュートリノの相互作用における新たな物理の存在が突き止められ、ニュートリノ磁気モーメント、ワインバーグ角やその他の基本的な物理的パラメータの測定値を与え、将来の高精度太陽ニュートリノ測定に非常に有益なBorexinoの優れたエネルギー較正をもたらすだろう。 SOXは強力(約150kCi)で革新的なCe-144/Pr-144でできた反ニュートリノ発生装置、そしておそらく後にはるかに短いデータ取得キャンペーンが必要なCr-51ニュートリノ発生装置を用いる。これらの発生装置はBorexino検出器から短距離(8.5m)に位置する。この実験は2017年に開始し、2年間データを取得する予定である。
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