FTDP-17
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/25 09:07 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動FTDP-17あるいは17番染色体に連鎖する家族性前頭側頭型認知症パーキンソニズムとは65歳未満で発症することが多い遺伝性の神経変性疾患であり認知症、行動異常、性格変化、パーキンソン症候群を中心とする運動障害と広い臨床スペクトラムを有する疾患である。タウ遺伝子(microtubule-assositated protein tau、MAPT)に変異を有するFTDP-17(MAPT)とプログラニュリン遺伝子(progranulin、RPGN)遺伝子に変異を認めるFTDP-17(RPGN)が知られている。臨床像では両者を区別できないがFTDP-17(MAPT)はタウオパチーの代表疾患であり、FTDP-17(RPGN)はTDP-43 proteinopathyである。
症状
発症年齢は比較的若く65歳未満で40~50歳代が中心である。遺伝子変異部位によって臨床表現形がかなり異なる。性格変化、行動異常、認知障害、パーキンソン症候群など運動障害が特徴である。若年発症で家族歴がある場合は特に疑われる。FTDP-17(MAPT)とFTDP-17(RPGN)は臨床像からは区別できない。
診断
診断は遺伝子診断で行う。7番染色体でMAPTとRPGNは非常に近くに位置する。
病理
肉眼的病理として前頭側頭葉の萎縮を認めるがその程度は一様ではない。
参考文献
- clinical Neuroscience 2009 vol.27 タウオパチー ISSN 02890585
FTDP-17(MAPT)(17番染色体に連鎖する前頭側頭型認知症パーキンソニズム)
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「パーキンソン症候群」の記事における「FTDP-17(MAPT)(17番染色体に連鎖する前頭側頭型認知症パーキンソニズム)」の解説
FTDP-17(MAPT)とは17番染色体長腕(17q21-22)に存在するタウ遺伝子(MAPT)の変異で起きる認知症とパーキンソン症候群を主徴とする優性遺伝の疾患である。progranulin遺伝子も17番染色体にあり、progranulin遺伝子変異による前頭側頭型認知層はFTDP(PRGN)と区別される。発症年齢は20~65歳、臨床症状は前頭葉型の認知症(性格変化、反社会的行動、自制力の欠如、性的行動異常、遂行機能障害、記銘力低下など)、振戦、固縮、無動、突進現象、歩行障害などからなるパーキンソン症候群が主体である。
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