KOMET (磁気浮上式鉄道)とは? わかりやすく解説

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KOMET (磁気浮上式鉄道)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 23:59 UTC 版)

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KOMET
基本情報
西ドイツ
種類 磁気浮上式鉄道
所有者 メッサーシュミット・ベルコウ・ブローム
運営者 メッサーシュミット・ベルコウ・ブローム
路線諸元
最高速度 431 km/h
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KOMETドイツ語: Komponentenmeßtrager)は、ドイツで開発された電磁吸引支持方式 (ElectroMagnetic Suspension System(EMS)) の磁気浮上式鉄道である。

概要

高速の都市間輸送を担うために、旧西ドイツメッサーシュミット・ベルコウ・ブローム (MBB) で1970年代初頭に開発が始まった。吸引式磁気浮上を採用して14mm浮上した。通常時の推進にはリニア誘導モータを使用した。1975年には実験線でヴァルター機関による水蒸気ロケット推進で401.3km/hの記録を樹立した[注 1]

車両

KOMETは全部で1両が製造された。

構造

浮上は強力な電磁石による磁気吸引方式。当時は適切な浮上高を模索していた時期で、後年のトランスラピッドクラウス=マッファイの技術を導入したHSSTよりも高い浮上高の14mmだった[注 2]

また推進力は、車上一次式リニア誘導モータで得られる[注 3]

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 短い試験線で加速するためにロケット推進を用いる手法は同時期のHSST-01での速度試験にも使用されている。
  2. ^ 浮上に必要な電力は浮上高の二乗に反比例するので走行に支障がない限り、なるべく浮上高は低い方が良いが浮上高が低いと許容値が減るので建設時や保線で高精度が求められる。
  3. ^ 車上一次式なので浮上、推進用電力の集電が必要で、尚且つ、当時はまだパワーエレクトロニクスが未熟だったので車載できるほど小型のインバーターは実用化されておらず、HSST-03と同様に浮上、推進用の制御装置は地上に設置されていたと考えられる。

出典

関連項目

リニアモータ方式\磁気浮上方式 電磁吸引方式 電磁誘導方式
支持・案内分離式 支持・案内兼用式
地上一次リニア同期モータ トランスラピッド(TR-05〜、ドイツ)
M-Bahn(旧西ドイツ)
CM1(中国)
  超電導リニア(日本)
EET(旧西ドイツ)
MAGLEV 2000(アメリカ合衆国)
車上一次リニア誘導モータ KOMET(旧西ドイツ)
EML(日本)
HSST(日本)
バーミンガムピープルムーバ(イギリス)
トランスラピッド(TR-02・TR-04、旧西ドイツ)
トランスアーバン(旧西ドイツ)
ROMAG(アメリカ合衆国)
 
推進方式未定
(リニアモータも可能)
インダクトラック(アメリカ合衆国)



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