LSP 分析
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/04/01 13:49 UTC 版)
線形予測係数を線スペクトル対に変換するためには、P(z) = 0, Q(z) = 0 の根を求める必要がある。以下では単純化のために線形予測多項式 A(z) の次数が偶数 の場合を考える。この時 LSP 多項式の P(z)、Q(z) は 次の多項式になる。 LSP 多項式の P(z) と Q(z) はそれぞれ と で割り切れる。残りの多項式は で割り切れ、単位円上では と表現できる。すなわち、P(z) と Q(z) は以下のように因数分解できる。 この式の根を求めることで線スペクトル対 ωi が計算できる。 もう少し具体的には以下のようになる 。 (1) 線形予測係数 から P(z)、Q(z) の各係数を計算 P(z)、Q(z) の定義を用い以下の式で計算。多項式の係数を とすると、 単位円上の根からの実根除去に相当。 この多項式の除算は係数の加減算により計算可能で、除算後の多項式の係数を とすると、 残った複素共役根の実軸への射影に相当。置き換え後の式はチェビシェフ多項式で表現できる。 P'(z)、Q'(z) は x に関する N/2 次の多項式になり、多項式の係数は から機械的に計算できる。 区間(-1, 1)内に根 が交互に存在し、2つの方程式を交互に解くことで高速に求めることが可能。 求めた N 個の根 から以下の式で ωi を求める。 を求めればよい。 P(z)、Q(z) の各係数は、 の形式の2次多項式の積を求め、さらに あるいは を掛けた式の係数として機械的に計算できる。 P(z)、Q(z) の係数には対称性があるため、N/2 次の係数から以下の式で線形予測係数に変換できる。
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