SIFシステム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 10:25 UTC 版)
回転する一次レーダーアンテナの上に取り付けられた質問アンテナと、アンテナ台に固定された無指向性のサイド・ローブ抑圧(SLS)アンテナを使用する。 質問信号のモード・パルスは1,030メガヘルツ(MHz)で、応答信号のコード・パルスは1,090MHzで送信される。質問信号は2パルスと3パルスの2方式があり、2パルスは最初のP1パルスがSLSアンテナから、最後のP3パルスが質問アンテナから発信される。3パルスは最初のP1と最後のP3パルスが質問アンテナから、P1 - P3間のP2パルスがSLSアンテナから発信される。P1パルスとP3パルスの時間間隔の違いにより、航空交通管制(ATC)用のモードAと高度用のモードCの2つの質問信号が二次レーダーから発信される。質問信号を航空機の無指向性のATCアンテナで受信したトランスポンダは、4桁の応答コードと自機の高度を2つのフレーミングパルスの間に挟む12個の情報パルスで構成された応答信号を、同じATCアンテナで送信する。質問側は受信した応答信号を一次レーダーの機影とともに4桁の応答コードと高度を表示する。 トランスポンダによる応答は自動的に行われ、トランスポンダが質問信号を受信してから応答信号を送信するまでの時間と応答信号は厳密に定義されており、質問側は応答側の距離と方向を知ることができる。発着が多い空港周辺空域を管理するターミナル管制は、二次レーダーが得た飛行情報をターミナルレーダー情報処理システム(Automated Radar Terminal System, ARTS)で処理し、4桁の応答コードの他に便名・高度・速度など航空機の状態を得る。
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