國粹会とは? わかりやすく解説

國粹会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/31 06:35 UTC 版)

國粹会(こくすいかい[1]新字体: 国粋会[2])は、社会主義の台頭に対抗し国体を護持するため、1919年(大正8年)に設立された官製右翼「大日本國粹會」を源流とする組織。日本で最初の右翼団体であり国粋主義の語源ともなった。


注釈

  1. ^ 板垣および、土佐国は史上一度も朝敵賊軍になった事がない。
  2. ^ 板垣退助楠木正成ともに「尊皇討幕」であったこと、両者ともに時代の転換期の武将で、多くの人の精神的支柱となり、国会議事堂には板垣退助、皇居には楠木正成銅像が建てられ、また両者とも軍人出身で紙幣の肖像になった人物として共通項が多い。
  3. ^ 「一君のもと萬民悉く平等にして、みな同一均等の機會を有し、その間すこしも階級特權の存在を許さゞるは、我國建國の體制なり。(中略)しかりと雖も予が茲に平等均一といふは政治上における權利の平等均一と指すものにして、決してかの社會主義者の唱ふるが如く、社會上における生活の平等均一を指せるにあらず。けだし社會の實情において權利は之を平等均一ならしむることを得べきも、生活は決して之を平等均一ならしむることを得べからず。何となれば人間の智愚、強弱、勇怯、勤惰等の差別ある以上、これより生ずる所の生活の現象は自から相異ならざるを得ざるを以て也。(中略)社會主義の世界においては、勞働かしからずんば死か、この二者のうち一つを選擇せる可らざる場合、勞働が常に個人の上に來るべく、これが爲めに個人の自由を破壞し、その獨立自尊を傷け、その天爵(天性の才能)を認めず、人生を單に胃腑(胃袋)の問題に局限し、隨つて人智の退歩を來たし、社會の發展を阻み、人間の社會を變して禽獸の社會と爲すの虞あり。もし人間の社會にして個人の自由無からんか。かの自由衆異を生し、衆異眞理を生ずと言へるが如く、その個人敢爲の特性により、互に相反撥、競爭するが爲めに、その探求研磨の結果、遂に事物の眞理に到達する所の智識の源泉、向上の動機を失ひ、社會は遂にミイラの如きものと化さん。(中略)しいて、社會上における生活を平均せしめ、之を共有せしむるが如き社會主義は、我黨(自由党)の自由主義と相悖る(正反対である)所也」[3]
  4. ^ a b 「大日本国粋会大阪本部の發足。天王寺から中之島へ白襷姿で壹萬人。愈十五日に發會式を擧げる大日本國粋會大阪支部。嚢(さき)に東京に於て床次内相後援の下(もと)に發會式を擧げた大日本國粋會に於ては更に大阪に本部を設置する事となり當地の侠客・橘利八外数名が奔走中のところ、此の程愈團員が纏つたので来る(十二月)十五日、中之島公園で盛大なる發會式を擧げることゝなつた。當日は午前九時に各役員が住吉神社の神前で結血式を行ひ、それから更に天王寺公園へ会員約壹萬余人全部が集合し白襷を肩に行列を作つて中之島公園に繰込む筈である。尚役員は會長に男爵津守住吉神社宮司、副會長に樋口代議士、長谷部陸軍大佐、顧問に池松府知事、田中警察部長、池上市長、助役、町田師団長、佐多医大学長、岸本弁護士会長の七氏と決つた」[7]
  5. ^ 東京都台東区千束4-3-1[18]

出典

  1. ^ a b 『平成21年警察白書 組織犯罪対策の推進:指定暴力団の指定の状況』 (p.109) 2009年7月 警察庁
  2. ^ 『<暴力団>国粋会会長が自宅で自殺 先週発砲事件で和解』 2007年2月15日 エキサイトニュース毎日新聞
  3. ^ 『社会主義の脅威』板垣退助著(所収『立國の大本』)
  4. ^ a b c d 『板垣精神 明治維新百五十年・板垣退助先生薨去百回忌記念』”. 一般社団法人 板垣退助先生顕彰会 (2019年2月11日). 2019年8月30日閲覧。
  5. ^ 池本淳一、「嘉納健治の「柔拳興行」と日本ボクシング史におけるその位置づけ」 『体育学研究』 2014年 59巻 2号 p.529-547, doi:10.5432/jjpehss.13107, 一般社団法人 日本体育学会
  6. ^ 日本社会運動通信附録』国立国会図書館デジタルコレクションコマ番号4/33
  7. ^ 『大阪朝日新聞』大正9年(1920年)12月12日号より)
  8. ^ 山平重樹『義侠ヤクザ伝 藤田卯一郎』幻冬舎<幻冬舎アウトロー文庫>、2003年、ISBN 4-344-40476-9 のP.50
  9. ^ 『幻のB級! 大都映画がゆく』 p36
  10. ^ 『部落史ゆかりの地 奈良県寺川「水国争闘事件」水平社と国粋会の激突』解放出版社編、2005年
  11. ^ 『水平社対国粋会争闘事件求刑』大阪毎日新聞1923年12月8日
  12. ^ 『部落解放運動について(2)』木村京太郎著(所収『燎原』1982年6月1日号)
  13. ^ 『流転の民権家 村野常右衛門』色川大吉
  14. ^ a b c 『国粋』(第3号)1931年4月1日号
  15. ^ 「KS生」と名乗る匿名の人物が、堀川辰吉郎を「男の中の男」と褒めちぎった内容の投稿であるが、それだけ自信をもって褒めるのであれば、匿名である必要がなく、記事に登場する堀川の武勇伝なども「KS生」と名乗る人物しか知り得ない、傍証のない出来事であり、今日では堀川自身による自作自演による自己宣伝であると考えられている。
  16. ^ 『頭山精神』藤本尚則著
  17. ^ a b 『闇の世界権力構造と人類の針路「力の道」から「命の道」へ』中丸薫著71頁
  18. ^ 『平成13年版警察白書:第4章 暴力団総合対策の推進>指定暴力団の指定の状況(p.138)』 2001年 警察庁
  19. ^ 『洋泉社MOOK・勃発!関東ヤクザ戦争』(有限会社創雄社『実話時代』田中博昭編、2002年、洋泉社), p27-28
  20. ^ 『洋泉社MOOK・義理回状とヤクザの世界』(有限会社創雄社実話時代編集部編、2001年、洋泉社), p111
  21. ^ 六代目山口組完全データBOOK 2008年版 『衝撃の拳銃自殺から1年 工藤和義最高顧問一周忌』 (p.42-44) 2009年2月1日 メディアックス ISBN 978-4-86201-358-3
  22. ^ 『国粋会会長、拳銃自殺か』 2007年2月15日 日本経済新聞
  23. ^ a b 『六代目山口組 完全データBOOK』メディアックス 2008年 ISBN 978-4-86201-328-6 (P.10)
  24. ^ a b 『六代目山口組 完全データBOOK』メディアックス、2008年、ISBN 978-4-86201-328-6 のP.84
  25. ^ 『六代目山口組 完全データBOOK』メディアックス、2008年、ISBN 978-4-86201-328-6 のP.83~P.84


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