NAT traversal問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/06/17 13:30 UTC 版)
「NAT traversal」の記事における「NAT traversal問題」の解説
NAT機器は内部ネットワークから外部ネットワークに向けたリクエストのソースアドレスを変更し、変更後のアドレスに対する応答を受け取る。これにより、内部ネットワークに属する複数のホストが、その数より少ない外部IPアドレスを使用して外部ネットワークと通信することを可能にする。しかし、応答は変更後のアドレスに対するものである為に、NAT機器は、応答が内部ネットワークに属するホストのうちのどれに対して行われているものかを特定できない。このため、例えば内部ネットワークに属するホストが外部ネットワークに対して、サーバとして動作することを妨げるという問題が生じる。インターネットを使用する多くのホームユーザは、内部ネットワークに属するホストをサーバとして動作させる必要が無いか、あるいは、静的NATマッピングが使用できる為に、この問題はホームユーザに通常は関係しなかった。しかし例えば、BitTorrentやGnutellaなどのP2Pによるファイル共有アプリケーションや、SkypeなどのVoIPアプリケーションは、サーバのように動作することをクライアントに要求するが、NAT機器が外部ネットワークから内部ネットワークへのリクエストを適切な内部ホストに関連付けられない為に、このようなアプリケーションの機能に問題が生じる。
※この「NAT traversal問題」の解説は、「NAT traversal」の解説の一部です。
「NAT traversal問題」を含む「NAT traversal」の記事については、「NAT traversal」の概要を参照ください。
- NAT traversal問題のページへのリンク