R2 のベクトル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/17 20:55 UTC 版)
R 2 {\displaystyle \mathbb {R} ^{2}} のベクトル (1, 1) と (−3, 2) は線型独立である。 実際 λ1, λ2 を二つの実数として ( 1 , 1 ) λ 1 + ( − 3 , 2 ) λ 2 = ( 0 , 0 ) {\displaystyle (1,1)\lambda _{1}+(-3,2)\lambda _{2}=(0,0)} を λ1, λ2 に関して解けば λ1 = 0, λ2 = 0 がわかる。 行列式による別法 別の方法は R n {\displaystyle \mathbb {R} ^{n}} の n 個のベクトルが線型独立であることとベクトルをその列として取ることによって形成される行列の行列式が 0 でないことは同値であるという事実を用いる。 この場合、ベクトルによって形成される行列は A = [ 1 − 3 1 2 ] . {\displaystyle A={\begin{bmatrix}1&-3\\1&2\end{bmatrix}}.\,\!} 列の線型結合を次のように書ける A Λ = [ 1 − 3 1 2 ] [ λ 1 λ 2 ] . {\displaystyle A\Lambda ={\begin{bmatrix}1&-3\\1&2\end{bmatrix}}{\begin{bmatrix}\lambda _{1}\\\lambda _{2}\end{bmatrix}}.\,\!} ある 0 でないベクトル Λ に対して AΛ = 0 かどうかに興味がある。これは A の行列式に依存し、それは det A = 1 ⋅ 2 − 1 ⋅ ( − 3 ) = 5 ≠ 0. {\displaystyle \det A=1\cdot 2-1\cdot (-3)=5\neq 0.\,\!} 行列式が 0 でないから、ベクトル (1, 1) と (−3, 2) は線型独立である。 別のやり方で、n 座標の m ベクトルを持っていて m < n とする。このとき A は n×m 行列であり Λ は m 成分を持つ列ベクトルで、再び AΛ = 0 に興味がある。前に見たように、これは n 方程式のリストに同値である。A の最初の m 列、最初の m 方程式を考えよう; 方程式の全リストの任意の解は減らされたリストでも解でなければならない。実は、〈i1,...,im〉 が m 行の任意のリストであれば、方程式はそれらの行に対して正しくなければならない。 A ⟨ i 1 , … , i m ⟩ Λ = 0 . {\displaystyle A_{{\langle i_{1},\dots ,i_{m}}\rangle }\Lambda =\mathbf {0} .\,\!} さらに、逆も正しい。つまり、m ベクトルが線型従属かどうかを m 行のすべての可能なリストに対して det A ⟨ i 1 , … , i m ⟩ = 0 {\displaystyle \det A_{{\langle i_{1},\dots ,i_{m}}\rangle }=0\,\!} かどうかをテストすることによってテストできる。(m = n の場合、これは上のようにただ 1 つの行列式を要求する。m > n ならばベクトルは線型従属でなければならないことは定理である。)この事実は理論に値する; 実用計算においてはより効率的な方法が利用可能である。
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