国鉄711系電車
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国鉄711系電車(こくてつ711けいでんしゃ)は、日本国有鉄道(国鉄)が1967年(昭和42年)に設計・開発した日本初の量産交流近郊形電車である。
注釈
- ^ 国鉄初の交流専用電車は試作車のクモヤ790形(改造車)およびクモヤ791形(新造車)である。
- ^ 主回路を構成する機器を1両の電動車にすべて搭載する電装方式で、101系電車が2両単位のMM'ユニット方式で製造されるまでは標準方式とされた。
- ^ キハ27形・キハ56形の客室窓と同寸である。
- ^ 同様に床面高が窓高さに影響している例は、キハ22形にも見られる。
- ^ 本系列開発時に室蘭本線沼ノ端 - 岩見沢間電化計画が存在したことから、運用上逆向きとなっても幌を付替えずに編成同士を併結可能とする必要性から生じた仕様である。
- ^ これまで赤1号は郵便マークのほか栓・弁・テコなどの警告色などで使用されていたが、車体色としてはこれが初採用となる。
- ^ 当時の一般的な近郊形車両のシートピッチは1,400 mm。
- ^ 北海道向けの特急形とキロ26形(グリーン車)を除く気動車は、冬季の保温・解けた雪で濡れた際の滑りにくさ・靴底の滑り止め金具による損傷などを考慮し、床表面材に木材を使用していた。
- ^ 他にクモユ141形の例があるが、これも国鉄新性能電車では稀有な例である。
- ^ 弱界磁制御は供給電圧が固定である直流車でさらなる回転数の上昇を得るためのものであり、任意の電圧を供給できる交流専用車では、弱界磁よりも電圧を上げる方が制御が簡単に行え、高速域のトルクが落ちない利点がある。
- ^ 起動加速度は初期新幹線0系電車とほぼ同じ数値である。投入対象となった北海道道央地域の幹線は、線形に急曲線や急勾配がなく、駅間距離も比較的長い、といった高速運転向けの条件を備えており、蒸気機関車牽引列車も混在していてダイヤ上さほどの高加速度を要求されなかった当時としては十分な性能であった。
- ^ 円筒案内式軸箱支持装置そのものは1954年から近畿車輛製造KD11・11Aの試用が行われた後、オシ17形客車でTR53・TR57形として制式採用されており、国鉄車両全体で見ると2番目の採用例となる。円筒案内式はウィングバネ台車の一種であるが、その名のとおり一般のウィングバネ台車でペデスタルにあたる軸箱案内機構が2つの金属円筒を重ね合わせて構成され、しかも軸バネの内側に収まるためこれをゴムで被覆してしまえば凍結・雪咬みなどによる冬季の減衰機能喪失トラブルを回避出来るというメリットがある。このため711系以降も寒冷地向けのキハ40系気動車用DT44A形などに採用されている。
- ^ 電動車の騒音源は、空気圧縮機(CP)・主変圧器用ブロアー・力行時の発振程度。
- ^ 貴賓車クロ157形と同一の構造である。
- ^ 雪噛みやすきま風を防ぐため下段は固定され、上段のみが下方に開く構造とされた。また、二重窓とは異なり冬季の結露は避けられなかった。
- ^ 運用終了直前にS-901編成はリバイバルで新造当時の塗装に復元された。ただし中間封じ込みのクモハ711形は正面のクリーム色が省略されたが、廃車後に追加で塗装が施工された。
- ^ Standardを意味する。
- ^ 711系では編成番号表示用としていた。
- ^ 「さちかぜ」廃止後に設定された485系1500番台特急「いしかり」ノンストップ便は、特急形電車標準仕様の歯車比3.50、編成出力は4M2Tで1,920 kW。一方で本系列が投入されたノンストップ急行「さちかぜ」の場合、歯車比4.82・編成出力2M4Tで1,200 kWにもかかわらず、運転時分の差は1 - 2分程度に留まった。
- ^ 気動車「かむい」はその後も残り、1988年(昭和63年)3月13日、「そらち」に統合される形で廃止された。
- ^ 2726M 東室蘭着は9時過ぎ
- ^ 2847M 札幌着23時過ぎ
- ^ 日本貨物鉄道(JR貨物)北旭川駅に隣接する。
- ^ 札幌着8時半過ぎ
- ^ 岩見沢着0時過ぎ
出典
- ^ 『ガイドブック最盛期の国鉄車両』通巻5号、p.204
- ^ 奥野和引著「711系物語」 - JTBパブリッシング・キャンブックス(2015/3/28)
- ^ 『ガイドブック最盛期の国鉄車両』通巻5号、p.203
- ^ a b JTBパブリッシング 『711系物語』、p.35
- ^ 『ガイドブック最盛期の国鉄車両』通巻5号、p.208
- ^ 『平成16年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2003年12月26日 。2014年7月5日閲覧。
- ^ 『平成24年10月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2012年8月3日 。2012年8月17日閲覧。
- ^ 千歳線・室蘭線711系による定期運用終了 - 『鉄道ファン』交友社 railf.jp鉄道ニュース 2012年10月27日
- ^ “JR北海道の「赤電車」引退へ 老朽化で新型車に代替”. どうしんウェブ (北海道新聞社). (2012年11月22日). オリジナルの2012年11月28日時点におけるアーカイブ。 2012年11月22日閲覧。
- ^ “赤電、来年度をメドに引退…新型導入で”. YOMIURI ONLINE (読売新聞社). (2013年12月7日). オリジナルの2013年12月11日時点におけるアーカイブ。 2013年12月7日閲覧。
- ^ 『733系電車増備と快速「エアポート」への投入について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2014年5月14日 。2014年7月5日閲覧。
- ^ 『平成26年8月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2014年7月4日 。2014年7月5日閲覧。
- ^ 【JR北】JR北海道ダイヤ改正 - 鉄道ホビダス ネコ・パブリッシング RMニュース 2014年9月1日
- ^ a b “「さよなら711系」記念企画の実施について” (PDF). 北海道旅客鉄道株式会社 (2015年2月13日). 2015年2月20日閲覧。
- ^ 『ありがとう 711系(100代) 記念入場券・記念乗車券を発売します』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2014年8月20日 。2014年8月30日閲覧。
- ^ 『〜北海道の大動脈を走り続けてきた名車と縦横断の旅へ〜「711系国鉄形電車」で行く道央縦横断の旅』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2014年8月20日 。2014年8月30日閲覧。
- ^ 「赤電」岩見沢に残そう 展示へ有志が資金募集 - どうしんウェブ 2015年7月14日(インターネットアーカイブ)
- ^ JR北海道711系の保存車2両が岩見沢に搬入…8月7日から公開 Response 2015年8月7日(インターネットアーカイブ)
- ^ 「「赤電車」解体始まる 室蘭港・貨物専用線路で」 - どうしんウェブ 2015年7月7日(インターネットアーカイブ)
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